愛犬にオリゴ糖を与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
オリゴ糖は人の便秘などに効果的だと言われていますが、それは犬も同じです。そして、オリゴ糖はドッグフードに含まれていることもあります。
そこで、この記事では「犬にオリゴ糖を与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
そもそもオリゴ糖って何?
そもそもオリゴ糖は炭水化物の一種です。名前に「糖」がついているだけあって、ほかの糖質と性質が似ているところもありますが、異なるところもあります。
それは、分解される場所です。多くの糖質が胃や小腸で分解されるのに対して、オリゴ糖は胃や小腸で分解されないことが多いのです。
オリゴ糖は分解されないまま大腸までたどりつき、そこでプレバイオティクスとして効果を発揮します。
ちなみに、プレバイオティクスとは腸内の善玉菌を活性化させる物質のことです。
オリゴ糖の効果効能
オリゴ糖にはプレバイオティクスとして、善玉菌の増殖をうながす効果があります。
そして、善玉菌が増えることによって、腸内の環境が整います。
また、オリゴ糖には免疫機能を高めたり、がんを予防したり、脂質の代謝を促進したりする効果もあると言われています。
また、オリゴ糖には便のにおいを抑える作用もあります。
オリゴ糖の注意点
与えすぎに注意!
オリゴ糖はやはり「糖」とついているだけあって甘い食べ物です。そのため、犬がオリゴ糖の甘さに慣れてしまうとふだんのドッグフードを食べてくれなくなるかもしれません。
また、与えすぎるとそれだけでおなかがいっぱいになってしまい、栄養が偏ってしまう可能性もあります。
そして、オリゴ糖を食べすぎると軟便や下痢になってしまうかもしれません。
低純度のオリゴ糖に注意!
スーパーなどで売られているオリゴ糖の中には純度が低いものもあります。そして、純度の低いオリゴ糖はたいてい砂糖が多く含まれています。
そのため、純度の低いオリゴ糖を犬に与えてしまうと肥満や歯周病や糖尿病の原因になってしまうかもしれません。
オリゴ糖を購入するときには、必ずオリゴ糖の含有量をチェックするようにしましょう。
効果が出るまで時間がかかるので注意!
オリゴ糖はあくまで医薬品ではなく、食べ物の中に含まれている成分のひとつに過ぎません。
そのため、すぐさま効果が出るわけではなく、強い効果が出るわけでもありません。
具体的には、オリゴ糖の効果が感じられるまで、少なくとも2週間かかると言われています。
犬の腸内環境が乱れているようだったら、オリゴ糖を与える前に、病院へ行くことをおすすめします。
オリゴ糖の与え方
人間用のオリゴ糖入り健康食品を犬に与えてもいいですが、種類によっては犬に適さないかもしれません。
犬にオリゴ糖を与えるなら、オリゴ糖の純度が高くて余計なものが含まれていない製品がおすすめです。
また、犬用のサプリメントの中にはオリゴ糖が含まれているものもあります。こちらを選んであげたほうが確実でしょう。
ただ、犬の腸の調子が特に悪いわけではない場合には、オリゴ糖を与える必要は特にありません。
そんなオリゴ糖ですが、ドッグフードにかけてあげたりして与えるといいでしょう。サプリメントの場合はくだいて与えてあげると丁寧です。
また、犬用のおやつの中にはオリゴ糖が含まれているものもあります。具体的には、クッキーやスティックなどです。
これらを与えてあげるのもいいでしょう。
そして、オリゴ糖は善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌などと一緒に摂取してあげるとより効果的です。
また、食物繊維と一緒に摂取するのも効果的であると言われています。
具体的には、オリゴ糖をヨーグルト、納豆、さつまいも、りんごなどと一緒に与えてあげると効果的です。
ただ、犬の胃酸は強力なので、乳酸菌やビフィズス菌などは犬の大腸に届くまでにほとんど死滅してしまう可能性もあります。効果を過信しすぎないほうがいいでしょう。
ちなみに、オリゴ糖には種類がありますが、それぞれ微妙に性質が異なります。そして、オリゴ糖の中には消化されにくく、大腸まで届きやすいものもあれば、そうではないものもあります。
一見、大腸まで届きやすいオリゴ糖ばかりを摂取すればよいように見えますが、そうではありません。
犬の腸内にあらかじめ生息しているビフィズス菌や乳酸菌には、食べるオリゴ糖をえり好みする性質があります。そのため、大腸に届きやすいオリゴ糖だけを摂取してしまうと腸内の乳酸菌やビフィズス菌のバランスに偏りができてしまいます。
そのため、オリゴ糖はバランスよくさまざまな種類を摂取するのがおすすめです。
ちなみに、オリゴ糖の適量は種類により異なりますが、フラクトオリゴ糖なら3~8g、ガラクトオリゴ糖なら2~5g、イソマルトオリゴ糖なら10g程度と言われています。
ただ、適量は犬によって異なるので、愛犬にベストな量をみつけてあげるのが一番でしょう。
オリゴ糖の種類
オリゴ糖には以下のような種類があります。
ラクトース
ラクトースとは乳糖のことで、牛乳などに含まれています。
しかし、犬はラクトースを分解できない乳糖不耐症であることが多いため、これを犬に与えるとおなかを壊してしまうかもしれません。
犬には適していないオリゴ糖だと言えるでしょう。
ガラクトオリゴ糖
ガラクトオリゴ糖とは人の母乳にも含まれている天然由来のオリゴ糖です。
そして、熱や酸に強く、調理などをしても壊れにくい性質を持っているため、広く利用されている有名なオリゴ糖です。
便秘解消に役立つと言われています。
フラクトオリゴ糖
フラクトオリゴ糖は玉ねぎ、アスパラ、ゴボウ、はちみつなどに含まれているオリゴ糖です。
低カロリーな甘味料として用いられていることが多いでしょう。
ミネラルの吸収を助け、骨密度の低下を防ぐ働きがありますが、与えすぎると便がゆるくなってしまうので注意が必要です。
ちなみに、玉ねぎは犬が絶対に食べてはいけない食品のひとつです。いくらフラクトオリゴ糖が含まれているといっても、犬に与えることはないようにしましょう。
乳果オリゴ糖
乳果オリゴ糖は比較的甘くておいしいオリゴ糖です。
そして、免疫力を上昇させてくれる効果があると言われています。
イソマルトオリゴ糖
イソマルトオリゴ糖はミソや酒やしょうゆなどに含まれているオリゴ糖です。
比較的甘味が少なく、消化されやすいオリゴ糖になっています。そのため、ほぼ小腸で分解されてしまいます。
しかし、小腸で分解されずに生き残ったオリゴ糖が効果を発揮します。
具体的には、特にビフィズス菌の増殖を助け、腸内環境を整えます。
大豆オリゴ糖
大豆オリゴ糖とは、大豆製品から作られるオリゴ糖です。
砂糖と同じくらいの甘さを持っていますが、カロリーは同じ量の砂糖の約半分です。
そして、消化されやすいオリゴ糖なので、多くは小腸で吸収されてしまいますが、残ったオリゴ糖がビフィズス菌を増やしてくれます。
キシロオリゴ糖
キシロオリゴ糖はタケノコやトウモロコシなどに含まれるオリゴ糖です。
虫歯になりにくいオリゴ糖であり、腸内環境を整えてくれる効果があります。
ラフィトス
ラフィトスはてんさい(砂糖大根)に含まれているオリゴ糖です。
腸内環境を整えてくれる効果があり、免疫力を上昇させたり、アレルギー症状を軽減してくれたりする効果もあります。
ラクツロース
ラクツロースはラクチュロースと呼ばれることもあります。
そして、ラクツロースには肝臓がうまく働かなくなってしまったときに、肝臓の代わりにアンモニアを分解してくれる効果があります。
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