愛犬にあんずを与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
ドッグフードにあんずが使われていることはあまりないと思いますが、あんずは身近な食材です。アプリコットとして、洋菓子に含まれていることが多いですよね。
なので、犬にあんずを与えてもいいのか気になっている人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬にあんずを与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
そもそもあんずって何?
あんずはバラ科の果実の一種で、遺伝的には梅や桃などと近い種類です。そして、古代中国では「唐桃」と呼ばれ、紀元前3000年前にはすでに栽培されていました。また、英語ではアプリコットと呼ばれます。
そして、あんずの実は小粒の黄桃に似ていて形や桃に似ています。ちなみに、旬は夏です。
そして、あんずの中には生食できる品種もありますが、酸味が強い果実なのでジャムや洋菓子などに加工されるのが普通です。
あんずの効果効能
あんずには食物繊維が含まれています。そのため、腸内環境を整えてくれる効果が期待できます。
また、あんずには鉄分による貧血予防効果、βカロテンによる抗酸化作用などもあります。
そして、リンゴ酸やクエン酸なども含まれているため、疲労を回復する効果もあります。
あんずの栄養成分
あんずに含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
水分 | 89.8g |
炭水化物 | 8.5g |
食物繊維 | 1.6g |
βカロテン | 1400μg |
ビタミンE | 1.7㎎ |
カリウム | 200㎎ |
鉄分 | 0.3㎎ |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] 食物繊維には腸内環境を整える作用があります➀食物繊維
➁βカロテン
βカロテンは体内でビタミンAに変換されます。そして、抗酸化作用や免疫力を上昇させる効果があります。また、ビタミンAとして発育を促進したり、粘膜に働いて細菌から体を守るなど、たくさんの重要な役割を持っています。
➂ビタミンE
ビタミンEには抗酸化作用があります。抗酸化作用により、さまざまな病気が予防されます。
➃カリウム
カリウムは体内で水分の調整を行っています。体内で増えすぎたナトリウムの排泄を促す働きもあります。また、心臓や筋肉の働きを調節したりする役割も持っています。
➄鉄分
鉄分は血液のヘモグロビンの中に含まれ、酸素を運ぶために必要です。また、エネルギーを作り出すためにも必要です。
あんずの注意点
与えすぎに注意!
あんずには食物繊維が豊富に含まれています。そのため、あんずを与えすぎると消化不良の原因になってしまい、下痢や嘔吐などが引き起こされてしまう可能性があります。
また、あんずには糖分も多く含まれています。そのため、あんずを与えすぎてしまうと糖分のとりすぎになり、肥満や歯周病や糖尿病の原因になってしまうかもしれません。
未成熟のあんずに注意!
あんずは犬が食べても大丈夫ですが、未成熟のあんずは絶対に食べてはいけません。
未成熟のあんずには有毒なアミグダリンという物質が含まれているからです。
アミグダリンは動物の体内で分解されるとシアン化水素という青酸系の猛毒に変化してしまいます。アミグダリンの中毒になってしまうと嘔吐、発熱、瞳孔の拡大、歩行困難、意識障害などが起こってしまい、最悪の場合では命を落としてしまいます。
くれぐれも未成熟のあんずを与えないようにしましょう。また、犬が未成熟のあんずを誤食してしまったら、すぐに動物病院へ連れていきましょう。
ただ、店で売られているあんずが未成熟であることはありません。なので、店で買ったあんずなら与えても問題ありません。ただ、散歩コースであんずが栽培されている場合などは犬が食べないように注意が必要です。
あんずの種に注意!
あんずの種にもアミグダリンが含まれているため、絶対に与えてはいけません。
もし犬があんずの種を食べてしまっても、かみ砕かなかった場合にはアミグダリンが犬に体内で悪さをすることはありませんが、あんずの種はそれなりに大きいです。
そのため、あんずの種がのどや腸などに詰まってしまう可能性があります。そして、のどに詰まってしまったら呼吸困難になるかもしれませんし、腸に詰まってしまったら腸閉塞になって動物病院のお世話になることになってしまいます。
どちらにしろ種は与えるべきではありませんし、誤食しないようにあらかじめ取り除いてから与えるべきでしょう。
あんずの皮に注意!
あんずの皮には食物繊維が多く含まれています。そのため、与えてもそのまま出てきてしまう可能性が高いですし、消化不良の原因になってしまう場合もあります。
そのため、あんずの皮は取り除いてから与えるようにしましょう。
加工品に注意!
あんずの加工品の中には、与えてもいいものと、与えるべきではないものがあります。それぞれ見ていきましょう。
干しあんず
干しあんずは文字通り、あんずを乾燥させて水分を飛ばしたものです。そのため、成分が凝縮されていてすぐに糖分の過剰摂取になってしまいます。
そのため、与えること自体は問題ありませんが、生のあんずを与えるときよりも少量にするべきでしょう。
ただ、干しあんずの中には砂糖がコーティングされているものもあります。そのようなものは与えないようにしましょう。
あんずの缶詰
あんずの缶詰はあんずをシロップ漬けにしているものが多いです。そのため、糖分が多く含まれています。犬に与えるのは避けたほうがいいでしょう。
あんずジャム
あんずジャムは普通、あんずに砂糖などを加えて煮込んで作ります。そのため、糖分が多く含まれています。
犬へ与えるべきではないでしょう。ただ、砂糖を加えないあんずジャムを家で手作りするのであれば与えても問題ありません。
あんずの与え方
あんずは生食で食べれることもありますが、干しあんずなどの形で食べられることもあります。なので、それぞれの場合でどのように与えたらいいか見ていきましょう。
まず、生食で食べる場合ですが、あんずは比較的酸味が強い食べ物です。そのため、生のあんずは食べてくれない犬もいるでしょう。なぜなら、動物界では酸っぱい食べ物は腐っている食べ物として認識されるからです。そのような犬へ無理に与えるのはやめたほうがいいでしょう。
ちなみに、もし犬が生のあんずを食べてくれる場合、必ず皮をむいて種を取り除き、細かく刻んでから与えるようにしましょう。
一方、干しあんずを食べる場合は単独で与える方法もありますが、おやつのクッキーなどに混ぜてあげるのがおすすめです。
ちなみに、干しあんずは成分が凝縮されていて与えすぎになりやすいので、与える量は注意したほうがいいでしょう。
そして、どちらの方法で与えるにしろ、初めて与えるときにはごく少量にしましょう。犬があんずにアレルギーを持っている可能性もありますし、あんずが犬の体質に合っていない可能性もあるからです。
ただ、種や未成熟なあんずや与えすぎなどには注意が必要です。
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