愛犬に牛肉を与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
牛肉はドッグフードのメイン食材として用いられることが多くあります。また、手作りフード派の人の中にも牛肉を犬に与えたいと思っている人が多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬に牛肉を与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
牛肉の効果効能
牛肉には犬の消化や吸収を助ける酵素が含まれています。そして、酵素には免疫力をアップさせたり、肥満を抑制する効果などがあります。
また、牛肉にはたんぱく質が豊富に含まれており、ビタミンやミネラルも多く含まれています。
ただ、牛肉はアレルゲンになりやすい肉なので注意が必要です。
牛肉の栄養成分
牛肉(和牛肉・サーロイン)に含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
水分 | 40g |
たんぱく質 | 11.7g |
鉄分 | 0.9㎎ |
ビタミンB1 | 0.05㎎ |
ビタミンB2 | 0.12㎎ |
ビタミンB6 | 0.23㎎ |
リン | 100㎎ |
カルシウム | 3㎎ |
脂質 | 47.5g |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] たんぱく質は三大栄養素のひとつであり、生きていく上で特に重要な栄養素です。血液や筋肉などの体をつくる主要な成分であり、体内で酵素など生命時に欠かせない物質にも変換されます。そして、エネルギー源になることもあります。 牛肉には犬が消化吸収しやすい動物性たんぱく質が豊富に含まれています。 ビタミンB1は糖質からエネルギーを生産したり、皮膚や粘膜の健康を保つのを助けたりする役割があります。ビタミンB1が欠乏すると食欲がなくなったり、疲れやすくなったりします。 ビタミンB2は主に皮膚や粘膜の健康を保つのに役立つビタミンです。代謝を支える重要な役割を持っています。活発に運動する犬ほどたくさんのビタミンB2が必要になります。 ビタミンB6はたんぱく質をエネルギーに変換したり、筋肉や血液などを作ったりするときに働いています。なので、たんぱく質を多くとるほどたくさんのビタミンB6が必要になり、皮ふや粘膜の健康維持にも役立っています。 85%のリンは体内でカルシウムやマグネシウムと一緒に骨や歯を作る成分になっています。また、15%は筋肉や脳や神経などに存在し、エネルギーを作り出すのに役立ちます。 ただ、リンはとりすぎてしまうとカルシウムを奪ってしまい、骨が弱くなってしまいます。また、腎臓の負担にもなります。 牛肉には犬の消化や吸収を助ける酵素が含まれています。酵素には免疫力を上げたり、肥満を抑制したりする働きもあります。ただ、酵素は加熱してしまうと半減してしまいます。 タウリンやミオグロビンには貧血を予防する効果があります。 牛肉は肉類の中でも、犬がアレルギーを起こしやすい食材です。そのため、牛肉アレルギーに注意する必要があります。 牛肉をはじめて与える場合、少量を与えるべきでしょう。 そして、嘔吐、下痢、かゆがる、発疹などアレルギーと思われる症状が出た場合には、牛肉アレルギーを疑ったほうがいいかもしれません。 部位によって量は異なりますが、牛肉には脂質が豊富に含まれています。そのため、牛肉を与えすぎると肥満の原因になってしまうかもしれません。 牛肉を骨付きで与えたいと考えている人もいるかもしれません。 しかし、牛の骨は加熱するともろくなります。そのため、加熱した牛肉を与える場合、骨付きのものはおすすめできません。 もし骨付きの牛肉を与えてしまうと、もろくなって削れた骨を犬が飲み込んでしまい、のどや内臓を傷つけたり、消化されずに腸閉塞の原因になってしまうかもしれません。その場合には手術を行う必要があります。 牛肉は骨がついていないものを与えるべきでしょう。 牛肉の加工品の中には、与えてもいいものと、与えるべきではないものがあります。それぞれ見ていきましょう。 ローストビーフは、牛肉を蒸し焼きにして作ったものなら、犬に与えても問題ありません。 ただ、味付けがされているものは犬に与えるべきではありません。 ハンバーグやすき焼きや牛丼には犬へ絶対に与えてはいけない食材である玉ねぎが含まれている可能性が高いです。 そのため、犬には絶対に与えてはいけません。犬が食べてしまった場合には、獣医に相談するようにしましょう。➀たんぱく質
➁ビタミンB1
➂ビタミンB2
➃ビタミンB6
➄リン
➅酵素
➆タウリン・ミオグロビン
牛肉の注意点
アレルギーに注意!
与えすぎに注意!
骨に注意!
加工品に注意!
ローストビーフ
ハンバーグ・すき焼き・牛丼
牛肉の部位について
ひとくちに牛肉と言っても、その中にはさまざまな部位があります。そこで、この項では牛肉のそれぞれの部位の特徴について見ていきたいと思います。
サーロイン
サーロインは背中の下あたりの部分の肉です。脂身が多く含まれています。ステーキなどでよく使われています。
バラ
バラはろっ骨についている部分の肉です。脂身は多めです。シチューなど煮込み料理でよく使われています。
ロース
ロースは背中の筋肉部分についている肉です。脂身は少なめです。さっぱりとした味わいなので、しゃぶしゃぶやすき焼きなどでよく用いられています。
モモ
モモは後ろ脚の付け根部分の肉です。脂身はほとんど含まれていません。ローストビーフなどでよく使われています。
牛肉の与え方
牛肉は酵素が多く含まれていると解説しましたが、酵素は加熱すると半減してしまい、栄養素も減ってしまいます。そのため、牛肉は生で食べたほうが多くの栄養を摂取できます。
ただ、牛肉は比較的安全とはいえ、寄生虫や細菌に感染するリスクもあります。これにより、下痢や食中毒が発生してしまう可能性もあります。
しかし、犬の胃酸は強力で、ほとんどの細菌を殺してしまうとも言われています。そのため、生肉のリスクはそこまで考えすぎる必要はありませんが、やはり牛肉は加熱して与えるのが無難です。
ちなみに、どうしても生の牛肉を与えたい場合は犬用の牛肉を購入して与えるといいでしょう。犬用の牛肉ならば生で食べられることが前提になっているので、市販のものより安心して与えることができます。
そして、牛肉を加熱して与える場合、油を使わずに火を通すのがおすすめです。具体的には、ゆでたり煮たりするのがいいでしょう。焦げが犬に悪い影響を与えてしまう可能性があるので、焼くのはおすすめできません。
そして、味付けはもちろんしないようにしましょう。調味料には犬へ絶対に与えてはいけない原料が使われている場合があります。
ちなみに、与える部位としてはたんぱく質が豊富で脂質が少ないロースやモモなどがおすすめです。
そして、高齢の犬や胃腸が弱い犬に牛肉を与える場合、細かくして少量を与えるべきでしょう。フードプロセッサーでペースト状にするのもおすすめです。
ちなみに、牛肉を与える量は体重の1~2%が適しています。
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