愛犬にさくらんぼを与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
ドッグフードにさくらんぼが含まれていることはまれですが、さくらんぼは人間もよく食べますよね。なので、愛犬にもさくらんぼを与えたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬にさくらんぼを与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
さくらんぼの効果効能
さくらんぼはビタミンAやビタミンCの働きにより、皮ふや粘膜の健康維持に役立ちます。また、さくらんぼには体を温める効果があるので、血流も良くなります。
そして、犬は甘いものが好きなので、さくらんぼは犬の食欲がないときや、特別なおやつをあげたいときなどに適しています。
さくらんぼの栄養成分
さくらんぼに含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
水分 | 83.1g |
炭水化物 | 15.2g |
食物繊維 | 1.2g |
ビタミンA | 8μg |
ビタミンC | 10㎎ |
ビタミンE | 0.5㎎ |
葉酸 | 38μg |
鉄分 | 0.3㎎ |
カリウム | 210㎎ |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] 炭水化物は脂肪やたんぱく質と並んで三大栄養素のひとつです。犬は人間と比べて必要な炭水化物の量が少ないですが、決して不要なわけではありません。 そして、炭水化物は犬の体内で主にエネルギー源として利用されます。また、すぐ使わない分は体脂肪として蓄積されます。 食物繊維には腸内環境を整える作用があります➀炭水化物
➁食物繊維
➂ビタミンC
コラーゲンの合成を助け、皮ふや毛並みを整えてくれます。また、ストレス解消や免疫力の強化などにも有効です。
➃葉酸
葉酸はビタミンB群の一種です。緑の葉っぱに多く含まれているため、葉酸という名前が付きました。葉酸はたんぱく質や細胞を作るときに重要な役割を果たしています。そして、ビタミンB12と協力して血液を作る働きもあります。
➄鉄分
鉄分は血液のヘモグロビンの中に含まれ、酸素を運ぶために必要です。また、エネルギーを作り出すためにも必要です。
➅カリウム
カリウムは体内で水分の調整を行っています。体内で増えすぎたナトリウムの排泄を促す働きもあります。また、心臓や筋肉の働きを調節したりする役割も持っています。
➆アントシアニン
アントシアニンは植物の赤紫色のもとです。抗酸化作用があり、他にも炎症を抑えたり、毛細血管を保護したり、血液をサラサラにしたりする作用があります。
そして、人間に対しては目の疲れを取ったり、視力を回復させたりする作用があることが知られています。ただ、これらの効果が犬に対しても有効であるかどうかはまだ実証されていません。
さくらんぼの注意点
与えすぎに注意!
さくらんぼには果糖が多く含まれています。そのため、さくらんぼを与えすぎると糖分のとりすぎになってしまいます。そして、犬が糖分を摂取しすぎると肥満や歯周病や糖尿病などの原因になってしまう可能性があります。
また、さくらんぼは犬にとって比較的消化しにくい食べ物なので、与えすぎると消化不良になってしまう場合もあります。
種に注意!
さくらんぼの種にはアミグダリンという成分が含まれています。そして、アミグダリンは体の中で分解されると青酸カリと似た物質に変化してしまいます。これにより、呼吸困難や虚脱症状やチック症状などが起こる場合があります。
ただ、種をかまずに飲み込んでしまった場合には消化されず、そのままの形で出てくるので、アミグダリンが害を及ぼすことはありません。
しかし、さくらんぼの種はとがっているため、犬の消化管を傷つけてしまう場合があります。さくらんぼは種を取り除いてから与えるようにしましょう。
葉っぱや花に注意!
さくらんぼの葉っぱや花は塩漬けにされて市場に出回っていますが、食べすぎると下痢の原因になってしまう場合があります。
また、葉っぱや花には抗菌作用もありますが、肝臓に悪い影響を与えるクマリンも含まれています。ちなみに、桜餅の葉っぱのにおいの原因はクマリンです。
クマリンは枝についたままの葉っぱにはあまり含まれていませんが、枝から取ってしまうと発生してしまいます。
以上の理由で葉っぱや花は犬に与えてはいけません。ちなみに、人でも大量に摂取するのは良くありません。
未熟な実に注意!
さくらんぼの未熟な実にもアミグダリンという有毒な物質が含まれています。犬に与えてはいけません。
ただ、実の中に含まれているアミグダリンは熟していくにつれて消えていきます。そして、スーパーなどに売られているさくらんぼは全て熟しているものです。買ってきたさくらんぼを犬に与えるのは問題ありません。
消化しにくいので注意
さくらんぼは果物の中でも、特に消化しにくいものです。さくらんぼには消化が難しい糖アルコールやソルビトールなどが含まれているからです。
人間でもさくらんぼを食べるとおなかを壊す人がいますが、それはこれらの成分が消化不良の原因になっているからです。
ちなみに、ソルビトールは過剰に摂取すると下痢の原因になってしまいます。また、栄養成分の吸収を阻害する作用もあります。ただ、ソルビトールは適量を摂取すると便秘が改善される場合があります。
枝付きのさくらんぼに注意!
枝付きのさくらんぼを犬がそのまま飲み込んでしまうと消化器官に詰まったり、引っかかったりする場合があります。特に、知らない間に犬がさくらんぼを食べてしまった場合には、枝付きのまま飲み込んでしまう可能性があります。注意しましょう。
加工品に注意!
さくらんぼの加工品の中には、与えてもいいものと、与えるべきではないものがあります。それぞれ見ていきましょう。
さくらんぼの缶詰
さくらんぼの缶詰はさくらんぼをシロップや砂糖に漬けて作られていることが多いです。そのため、さくらんぼの缶詰を犬に与えてしまうと糖分の取りすぎになってしまいます。
また、さくらんぼの缶詰には着色料が使われている場合もあります。犬に与えるべきではないでしょう。
ドレンチェリー
パンやお菓子のトッピングとしてドレンチェリーが使われている場合があります。しかし、ドレンチェリーはさくらんぼの種を取って砂糖に漬けて赤く着色したものです。
そのため、ドレンチェリーを犬に与えるべきではありません。
さくらんぼの与え方
さくらんぼの実は小さいので、特に細かくして与える必要はありません。ただ、超小型犬など、のどに詰まってしまうかもしれないと思った場合には、フードプロセッサーなどで細かくしてから与えるのもいいでしょう。
そして、さくらんぼをあげるときに重要なのは種を取ってあげることです。
ちなみに、さくらんぼの適量は15gくらいです。これは普通のサイズのさくらんぼなら3粒ほどになります。ほんの少しに見えるかもしれませんが、犬にとってはこれで十分です。
アメリカンチェリーについて
さくらんぼと似た果物にアメリカンチェリーがありますが、この2つは同じ果物で、品種が異なるだけです。
ちなみに、さくらんぼはもともとヨーロッパから日本にやってきて、品種改良によって「さくらんぼ」になりました。一方、アメリカンチェリーは名前からもわかるように、主にアメリカで栽培されている品種です。
そして、栄養価はあまり変わりませんが、アメリカンチェリーはアントシアニンが多めで、さくらんぼにはβカロテンが多めであるという特徴があります。
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