愛犬ににんにくを与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはNoです。
にんにくがドッグフードに使われることはまずありません。
そこで、この記事では「犬ににんにくを与えるときに必要な知識」について解説して行きます。
犬ににんにくを与えるのが危険といわれている理由
結論から申し上げると、ワンちゃんににんにくを与えるのは非常に危険です。
にんにくも、玉ねぎや長ネギなどと同じネギ属に部類する野菜で、ワンちゃんにとって有毒となる成分を含んでいます。
ここからは、ワンちゃんににんにくを与えるのが危険といわれている理由を4つ紹介します。
ヘモリシンの影響
にんにくは化合物アリインを含んでおり、これが体内でアリシンに変わり、さらに分解されてヘモリシンになります。
ヘモリシンは、ワンちゃんの赤血球に対して毒性を持つことが知られており、赤血球の破壊(溶血)を引き起こす可能性があります。
これによりワンちゃんは溶血性貧血を発症する可能性があり、これは深刻な健康問題につながります。
溶血性貧血の症状には、疲労感、息切れ、体色の淡白化、尿色が変化します。
酸化物質の生成
にんにくを摂取すると、体内で酸化物質が生成されることがあります。
これらの酸化物質はワンちゃんの肝臓に負担をかけ、肝機能を低下させる可能性があります。
肝臓は体内の毒素を取り除く役割を果たしているため、その機能が低下すると体全体の健康に影響を及ぼす可能性があります。
過剰摂取による中毒
にんにくには、ワンちゃんにとって有毒となる成分を持ちます。
特に大量に摂取した場合、にんにく中毒を引き起こす可能性があります。
にんにく中毒の症状には、嘔吐、下痢、呼吸困難、体力の低下、昏睡状態などがあります。
また症状が重くなると、最悪の場合、死に至ります。
食欲不振
にんにくを食べたワンちゃんは、食欲不振を示すことがあります。
これは長期的に見ると栄養不足を引き起こす可能性があり、ワンちゃんの健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
にんにくの栄養成分
にんにくに含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
水分 | 63.9g |
炭水化物 | 27.5g |
カリウム | 510㎎ |
リン | 160㎎ |
葉酸 | 93μg |
食物繊維 | 6.2g |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] カリウムは体内で水分の調整を行っています。体内で増えすぎたナトリウムの排泄を促す働きもあります。また、心臓や筋肉の働きを調節したりする役割も持っています。 食物繊維には腸内環境を整える作用があります。具体的には、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌や毒素を排出してくれます。 アリインはにんにくの独特なにおいのもとです。強い抗酸化作用を持っています。そのため、犬の体をいつまでも若々しく保つのに役立ちます。 アリシンはアリインが変化してできる成分です。にんにくを切ったりすりおろしたりするとアリインが壊れ、さらににんにくに含まれているアリナーゼという酵素と反応し、アリシンが発生します。 そして、アリシンにはからだの疲れをとる効果、殺菌効果、血行を良くする効果などがあります。 アリチアミンはアリシンとビタミンB1が結びついてできる物質です。そして、この2つの物質が結びつくことにより、ビタミンB1が油に溶けるようになり、体内に吸収されやすくなります。 ちなみに、ビタミンB1には糖質からエネルギーを生産したり、皮膚や粘膜の健康を保つのを助けたりする役割があります。ビタミンB1が欠乏すると食欲がなくなったり、疲れやすくなったりします。 ワンちゃんにとって有毒な成分を含んでいるにんにくを食べてしまうと、ワンちゃんの健康に様々に障害を発症するだけじゃなく、個体によっては、症状が深刻化してそのまま命を落としてしまう危険性があります。 ここでは、ワンちゃんがにんにくを誤食したときに見られる症状について解説します。 にんにくはワンちゃんの消化器系に影響を及ぼし、不快な症状を引き起こすことがあります。 その中には、吐き気、嘔吐、下痢などがあります。 これらの症状は、にんにくの毒性により消化器系の粘膜が刺激されるために起こる可能性があります。 また、一部のワンちゃんは食欲不振を示すこともあります。 にんにくに含まれる化合物が赤血球を破壊し、溶血性貧血を引き起こすことがあるため、ワンちゃんの酸素供給が十分に行われず、息苦しさを示すことがあります。 これはワンちゃんが普通よりも早く息をする、呼吸が浅い、または労力を必要とする行動に苦労するという形で現れることがあります。 にんにくが赤血球を破壊すると、体全体への酸素供給が減少します。 これはワンちゃんの活動量の低下、無気力、弱さなどの形で表れることがあります。 具体的には、普段よりも長い時間を寝て過ごしたり、普段楽しんでいた遊びに興味を示さなくなるなどの症状が見られるかもしれません。 にんにくの過剰摂取が赤血球の破壊を引き起こすと、尿の色が変わることがあります。 破壊された赤血球の一部は尿として体外に排出され、尿が淡黄色から茶色や赤色に変わることがあります。 これは重大な健康問題の兆候であるため、尿の色の変化に気付いた場合はすぐに獣医師に連絡する必要があります。 ワンちゃんは嗅覚を頼りに食べ物を口に運びます。 特徴的なにおいを放つにんにくですが、そのにおいが好きという子もいます。 冒頭でも紹介したように、ワンちゃんがにんにくを食べてしまうと最悪命を落とす危険性があります。 ここでは、ワンちゃんがにんにくを誤食させない対策を紹介します。 ワンちゃんがにんにくを摂取しないための最初のステップは、にんにくを含む食品を適切に保管することです。 これはキッチンのカウンターや食卓、低い位置にある棚など、ワンちゃんがアクセスできる場所からにんにくを除去することを意味します。 また、料理中は特に注意が必要で、食品を落とさないようにし、もし落としてしまった場合はすぐに片付けることが重要です。 ワンちゃんが食べているものを常にチェックすることが必要です。 外出時には、ワンちゃんが食べ物を見つけて食べないように気をつけることが大切です。 また、家族や友人がワンちゃんに食べ物を与える場合も、その内容を確認しましょう。 ワンちゃんに「待て」などを教えることで、彼らが見つけたものをすぐに食べるのを防ぐことができます。 これらの命令は一貫性を持って教え、ワンちゃんがそれを理解し遵守することが重要です。 家族全員が、ワンちゃんがにんにくを食べると危険であることを周知しておくのも誤食防止対策になります。 家族以外の人々、特に子供や訪問者も、ワンちゃんに対して何を与えてはいけないのかを理解する必要があります。 ワンちゃんが栄養バランスの取れたワンちゃん用食品を十分に摂取していれば、他の食品を求めることは少なくなるでしょう。 食事はワンちゃんの種類、サイズ、年齢、健康状態に適したものを選び、食欲を満たすために十分な量を提供することが重要です。 にんにくは、玉ねぎや長ネギと同じネギ属に部類する野菜なので、ワンちゃんに与えるのは非常に危険です。 誤ってにんにくを食べてしまうと、赤血球が破壊されて貧血や息切れなどの症状を起こすだけじゃなく、痙攣や湿疹、最悪の場合命を落とす危険性すらあります。 また症状もすぐに表れることはなく、数日経ってから現れることが多々ありますが、有毒物質を含んだ食べ物を食べていること変わりはありません。 ワンちゃんの命を管理する立場である以上、にんにくをワンちゃんが誤って食べてしまったら、早急に掛かりつけの動物病院で治療を受けましょう。 ドッグフードの達人では、160種類以上のドッグフードを5点満点で評価したうえで、S〜Eランクでランクづけしています。 最もおすすめなのは、「Sランク」のドッグフードです。 A〜Eランクの商品とも比較したうえで、愛犬にぴったりなドッグフードを見つけましょう。➀カリウム
➁食物繊維
➂アリイン
➃アリシン
➄アリチアミン
犬がにんにくを誤食したときに見られる症状
消化器系の問題
息苦しさ
体力の低下
尿色の変化
犬ににんにくを食べさせない方法
食品の管理
食事の監視
教育
家族に情報を共有する
適切なワンちゃん用食品の提供
にんにくは犬にとって有害な食べ物の1つである
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