ドッグフードの原材料と成分

犬に「ピーナッツ」を与えるときの全知識|食べたらダメ?

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愛犬にピーナッツを与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
 
ドッグフードにピーナッツが使われていることはあまりないと思いますが、ピーナッツは人間にとっては身近な食材です。おつまみとして食べている人も多いと思います。

なので、愛犬にもピーナッツを与えたいと考えている人もいるのではないでしょうか。

そこで、この記事では「犬にピーナッツを与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。

ピーナッツの効果効能


ピーナッツにはオレイン酸やリノール酸が含まれていますが、これらの栄養素には悪玉菌コレステロールを減らしてくれる効果、抗酸化作用などがあります。

また、ビタミンEにも抗酸化作用があるため、ピーナッツは犬の体を若々しく保つのに役立ちます。

そして、ピーナッツには食物繊維が含まれているため、腸内環境を整えてくれる効果もあります。

また、ピーナッツは美容、ダイエット、がんや生活習慣病の予防などにも効果があります。

ピーナッツの栄養成分


ピーナッツ(乾/大粒種)に含まれている主な栄養素は以下の通りです。

成分名成分量(100gあたり)
水分6g
たんぱく質25.4g
炭水化物18.8g
食物繊維7.4g
脂質47.5g
リノール酸14g
ビタミンE10.1㎎
ビタミンB10.85㎎
ナトリウム740㎎
カルシウム50㎎
マグネシウム170㎎
リン380㎎
鉄分1.6㎎
亜鉛2.3㎎

[出典:食品成分データベース(文部科学省)]

➀たんぱく質

たんぱく質は三大栄養素のひとつであり、生きていく上で特に重要な栄養素です。血液や筋肉などの体をつくる主要な成分であり、体内で酵素など生命時に欠かせない物質にも変換されます。そして、エネルギー源になることもあります。

➁食物繊維

食物繊維には腸内環境を整える作用があります。具体的には、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌や毒素を排出してくれます。

➂リノール酸

リノール酸は脂肪酸の一種です。コレステロール値を下げる作用があります。ただ、過剰に摂取すると善玉コレステロールも減らしてしまうので注意が必要です。

➃ビタミンE

ビタミンEには抗酸化作用があります。抗酸化作用により、さまざまな病気が予防されます。

➄マグネシウム

マグネシウムは体内で骨や歯をつくるために使われています。そして、マグネシウムは体内で不足すると骨から遊離して神経の興奮を抑えたり、エネルギを作ったり、血圧を維持したりするのに利用されます。

➅鉄分

鉄分は血液のヘモグロビンの中に含まれ、酸素を運ぶために必要です。また、エネルギーを作り出すためにも必要です。

➆オレイン酸

オレイン酸には血液中に含まれるコレステロールの量を適切に保つ働きがあります。善玉コレステロールを減らさず、悪玉コレステロールだけを減らす効果があるのです。また、オレイン酸は酸化されにくいため、がんや生活習慣病などを予防する効果もあります。

ピーナッツの注意点

アレルギーに注意!

世の中にあるあらゆる物質はアレルゲンになる可能性があります。そのため、ピーナッツの場合もアレルギーには注意する必要があります。

ピーナッツをはじめて与える場合、少量を与えるべきでしょう。

そして、嘔吐、下痢、かゆがる、発疹などアレルギーと思われる症状が出た場合には、落花生アレルギーを疑ったほうがいいかもしれません。

与えすぎに注意!

ピーナッツには食物繊維が豊富に含まれています。また、ピーナッツは消化によい食材ではありません。そのため、ピーナッツを与えすぎると消化不良の原因になってしまい、下痢や嘔吐などが引き起こされてしまう可能性があります。

また、ピーナッツの成分の半分は脂質で構成されています。そのため、一度に食べすぎると下痢になってしまうかもしれません。また、肥満の原因になる可能性もありますし、膵炎(すいえん)になってしまうリスクもあります。

そして、ピーナッツだけでおなかがいっぱいになってしまい、ふだんのフードを食べてくれなくなる可能性もあります。その場合は栄養が偏ってしまいます。

また、ピーナッツにはマグネシウムが多く含まれているので、与えすぎると結石の原因になってしまう場合もあります。

人間用のピーナッツに注意!

人間用に味付けされたピーナッツを犬に与えるべきではありません。

なぜなら、人間用に味付けされたピーナッツには塩や砂糖や塩分などが多く含まれている可能性が高いからです。人間用のピーナッツを食べてしまうと肥満になったり、生活習慣病になったりするリスクが高まります。

また、人間用のピーナッツは犬にとって味が濃い食べ物です。そのため、のどがかわき、水を大量に飲んでしまうことになります。これにより水分をとりすぎてしまい、下痢が起こってしまう場合があります。

加工品に注意!

ピーナッツの加工品の中には、与えてもいいものと、与えるべきではないものがあります。それぞれ見ていきましょう。

ピーナッツバター

人間用のピーナッツバターは脂肪分が多すぎるため犬に与えるべきではありません。肥満の原因になってしまう場合があります。

ただ、犬用のピーナッツバターなら問題ありません。むしろ、ペースト状になって消化に良くなっているので、ピーナッツを与える方法としておすすめできます。

ミックスナッツ

ミックスナッツは塩分が多く含まれていることが多く、犬に与えるのには適していません。その上、犬が絶対に食べてはいけない食べ物であるマカデミアナッツが含まれている可能性もあります。マカデミアナッツが含まれている場合は絶対に与えないようにしましょう。

ピーナッツチョコレート

ピーナッツチョコレートは犬へ絶対に与えないようにしましょう。チョコレートは犬へ絶対に与えてはいけない食品のひとつだからです。

ジーマーミ豆腐

ジーマーミ豆腐は沖縄の郷土料理ですが、主原料はピーナッツです。でんぷんでとろみが付けられており、味付けをしているものが多いので基本的には犬に与えないようにしましょう。

柿ピー

柿ピーには塩分が多く含まれています。そのため、犬に与えるのはやめたほうがいいでしょう。

ピーナッツは危険?

ピーナッツはナッツという言葉がついているので、犬に与えてはいけないと考えている人もいるようです。

しかし、ピーナッツはナッツ類ではなく、マメ科ラッカセイ属の植物です。そのため、消化には良くないですが、ピーナッツを食べても中毒症状が起こることはありません。

犬が食べてはいけないのは、マカデミアナッツなどです。

ピーナッツを誤飲したら

飼い主がピーナッツを与えようと考えなくても、犬が勝手にピーナッツを食べてしまうということもあると思います。そこで、この項では愛犬がピーナッツを誤飲した場合の対処法について解説していきたいと思います。

ピーナッツの誤飲は中型犬や大型犬なら何も問題が起こらない場合が多いです。犬ののどや消化管がある程度大きければピーナッツが詰まってしまうことはないからです。その場合には、ピーナッツは消化されずに出てきてしまうことが多いでしょう。

 

しかし、小型犬や超小型犬の場合、ピーナッツを誤飲してしまうとのどや腸に詰まってしまうかもしれません。そのため、呼吸困難になったり、腸閉塞になったりする場合があります。これらが起きた場合には動物病院へ連れていってあげましょう。

また、これは犬の大きさに関わらず起こることですが、消化不良を起こして嘔吐したり、下痢したりすることもあると思います。

このような場合には食事を消化によいものにして、そのあと食欲が戻ってくれば問題ありません。ただ、嘔吐や下痢が長く続くようであれば動物病院へ連れていってあげましょう。

ピーナッツの与え方


ピーナッツは生で食べると消化に悪いため、必ず加熱して与えるようにしましょう。

具体的には下ゆでをして指でつぶせるぐらいまで柔らかくしてから与えるのがおすすめです。ちなみに、この時、皮や殻は取り除くようにしましょう。

そして、フードプロセッサーなどでペースト状にしてあげるのもおすすめです。そうすればかなり消化に良くなります。

ただ、わざわざゆでるのが大変だという人もいるでしょう。そのような場合には、粉々に砕いてから与えると消化に良くなります。

 

そして、ピーナッツの適量は小型犬なら2粒~3粒くらいで、大型犬でも10粒は超えないようにしましょう。ただ、適量は個体によって異なります。これ以下の量でも消化不良になってしまう犬もいます。そのような犬には与える量を減らすようにしましょう。

また、初めて与えるときにはごく少量にしましょう。アレルギーの可能性もありますし、ピーナッツが体質に合っていない可能性もあるからです。

きなこ
きなこ
ピーナッツは消化に良くないので、与え方には工夫が必要です。また、与えすぎなどには注意が必要です。

ただ、適量なら抗酸化作用や整腸作用などが期待できます。

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