犬を飼っていると、尿石症という病気名を目にしたことがある飼い主さんも多いのではないでしょうか。
犬は尿石症にかかりやすく、一度かかると再発しやすいとされています。
愛犬に元気でいてもらうためにも、日頃から予防を心がけたいですよね。
そこで、この記事では、犬の尿石症の原因や症状に加えて、効果的な予防法も詳しく解説します。
結論:尿石症は犬がかかりやすい病気
尿石症(尿路結石症)とは、尿中のミネラルが結晶化して結石になる病気です。
尿石には大きく分けて以下の2種類があります。
- ストラバイト結石
- シュウ酸カルシウム結石
尿石症の原因・症状・予防法をまとめると以下のようになります。
原因 | ①細菌に感染する ②ミネラルの過剰摂取 ③尿の量や回数が少ない |
---|---|
症状 | ①頻尿になる ②いつもと違う場所で排尿する ③尿に血が混じる ④お腹を触ると硬い |
予防法 | ①食事を見直す ②水分摂取量を増やす ③運動量を増やす ④トイレを見直す ⑤陰部を清潔に保つ |
尿石症の原因
犬が尿石症を発症する原因には以下のようなものがあります。
- 細菌に感染する
- ミネラルの過剰摂取
- 尿の量や回数が少ない
それぞれ詳しく解説します。
原因①細菌に感染する
犬が尿石症を発症する原因に、細菌に感染することが挙げられます。
ブドウ球菌などの細菌が膀胱や尿道などに感染することで、尿がアルカリ性になりやすくなります。
その結果、ストルバイト結石ができやすくなります。
特に、メスは尿路が短いため、細菌の影響を受けやすいです。
原因②ミネラルの過剰摂取
犬が尿石症を発症する原因に、ミネラルの過剰摂取が挙げられます。
犬がカルシウム・マグネシウム・リンなどのミネラルを過剰摂取すると、尿の濃度が高くなります。
その結果、ミネラルが尿中で結晶化して尿石ができやすくます。
原因③尿の量や回数が少ない
犬が尿石症を発症する原因に、尿の量や回数が少ないことが挙げられます。
尿の量や回数が少ないと、尿の濃度が高くなります。
その結果、尿中で結石や結晶ができやすくなります。
補足:尿石症になりやすい犬種
尿石症になりやすい犬種は以下の通りです。
- ミニチュア・シュナイザー
- ミニチュア・プードル
- シーズー
- ビション・フリーゼ
- コッカー・スパニエル
- ラサ・アプソ
ただし、病気のなりやすさには個体差と体質によるものがあります。
◉参考文献:
アニコム『家庭どうぶつ白書2020』
尿石症の症状
尿石症の症状には以下のようなものがあります。
- 頻尿になる
- いつもと違う場所で排尿する
- 尿に血が混じる
- お腹を触ると硬い
それぞれ詳しく解説します。
症状①頻尿になる
尿石症の症状には、頻尿になることが挙げられます。
尿石症になると残尿感が残るため、何度もトイレをするようになります。
症状②いつもと違う場所で排尿する
尿石症の症状には、いつもと違う場所で排尿することが挙げられます。
いつもトイレを失敗しない犬が失敗したり、少量の尿を少しずつ排出したりします。
症状③尿に血が混じる
尿石症の症状には、尿に血が混じることが挙げられます。
頻尿や結石によって膀胱壁が傷つけられ、尿に血が混じります。
ただし、尿に混じった血はとても薄く、気がつくのが難しいとされています。
症状④お腹を触ると硬い
尿石症の症状には、お腹を触ると硬いことが挙げられます。
お腹のあたりを触るのを嫌がったり、触った時に硬いものがあったりすると、緊急性が高いです。
尿が出なくなる尿閉(にょうへい)になる前に、早めに動物病院に連れて行きましょう。
尿石症を予防する方法
尿石症を予防する方法には以下のようなものがあります。
- 食事を見直す
- 水分摂取量を増やす
- 運動量を増やす
- トイレを見直す
- 陰部を清潔に保つ
それぞれ詳しく解説します。
予防法①食事を見直す
尿石症を予防する方法には、食事を見直すことが挙げられます。
尿結石は食習慣によってできやすくなるため、最も重要な予防法です。
ミネラルを過剰摂取しないように、日常的に与えるフードやおやつを見直す必要があります。
ただし、健康な犬に尿石症の治療のための療養食を与えるのは避けましょう。
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予防法②水分摂取量を増やす
尿石症を予防する方法には、水分摂取量を増やすことも挙げられます。
なぜなら、水分が不足すると尿結石ができやすくなるからです。
フードを水分量が多いウェットタイプにするなど工夫しましょう。
特に、冬は水分摂取量が減る傾向があるため、注意しましょう。
なぜなら、ミネラルウォーターの中には、ミネラルの濃度が高い硬水もあるからです。
予防法③運動量を増やす
尿石症を予防する方法には、運動量を増やすことも挙げられます。
なぜなら、肥満になると尿結石ができやすくなるからです。
フードを食べすぎないようにするほか、散歩コースを長くするなど、日常的に運動を取り入れましょう。
予防法④トイレを見直す
尿石症を予防する方法には、トイレを見直すことも挙げられます。
なぜなら、犬がおしっこを我慢すると尿結石ができやすくなるからです。
犬がおしっこを我慢することのないように、トイレしやすい環境を整えることが大切です。
具体的には以下のような点を見直しましょう。
トイレの数 | ●基本的には1個 ●2匹以上いる場合は2個でも可 |
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トイレの大きさ | 最低でも、犬の体より一回り大きいサイズ |
トイレの場所 | 人目につきにくい場所 |
トイレシーツの取り換え回数 | 犬が嫌がるなら都度変える |
また、散歩の時など、外にいてもおしっこを我慢させないようにしましょう。
予防法⑤陰部を清潔に保つ
尿石症を予防する方法には、陰部を清潔に保つことも挙げられます。
尿道から細菌が入り込んで感染すると、尿がアルカリ性になりやすくなるからです。
その結果、ストルバイト結石ができやすくなります。
犬の体は、隠部を含めて常に清潔に保つようにしましょう。
尿石症の疑いがある時は病院へ
尿石症の疑いがある時は、すぐに動物病院に連れて行きましょう。
尿結石ができた場合は、以下のような方法で治療します。
- 抗菌薬療法を行う
- 療法食を与える
- 水分摂取量を増やす
- カルシウム・マグネシウムの摂取量を減らす
尿の濃度を通常に戻すことで、尿結石の治療を行います。
尿石症は、一度できると再発する可能性が高いです。
再発を予防するためにも、日常的な予防を行うことが大切です。
まとめ
以上、この記事では、犬の尿石症の原因や症状に加えて、効果的な予防法について解説しました。
最後にポイントをおさらいしましょう。
原因 | ①細菌に感染する ②ミネラルの過剰摂取 ③尿の量や回数が少ない |
---|---|
症状 | ①頻尿になる ②いつもと違う場所で排尿する ③尿に血が混じる ④お腹を触ると硬い |
予防法 | ①食事を見直す ②水分摂取量を増やす ③運動量を増やす ④トイレを見直す ⑤陰部を清潔に保つ |
犬は言葉を話せないため、飼い主さんが早めに異常に気がつくことが大切です。
愛犬が苦しい思いをしないように、尿石症には十分に注意しましょう。
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