ドッグフードの原材料と成分

犬に亜麻仁油(フラックスシードオイル)を与えても大丈夫?亜麻仁油に含まれている成分と危険性について徹底解説

犬に亜麻仁油(フラックスシードオイル)を与えても大丈夫?

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愛犬に亜麻仁油を与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。

亜麻仁油は人間にとってもよいオイルとして話題なので、愛犬にも与えたいと思っている人もいるのではないでしょうか。また、亜麻仁油はドッグフードに含まれていることもあります。

そこで、この記事では「犬に亜麻仁油を与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。

犬に亜麻仁油(フラックスシードオイル)

亜麻仁油は亜麻の種から抽出される油で、フラックスシードオイルと呼ばれることもあります。

亜麻仁油(フラックスシードオイル)には、アルファリノレン酸(ALA)というオメガ3脂肪酸を豊富に含んでいます。

オメガ3脂肪酸は、体内で生産できない「必須脂肪酸」である同時に、健康な皮膚や被毛、心臓や脳、免疫系、関節の健康維持に役立ちます。

これらの理由から、亜麻仁油は人間だけでなく、ワンちゃんの健康にいいので、ワンちゃんに与えても問題はありません。

ワンちゃんに亜麻仁油を与えると、その皮膚と被毛の健康に大きな影響を与えます。

例えば、亜麻仁油のオメガ3脂肪酸は、皮膚の炎症を抑えたり、乾燥や痒みの軽減に役立つほか、毛髪の光沢と健康を保つためにも役立ちます。

さらに、関節炎のワンちゃんに対しては、炎症を抑える作用があり、痛みを和らげ、運動能力を向上させる可能性があります。

ただし、与えすぎると、ワンちゃんが体調を崩す恐れがあります。

オメガ3脂肪酸は、オメガ6脂肪酸とのバランスが重要で、一方を摂取しすぎれば、もう一方の脂肪酸から得られる効果を損ねてしまう恐れがあります。

さらに、亜麻仁油は酸化がしやすく保存に気を遣う必要があります。

よって、亜麻仁油を与えるときは、1日の適量を守りながら、与えるようにしましょう。

亜麻仁油から得られる効果効能

亜麻仁油にはオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。そのため、アレルギーを抑えて善玉コレステロールを増加させる効果があります。血液もサラサラにします。

また、皮ふの状態を保ち、保湿する効果もあります。そして、脳機能を改善する効果もあります。

亜麻仁油含まれている栄養成分


亜麻仁油に含まれている主な栄養素は以下の通りです。

成分名成分量(100gあたり)
脂質100g
飽和脂肪酸8.09g
一価不飽和脂肪酸15.91g
多価不飽和脂肪酸71.13g
コレステロール2㎎
リノール酸14g
αリノレン酸57g

[出典:食品成分データベース(文部科学省)]

➀脂質

脂質は3大栄養素のひとつです。細胞膜の成分やホルモンの原料などになっています。不足すると正常に成長できなくなったり、皮ふ炎の原因になったりします。また、油にとけるタイプのビタミンの吸収にも役立ちます。

ただ、とりすぎると肥満や生活習慣病などの原因になってしまうので注意が必要です。

➁一価不飽和脂肪酸

一価不飽和脂肪酸は動物性脂肪やオリーブオイルなどに多く含まれています。体内で合成することもできます。とりすぎると心疾患や肥満などの原因になってしまうと言われています。

➂多価不飽和脂肪酸

多価不飽和脂肪酸は主に植物油や魚に多く含まれています。そして、酸化しやすいという特徴を持っています。

➃リノール酸

リノール酸は脂肪酸の一種です。コレステロール値を下げる作用があります。ただ、過剰に摂取すると善玉コレステロールも減らしてしまうので注意が必要です。

➄αリノレン酸

αリノレン酸は犬の体内で合成することができない、必須脂肪酸の一種です。体内に取り入れられるとEPAやDHAなどに変化します。そして、αリノレン酸にはアトピー性の皮ふ炎を解消したり、がん細胞の増殖を抑制したり、血圧を低下させたり、血液の流れを良くしたりする効果があります。

亜麻仁油を犬に与える時に気を付けること

与えすぎは肥満の原因になる

亜麻仁油には血液をサラサラにする効果がありますが、与えすぎしてしまうとこれが効きすぎてしまいます。

つまり、出血したときに血が止まりにくくなってしまうのです。

なので、近いうちに手術の予定があるワンちゃんにはあまり与えないほうがいいでしょう。

また、亜麻仁油を多く摂取すると油を分解する腸液が大量に分泌されてしまい、軟便の原因になってしまうかもしれません。

そして、亜麻仁油はカロリーが高いため、与えすぎると肥満の原因になってしまう可能性があります。

保存方法・保存期間に注意!

亜麻仁油は比較的酸化しやすい油です。

そして、油が酸化してしまうと油くさい独特なにおいがしたり、風味が酸っぱくなったりしてしまい味が落ちてしまうだけではなく、成分にも影響が出てしまいます。

トランス脂肪酸という有害な物質が生まれてしまうと言われているのです。

そのため、亜麻仁油は保存方法や保存期間にも注意が必要です。

まず、保存期間ですが、亜麻仁油は開封したら1~1.5か月ほどで使い切ってしまうのがおすすめです。

また、油は熱や光や酸素にさらされると酸化が進んでしまうと言われています。そのため、日光が当たるような場所での保存やキャップをあけたままでの放置などは控えるようにしましょう。そして、使用するときにも加熱するのはおすすめできません。

また、亜麻仁油を保存するときには冷蔵庫や日が当たらないような場所に置くようにしましょう。

犬に亜麻仁油を与えてもいい1日の適量

亜麻仁油をワンちゃんに与える場合、適量はワンちゃんの体重と健康状態によって変わります。

一般的な適量は、体重あたり約1/2から1ティースプーン(約2.5から5ミリリットル)の亜麻仁油を与えることです。

例えば、体重10kgのワンちゃんに亜麻仁油を与えるときは、1日に約2.5から5.0ml(1/2から1ティースプーン)の亜麻仁油を与えるようにしましょう。

また重量が20kgのワンちゃんであれば、1日に約5~10ml(1から2ティースプーン)を与えることになります。

ただし、これらの量はあくまで一般的な目安量であり、個々のワンちゃんのニーズに合わせて調整しなければなりません。

また、目安量を与えてからワンちゃんの体調に変化があった場合や、ワンちゃんが亜麻仁油を受け入れない場合は、すぐに使用を中止し、獣医師にみせましょう。

亜麻仁油の与え方

亜麻仁油は特別に犬用のものを用意する必要はありません。

つまり、人間用の亜麻仁油でも問題ないのです。

そして、いつものフードにかけて与えるのもいいですし、亜麻仁油をそのままなめさせるのもいいでしょう。

ただ、このようにして与えても食べてくれない犬もいるかもしれません。

そんな場合には亜麻仁油が配合されている犬用のサプリメントを用いるのもいいと思います。

きなこ
きなこ
亜麻仁油には善玉コレステロールを増加させる効果などがありますが、与えすぎや保存方法には注意が必要です。

犬に亜麻仁油を与えるときは適量を守ること

亜麻仁油には、ワンちゃんの被毛や皮膚、心臓などあらゆる器官の健康を支えてくれる栄養成分が豊富に含まれています。

健康にいい成分も与えすぎると、栄養バランスが偏ったり、栄養成分同士がケンカして片方の成分効果を破壊してしまうなど、健康に悪影響を及ぼすこともあります。

また亜麻仁油は、酸化しやすいという特徴を持っています。

ワンちゃんの健康を思って保存方法を適当にしていると、製品そのものをダメにしてしまう場合もあります。

ワンちゃんの健康を支える良成分が亜麻仁油を与えるときは、適量を守ると同時に、保存方法に気を配りましょう。

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