愛犬にアイスを与えるのはおすすめできません。
人間は夏になるとよくアイスを食べますよね。大好きだという人も多いと思います。なので、犬にもアイスを与えたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬にアイスをおすすめできない理由」について解説していきたいと思います。
糖分が多く含まれているため、あまり与えるべきではない
犬にアイスを与えるべきではないのは、糖分が多く含まれているからです。
また、冷たい食べ物なので下痢の原因になってしまう可能性もあります。
特に、犬へ絶対に与えてはいけない食材が含まれている場合には、絶対に与えないようにしましょう。
そもそもアイスって何?
そもそもアイスとは、冷やしながら空気を含ませてクリーム状にし、凍らせて作られた牛乳が主原料のお菓子です。
そして、牛乳を冷やして食べたことがある人はわかると思いますが、牛乳を冷やすと味が薄く感じられると思います。これは、冷たい食べ物だと感覚がマヒして、甘さを感じにくくなるからです。
しかし、アイスは甘くておいしいですよね。これはアイスに相当な量の砂糖が含まれているからです。また、アイスには油分、香料、着色料なども含まれています。
犬にアイスを与えるのはなぜ良くない?
犬にアイスを与えるべきではないのは、糖分が多く含まれているからです。
上でも解説した通り、アイスには糖分がとても多く含まれており、製品によって異なりますが、だいたい100gあたり20g~25gほどです。
そして、犬は糖分を他の栄養素で代用することができるので、糖分を特に摂取しなくても問題ありません。そのため、犬がアイスを食べてしまうとすぐに糖分のとりすぎになってしまいます。
そして、犬が糖分をとりすぎると肥満や歯周病や糖尿病の原因になってしまうかもしれません。
そのため、犬の暑さ対策をするなら、アイスではなく、氷や水などで行うようにしましょう。
アイスの注意点
乳糖不耐症
アイスの主原料のひとつに牛乳がありますが、犬に牛乳を含む食べ物を与えるなら、乳糖不耐症には注意する必要があります。
特に牛乳と違って乳製品はどのくらい牛乳が含まれているかわかりにくいため、気づかないうちに与えすぎておなかを壊してしまう場合もあります。そして、アイスは冷たいため、特におなかを壊しやすいので注意が必要です。
さて、人間の中には牛乳の乳糖を消化できずに下痢になってしまう乳糖不耐症の人がいますが、犬は乳糖不耐症の個体が多いです。そのため、犬に牛乳を与えるのは適していません。ただ、乳糖不耐症ではない犬もいるので、その場合には問題ないでしょう。
ちなみに、そもそも牛乳の乳糖は胃では消化されず、小腸でラクターゼという酵素によって分解されます。しかし、ラクターゼを持っている量が不十分だと小腸で乳糖を分解することができず、消化されないまま大腸に入ってしまいます。
そうすると、乳糖は大腸の腸内細菌によって発酵してしまい、ガスを発生させます。すると腸管の活動が活発になりすぎてしまって下痢になるのです。
ちなみに、乳糖は加熱しても分解されません。そのため、牛乳を沸騰させたり、人肌程度に温めてから与えたりしても、乳糖不耐症の犬は下痢になってしまいます。
チョコレート入りのアイスに注意!
アイスにはチョコレートが含まれているものも多くありますが、その場合、犬には絶対に与えてはいけません。
犬にチョコレートを与えてはいけないのは、テオブロミンが含まれているからです。テオブロミンの作用はカフェインと似ていて、神経興奮作用や利尿作用です。
そんなテオブロミンですが、犬はこれに対する感受性が高く、テオブロミンの効果が病的に大きく出てしまいます。その結果、中毒が起こります。
代表的な症状としては下痢や嘔吐などがあげられます。
マカデミアナッツ入りのアイスに注意!
アイスにはマカデミアナッツが含まれている場合もあります。その場合も、犬には絶対に与えないようにしましょう。
なぜなら、原因は不明ですが、犬がマカダミアナッツを食べると中毒を起こしてしまうからです。
犬がマカダミアナッツ中毒を起こすと12時間以内に嘔吐、けいれん、発熱などの症状が出てぐったりしてしまいます。
そして、ナッツ類は数種類ミックスして含まれていることもあります。そのため、ナッツ類が入っているアイスを与えてしまうと気づかないうちにマカデミアナッツを与えてしまっているかもしれません。
なので、念のためナッツ類が含まれているアイスは食べさせないほうがいいでしょう。
抹茶やコーヒーが含まれているアイスに注意!
アイスには抹茶やコーヒーが含まれているものも多くありますが、その場合、犬には絶対に与えてはいけません。
なぜなら、抹茶やコーヒーにはカフェインが含まれているからです。
犬がカフェインを摂取してしまうと、それが直接的に中枢神経や心筋などを刺激してしまい、中毒症状が起こってしまいます。具体的には、カフェインによって神経の興奮が収まらなくなってしまいます。
そして、症状が重い場合、ふらつき、筋硬直、呼吸不全などで命にかかわる場合もあります。
ブドウやレーズンが含まれているアイスに注意!
アイスにはブドウやレーズンが含まれているものも多くありますが、その場合、犬には絶対に与えてはいけません。
そして、ぶどうを食べてはいけない理由はわかっていませんが、食べると中毒症状が出てしまいます。
具体的には、犬がぶどう中毒を起こすと、食べてから2時間から3時間後から腹痛が出始め、下痢や嘔吐を繰り返すようになります。
そして、最悪の場合、ぶどうを食べてから2~3日で急性腎不全を起こして死んでしまいます。
ちなみに、レーズンはぶどうを乾燥させたものなので、さらに危険性が高く注意が必要です。
アルコールが含まれているアイスに注意!
アイスにはたまにアルコールが含まれていることがありますが、そのようなアイスは犬に与えるべきではありません。
なぜなら、犬にはアルコールを分解する酵素がなく、急性アルコール中毒になってしまうからです。
そして、犬が急性アルコール中毒になると意識がもうろうとする、昏睡状態になってしまう、などの症状が出てきます。
乳製品アレルギーに注意!
アイスの主原料は牛乳です。そのため、乳製品アレルギーには注意する必要があります。
アイスをはじめて与える場合、少量を与えるべきでしょう。
そして、嘔吐、下痢、かゆがる、発疹などアレルギーと思われる症状が出た場合には、乳製品アレルギーを疑ったほうがいいかもしれません。
下痢に注意!
アイスは冷たいので、人間でも食べすぎてしまうとおなかを壊してしまうことがあります。
そして、犬の場合はさらに下痢になりやすいので注意が必要です。
また、おなかが弱い犬の場合は少量与えただけでも下痢をしたり、吐き出したりしてしまうかもしれません。
そのような犬にアイスを与えるのは避けたほうがいいかもしれません。
アイスの棒の誤飲に注意!
アイスの中には棒がついているものも多いですが、そのようなアイスについている棒は放っておくと犬が誤飲してしまう場合もあります。
なぜなら、アイスの棒にはいい匂いが残っており、甘い味が残っているからです。そして、棒をかじって飲み込んでしまうと内臓に傷がついたり、突き破ってしまったりするかもしれません。詰まってしまい、腸閉塞になってしまう可能性もあります。
そのため、アイスの棒は犬が届かないところに捨てるようにしましょう。
アイスのコーンについて
アイスにはコーンがつきものですが、コーンの主原料は小麦粉です。また、膨張剤を使用していることもありますが、アレルギーの心配はあまり必要ないでしょう。ただ、小麦アレルギーを持っている場合には与えないようにしましょう。
また、アイスのコーンには形を整えるための添加物、砂糖、卵なども含まれている場合もあります。
これらのことを考えると、アイスのコーンであっても与えないほうが無難でしょう。
犬に冷たいものを与えるなら
犬に冷たいものを与えるなら、主に3つの方法があります。それぞれ見ていきましょう。
ちなみに、どの方法をとった場合でも、与えすぎるとおなかを壊してしまい、下痢などの原因になってしまう可能性があるので注意が必要です。
犬用アイス・シャーベット
現在では犬用のアイスとシャーベットも発売されています。そして、犬用の食べ物はもちろん人間用のものより適しています。
ただ、犬用のアイスやシャーベットであっても、添加物が含まれていることは多くあります。そして、添加物の中には犬に害を及ぼす可能性があるものもあります。
そのため、できるだけ添加物が含まれていないものを選んであげるといいでしょう。
ヨーグルト
ヨーグルトには牛乳を同じように乳糖が含まれていますが、ヨーグルトの乳糖はあらかじめ分解されているため、乳糖不耐症の犬でも食べることができます。
ただ、ヨーグルトの中には糖分が含まれているものが多くあります。そのようなヨーグルトを食べてしまうと糖分のとりすぎになってしまいます。
また、ヨーグルトの中にはフルーツなどが含まれているものもありますが、そのような場合には犬が絶対に食べてはいけない原材料が使われているかもしれません。特にぶどうが含まれている場合には絶対に与えてはいけません。
このようなことから、犬にヨーグルトを与えるならプレーンの無糖タイプにしましょう。そして、犬が肥満気味の場合には低脂肪タイプを選んであげるのがおすすめです。
冷凍した果物
バナナ、りんご、イチゴなど、犬に与えてもいい果物を凍らせて与えてあげると、犬は喜んで食べてくれます。
ただ、冷凍庫から出してすぐに与えるとかたすぎて食べることができないので、少し時間をおいてから与えるようにしましょう。
また、上記の果物なら大丈夫ですが、ブドウなど犬へ絶対に与えてはいけない果物もあります。そのような果物は与えないようにしましょう。
特に、犬へ絶対に与えてはいけない食材が含まれている場合には、絶対に与えないようにしましょう。
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