愛犬にキャベツを与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
キャベツがドッグフードに使われることはまれですが、身近な食材なので愛犬に与えたいと考える人は多いと思います。また、愛犬がキャベツを食べてしまって、心配になったという人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬にキャベツを与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
少量なら、犬の胃腸環境の整えてくれる
キャベツにはビタミンC、ビタミンU、カロテンなどが豊富に含まれています。
そして、ビタミンUは胃腸の環境を整えるのに役立ち、カロテンなどには抗酸化作用があります。また、食物繊維は野菜としては少なめですが、整腸作用があります。
キャベツの栄養成分
キャベツに含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
水分 | 92.7g |
カリウム | 200㎎ |
食物繊維 | 1.8g |
ビタミンC | 41㎎ |
カルシウム | 43㎎ |
鉄 | 0.3㎎ |
ビタミンK | 78μg |
βカロテン | 49μg |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] ビタミンUは胃腸の粘膜の新陳代謝を活発にし、胃酸の分泌を抑制し、胃腸の粘膜が修復されるのを助けます。 コラーゲンの合成を助け、肌を健康に保つ働きがあります。また、ストレス解消や免疫力の強化などにも有効です。 βカロテンは体内でビタミンAに変換されます。そして、抗酸化作用や免疫力を上昇させる効果があります。また、ビタミンAとして発育を促進したり、粘膜に働いて細菌から体を守るなど、たくさんの重要な役割を持っています。 ビタミンKは出血したときに血が固まって止血するのを助け、骨の形成も助けます。 カルシウムは骨や歯を形成するために必要不可欠です。また、筋肉を動かすためにも必要です。ただ、過剰に摂取すると逆に骨折などが起こってしまう可能性があります。そのため、適切な量を与えることが重要です。 キャベツの効果として一番大きいのはビタミンUの胃腸に対する効果➀ビタミンU(キャベジン)
➁ビタミンC
➂βカロテン
➃ビタミンK
➄カルシウム
キャベツの効果効能
そして、キャベツに含まれる食物繊維は野菜としては少なめですが、食物繊維による整腸効果も期待できます。
キャベツの注意点
キャベツにはいくつか注意点があります。それぞれ見ていきましょう。
甲状腺に病気がある犬に与えちゃだめ!
キャベツを甲状腺に病気がある犬に与えてはいけません。キャベツにはヨウ素の吸収を阻害するゴイトロゲンという物質が含まれており、これが甲状腺腫瘍を誘発してしまうからです。
もちろん、健康な犬であればキャベツを与えても問題ありません。
食べすぎにご用心!
犬はキャベツを食べますし、食べても問題ありません。しかし、犬は肉食であり、野菜を食べるのは不得意です。
キャベツを食べすぎると下痢、嘔吐、便秘の原因になってしまうので、大量に与えることのないようにしましょう。
シュウ酸による結石に注意!
キャベツにはシュウ酸が含まれており、これがシュウ酸カルシウム結石という尿路結石の原因になる可能性があります。ただ、犬の食事とシュウ酸カルシウム結石との関係は薄いと言われているので、そこまで心配する必要はないのかもしれません。
また、キャベツは水洗いをすることで簡単にシュウ酸の量を減らすことができます。
キャベツの与え方
犬は食べ物をよく噛まずに丸ごと飲み込んでしまう傾向があります。
そして、肉ならそれでもいいのですが、野菜を丸のみしてしまうと十分に消化されなかったり、のどに詰まってしまったりします。
そのため、キャベツを愛犬に与えるときにはみじん切りにするか、フードプロセッサーで細かく刻んであげるのがおすすめです。
ちなみに、キャベツの芯には硫酸イオンという中毒物質が含まれているので、あまり与えないほうがいいでしょう。
そして、キャベツは生で与えても加熱して与えても問題ありませんが、それぞれに特徴があります。
まず、生で与える場合は食事のかさましに有効です。そのため、愛犬をダイエットさせたい場合には生のキャベツを与えるといいでしょう。また、生で与えることによってビタミンUやビタミンCを効率よく摂取させることができます。
また、加熱して与える場合にはキャベツがしなしなになり、犬が食べる量を増やすことができます。そのため、愛犬がやせすぎという場合には加熱したキャベツを与えるといいでしょう。
そして、キャベツは加熱することで栄養素を吸収しやすくなります。