ドッグフードの原材料「加水分解タンパク」についての全知識

ドッグフードの原材料と成分

愛犬に加水分解タンパクが入っているドッグフードを与えるのはおすすめできません。

加水分解タンパクは海外のドッグフードによく用いられています。そして、具体的にどのような原材料なのかわからない、という人が多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では「犬に加水分解タンパクをおすすめできない理由」について解説していきたいと思います。

製造方法によっては発がん性物質が含まれているかも

加水分解タンパクとはアミノ酸のレベルにまであらかじめ分解されたタンパク質のことであり、アレルギー反応が起こりにくく、消化にもよいというメリットがあります。

ただ、酸分解によって製造されている場合、発がん性物質が含まれています。

また、長期的に摂取すると腸内細菌のバランスを崩してしまうかもしれないので注意が必要です。

加水分解タンパクの概要


加水分解タンパクとは簡単に言うと加水分解されたタンパク質のことです。

そして、加水分解とは、分子を細かく分解する処理のことを指しています。このとき、分子の切断面に水分子が加わることから、「加水分解」という名前がついているのです。

つまり、加水分解は本来は体の中で起こっている消化を一部分体のそとでやってしまう処理なのです。

そして、このようにタンパク質を加水分解で細かくするとさまざまなメリットが得られます。

 

通常、ドッグフードの肉や魚などのタンパク質はメーカーにより違いはあるものの、そのまま加工されることがほとんどです。

しかし、犬によってはタンパク質をうまく分解することができなかったり、アレルギーが引き起こされてしまったりします。

アレルギーは本来は体に必要なはずのタンパク質に犬の体の中の抗体が過剰に反応してしまって起こることが多いのです。

ところが、タンパク質を加水分解してあげると抗体が反応しなくなり、アレルギー症状が起こらなくなります。また、タンパク質があらかじめアミノ酸の状態にまで分解されているので、消化にも優しくなります。

 

そんな加水分解タンパクは市販のアレルギー対応フードや病院で処方されるドッグフードなどに含まれていることが多いでしょう。

ドッグフードに使われている理由

加水分解タンパクがドッグフードに使われているのは、主にアレルギーに対応するためだと考えられます。

上記のようにアレルギー反応が起こらなくなるため、アレルギー体質の犬でも食べやすいフードにすることができるのです。

また、胃腸が弱い犬でも食べやすいように配合されている場合もあります。

加水分解タンパクの危険性


加水分解タンパクの中には発がん性物質が含まれている場合があります。詳しく見ていきましょう。

そもそも、加水分解タンパクの製造方法には主に3つあります。以下の3つです。

  1. 熱水分解:タンパク質を熱水で煮ることで分解
  2. 酸分解:タンパク質を塩酸などを使って分解
  3. 酵素分解:タンパク質をプロテアーゼなどの酵素を使って分解

このうち、熱水分解と酵素分解は安全な方法なのですが、少しコストが高いという問題があります。

一方、酸分解はコストが一番安いので現在でも主流の製造方法ですが、発がん性があると見られている物質が少量生成されてしまうことが知られています。

ただ、酸分解の問題点が徐々に知られてきたことから、現在では酵素分解による製造も少しずつ増えてきています。

 

また、上で解説した通り、加水分解するとアレルギー反応が起こらなくなりますが、これは絶対ではありません。加水分解タンパクでもアレルギー反応が起こる確率はゼロではないのです。

そして、加水分解タンパクはあらかじめ分解されているため、急激に吸収されてしまいます。これにより、下痢が起こってしまう場合もあります。

 

また、長期的に使用すると、腸内環境が乱れてしまう可能性があります。

ふつうの食べ物を食べたときには、消化するものがしばらく腸内にとどまります。その間に、腸内に生息している細菌は食べ物の一部をエサにして繁殖します。

一方、加水分解タンパクの場合はすぐに吸収されてしまうため、細菌がエサを食べられなくなってしまいます。これにより、細菌が育たなくなり、腸内の細菌のバランスが崩れてしまうのです。

また、加水分解タンパクは表記があいまいなため、どの動物のどの部分の肉を使用しているのかよくわかりません。そのため、粗悪な原料が用いられている可能性もあり、注意が必要です。

ドッグフードの達人
加水分解タンパクはアレルギー反応が起こりにくく消化にもよくなっていますが、製造方法によっては発がん性物質が含まれているかもしれません。