愛犬にさきいかを与えるのはおすすめできません。
さきいかはおつまみとして定番の加工食品なので、大好きだという人も多いと思います。なので、犬にさきいかを与えてもいいかどうか気になっている人も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬にさきいかをおすすめできない理由」について解説していきたいと思います。
犬にスルメ(あたりめ)を与えちゃいけない?誤食したときに診られる症状や対処方法を解説
そもそもさきいかって何?
そもそもさきいかとは、イカやスルメをあぶり焼きにして引き延ばして割いた食品です。
同じイカの加工食品なのでスルメと混同されることが多いですが、きちんと違いがあります。
スルメが焼いて割いただけのものであるのに対して、さきいかには引き延ばす工程が含まれているのです。
ちなみに、生のイカを使ったものはソフトさきいかと呼ばれています。これはスルメを使ったさきいかより柔らかいからです。
犬にさきいかを与えちゃいけない4つの理由
さきいかはチョコレートやネギ類などのように、ショック症状が起こるほど危険ではありません。
しかし、それでもワンちゃんに与えるのはおすすめできません。
その理由は主に4つあります。それぞれ見ていきましょう。
ちなみに、生イカには、チアミナーゼというビタミンB1分解酵素が含まれているため、イカを過剰に摂取するとビタミンB1欠乏症になってしまいますが、これは生に限った話なので、さきいかの場合は関係ありません。
消化不良につながる
犬はもともと、陸上動物の肉を食べて生きてきました。
そのため、同じ肉類でも海産物の消化は比較的苦手です。そして、さきいかは乾物ですが、乾物になるとさらに消化は大変になります。
以上のことから、犬がさきいかを食べると消化不良になってしまう可能性があります。
そして、犬が消化不良になると、下痢や嘔吐などが引き起こされてしまいます。
特に食べすぎには注意が必要です。
胃で膨張する
これはさきいかに限らず乾物全般に言える話ですが、乾物は干すことで水分を抜いて作られているので、水分を含ませるとふくらみます。
そして、犬の歯はすりつぶすようにしてかむことができません。
そのため、犬は食べ物を飲み込める大きさにちぎったら、そのまま丸呑みにしてしまいます。
つまり、人間が食べるよりもずっと大きなかたまりのままで飲み込んでしまうのです。
すると、大きなかたまりのままになっているさきいかは胃腸で膨張して胃を圧迫します。
これにより、胃痛が起こってしまいます。
しかも、大きいと胃の先にある十二指腸を通過できないこともあります。
大きくなっているので吐いて外に出すことので、結果的に胃の中でさきいかが残留し続けてしまいます。
この状態が続くと、胃腸の閉塞が起こってしまう可能性が高く、最悪の場合、手術で摘出することになります。
塩分過多
イカは水中で暮らしている生き物です。
そして、海で生活している生き物は体内の塩分濃度を高く保つことで海に適応しています。
イカも例外ではありません。
そして、乾物は水分を抜いているのでますます塩分は多くなります。
具体的には、さきいかにはだいたい100gあたり2gほどの塩分が含まれていると言われています。
これは人間にとってはちょうどいい塩加減ですが、犬にとっては濃すぎます。
犬は人間に比べて体重が少ないため、必要な塩分量は人間より少なめです。
また、犬は足の裏など一部にしか汗腺がなく、人に比べて塩分の排出能力が低めです。
そのため、犬に必要な塩分量は人間よりずっと少量です。
そして、長期にわたって犬にさきいかを与えてしまうと塩分過多になってしまいます。
塩分過多になると高血圧や心臓病など、人でいう成人病の原因になってしまいます。
以上のことから、犬にさきいかを継続的に与えるのは良くありません。
リンが多い
さきいかにはリンが多く含まれています。
リンは適量ならばよい効果をもたらしますが、とりすぎてしまうとカルシウムを奪ってしまい、骨が弱くなってしまいます。
また、腎臓の負担にもなります。
そのため、特に腎臓に問題がある犬にさきいかを与えてしまうと腎臓の状態を悪化させてしまうかもしれません。
犬がさきいかを食べたときの対処法
さきいかを食べてしまった場合、少量であれば様子を見て嘔吐や食欲低下などの症状が出ないか経過観察をしましょう。
特に問題がなければ動物病院へ行く必要はありません。
しかし、犬がさきいかを大量に食べてしまったり、食べた量がわからなかったりした場合には、動物病院で診てもらいましょう。
そのときに食べてしまった状況や量などを説明できると診察がスムーズに行われると思います。
犬にさきいかを与える方法
さきいかは犬に与えるべきじゃない食べ物ですが、どうしても与えたいという人もいるかもしれません。
特に愛犬にうるうるとした目でおねだりされてしまうと、与えたいと考えてしまうのも仕方がないと思います。
愛犬にどうしてもさきいかを与えたいという場合、与え方を工夫しましょう。
さきいかの良くない点を改善してあげればいいのです。
消化に悪い点とリンが多い点はどうにもなりませんが、塩分過多と胃での膨張については対策を行うことができます。
まず、塩分過多についてですが、これはあらかじめ水でさきいかを戻してあげることで解決しましょう。
水で戻してあげることで水中に塩が溶け出し、塩分を減らすことができます。
そして、戻してあげることで胃の中での膨張もある程度防ぐことができます。
また、水で戻したさきいかを細かくちぎって与えてあげましょう。
そうすれば胃の中で詰まることもなくなります。
ただ、このように対策を施して与えたとしても、消化に悪いことに変わりはありません。与えすぎには注意が必要です。
犬にさきいかを食べさせるのはおすすめしない
乾物であるさきいかには、イカのうまみ成分が凝縮しているうえ、癖になるようなにおいがする加工食品です。
ワンちゃんの中には、さきいかのように、癖が強いニオイにつられておねだりをしてくる子もいますが、軽率な行動がワンちゃんの健康を害する結果に繋がります。
さきいかに水を吸わせて、塩分を抜いて与えるという方法もありますが、消化不全を引き起こすリスクがある以上、ワンちゃんにさきいかを与えるのはおすすめしません。
飼い主は、ワンちゃんの命と健康を管理する立場にあるので、軽はずみな行動は慎み、ワンちゃんがさきいかを欲しがっても与えてはなりません。
もし、ワンちゃんがさきいかを誤食した際は、すぐに掛かりつけの動物病院で診察を受けましょう。
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