愛犬にわかめを与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
ドッグフードにわかめが含まれていることはまれですが、わかめはとても身近な食材ですよね。味噌汁の具としてよく使われています。なので、犬にわかめを与えてもいいのか気になっている人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬にわかめを与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
そもそもわかめって何?
わかめはとても有名な海藻ですが、詳しいことを知っている人は少ないのではないでしょうか。そこで、この項ではわかめの基礎知識を解説したいと思います。
わかめは海藻の一種で、「海の野菜」と呼ばれることがあるくらい栄養分が豊富です。そして、これは意外に知られていませんが、わかめには「葉っぱ」「茎」「根っこ」などの区別がありません。
私たちがふだん食べているのは葉状体と呼ばれている部分です。ちなみに、葉状体には水に溶けているミネラルや酸素や二酸化炭素などを吸収する働きがあります。
また、いわゆる「茎わかめ」はわかめの葉状体の中でも真ん中に見える、茎に似ている部分です。
そして、「めかぶ」はわかめの根元部分です。肉厚でひだが多いという特徴があります。また、めかぶはわかめの生殖器官なので、栄養も凝縮されています。
わかめの効果効能
まず、わかめには食物繊維が豊富に含まれているため、腸内環境を整えてくれる効果が期待できます。また、食物繊維の一種であるフコダインには抗がん作用があるほか、わかめに豊富に含まれているヨウ素には新陳代謝を活発にする作用があります。
そして、わかめはカロリーがとても低い食材なので、ダイエット食材としても適しています。
わかめの栄養成分
わかめに含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
水分 | 89g |
炭水化物 | 5.6g |
食物繊維 | 3.6g |
たんぱく質 | 1.9g |
ビタミンA | 79μg |
βカロテン | 940㎎ |
ビタミンB2 | 0.18㎎ |
ビタミンC | 15㎎ |
ナトリウム | 610㎎ |
カリウム | 730㎎ |
カルシウム | 100㎎ |
ヨウ素 | 1600μg |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] 食物繊維には腸内環境を整える作用があります➀食物繊維
➁βカロテン
βカロテンは体内でビタミンAに変換されます。そして、抗酸化作用や免疫力を上昇させる効果があります。また、ビタミンAとして発育を促進したり、粘膜に働いて細菌から体を守るなど、たくさんの重要な役割を持っています。
➂ビタミンB2
ビタミンB2は主に皮膚や粘膜の健康を保つのに役立つビタミンです。代謝を支える重要な役割を持っています。活発に運動する犬ほどたくさんのビタミンB2が必要になります。
➃ビタミンC
コラーゲンの合成を助け、皮ふや毛並みを整えてくれます。また、ストレス解消や免疫力の強化などにも有効です。
➄ナトリウム
ナトリウムはカリウムとともに体内の水分バランスなどを維持しています。また、栄養素の吸収や輸送、血圧の調整などにも関与しています。また、ナトリウムは胆汁、膵液、腸液などの原料でもあります。
➅カリウム
カリウムは体内で水分の調整を行っています。体内で増えすぎたナトリウムの排泄を促す働きもあります。また、心臓や筋肉の働きを調節したりする役割も持っています。
➆カルシウム
カルシウムは骨や歯を形成するために必要不可欠です。また、筋肉を動かすためにも必要です。ただ、過剰に摂取すると逆に骨折などが起こってしまう可能性があります。そのため、適切な量を与えることが重要です。
➇ヨウ素
からだに取り入れられたヨウ素のほとんどは甲状腺に取り込まれます。そして、甲状腺ホルモンを作る原料になります。そして、甲状腺ホルモンは発達と成長を促進する効果を持っています。
わかめの注意点
与えすぎに注意!
わかめには食物繊維が豊富に含まれています。そのため、わかめを摂取しすぎてしまうと消化不良になり、下痢や嘔吐などが起こってしまうかもしれません。
また、わかめにはヨウ素が豊富に含まれているため、わかめを食べすぎるとヨウ素のとりすぎにもなってしまいます。
加工品に注意!
わかめの加工品の中には、与えてもいいものと、与えるべきではないものがあります。それぞれ見ていきましょう。
塩蔵わかめ
塩蔵わかめとは、旬の時期のわかめを湯に通し、塩と一緒に保存することで、旬でなくても食べられるようにしたものです。
文字通り塩が含まれているため、犬にはあまりあたえるべきではないでしょう。これをそのまま与えてしまうと塩分の過剰摂取になり、心臓や腎臓などに負担をかけてしまいます。
もしどうしても犬に塩蔵わかめを与えたいという場合には、念入りに塩抜きをするようにしましょう。
ちなみに、塩抜きは大きめのボウルに塩蔵わかめと水を入れて行います。1分ごとに水を変え、3回繰り返すと塩を抜くことができます。
このとき水につけているので、塩蔵わかめは最初の3倍の分量に増えます。
乾燥わかめ
乾燥わかめとは、収穫したわかめをそのまま、もしくは水で洗ってから天日干しにして水分を抜いたものです。
これは犬に与えても問題ありませんが、必ず水でふやかしてからにしましょう。
もし乾燥わかめをそのまま犬がたくさん食べてしまうと、胃の中で大きく膨張して胃痛、吐き気、嘔吐などの原因になってしまう可能性があります。
茎わかめ・めかぶ
まず、茎わかめとはわかめの葉状体の中で、くきのように見える部分です。また、めかぶは肉厚でひだが多い根元の部分です。
これらは基本的に犬に与えても問題ありません。ただ、市販のものを与えるのはやめたほうがいいでしょう。市販の茎わかめ、めかぶは人間用に味付けされていることが多く、犬に与えるには味が濃すぎるからです。塩分過多になってしまう可能性もあります。
犬に茎わかめ、めかぶを与えたいなら、味付けがされていないものにしましょう。
わかめを食べると毛がはやく伸びる?
世間ではわかめを食べると毛がはやく伸びると言われていますが、これはウソです。
そもそも、髪の毛は99%たんぱく質で出来ていますが、わかめにたんぱく質はあまり含まれていません。わかめはそもそも毛の原料にならないのです。
ちなみに、ヨウ素は甲状腺ホルモンの合成を助け、甲状腺ホルモンにはたんぱく質の合成を促す働きがあるため、「わかめを食べると毛がはやく伸びる」という説が出回っているようですが、この主張は間違いです。
わかめの与え方
スーパーで売られているふつうのわかめは人間にとってはちょうどいい塩加減ですが、犬にとっては塩が多すぎます。そのため、犬に与えるなら、無塩わかめや減塩わかめなどがおすすめです。
そして、わかめはそこまで消化によいものではありません。そのため、生のまま与えるのはやめ、加熱するようにしましょう。栄養素が失われない程度にさっとゆでてあげるのがおすすめです。
そして、消化に良くするため、細かく刻んで与えてあげるようにしましょう。消化能力が低い犬に与えるときには、さらに消化に良くするため、ミキサーなどでペースト状にしてあげるのもいいのではないでしょうか。
ほかの野菜や肉などと一緒にスープにするのもおすすめです。ただ、スープにするなら、塩を加えるのはやめたほうがいいでしょう。わかめにはナトリウムが多く含まれているからです。
また、わかめは油との相性がよい食べ物です。油と一緒に摂取するとβカロテンの吸収率が良くなります。そのため、わかめをあげるときには油を少し加えてあげるといいでしょう。
また、キノコ類、いわし、さんまなど、ビタミンDが含まれている食材と一緒に与えてあげるとカルシウムの吸収率が上昇します。こちらもおすすめです。
そして、わかめは毎日のように摂取するとヨウ素のとりすぎになってしまいます。多くても与えるのは週に2回~3回程度にしましょう。
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