愛犬に亜麻仁油を与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
亜麻仁油は人間にとってもよいオイルとして話題なので、愛犬にも与えたいと思っている人もいるのではないでしょうか。また、亜麻仁油はドッグフードに含まれていることもあります。
そこで、この記事では「犬に亜麻仁油を与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
そもそも亜麻仁油って何?
亜麻仁油は亜麻の種から抽出される油です。フラックスシードオイルと呼ばれることもあります。
オメガ3脂肪酸が豊富に含まれていることで注目されています。
亜麻仁油の効果効能
亜麻仁油にはオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。そのため、アレルギーを抑えて善玉コレステロールを増加させる効果があります。血液もサラサラにします。
また、皮ふの状態を保ち、保湿する効果もあります。そして、脳機能を改善する効果もあります。
亜麻仁油の栄養成分
亜麻仁油に含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
脂質 | 100g |
飽和脂肪酸 | 8.09g |
一価不飽和脂肪酸 | 15.91g |
多価不飽和脂肪酸 | 71.13g |
コレステロール | 2㎎ |
リノール酸 | 14g |
αリノレン酸 | 57g |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] 脂質は3大栄養素のひとつです。細胞膜の成分やホルモンの原料などになっています。不足すると正常に成長できなくなったり、皮ふ炎の原因になったりします。また、油にとけるタイプのビタミンの吸収にも役立ちます。 ただ、とりすぎると肥満や生活習慣病などの原因になってしまうので注意が必要です。 一価不飽和脂肪酸は動物性脂肪やオリーブオイルなどに多く含まれています。体内で合成することもできます。とりすぎると心疾患や肥満などの原因になってしまうと言われています。 多価不飽和脂肪酸は主に植物油や魚に多く含まれています。そして、酸化しやすいという特徴を持っています。 リノール酸は脂肪酸の一種です。コレステロール値を下げる作用があります。ただ、過剰に摂取すると善玉コレステロールも減らしてしまうので注意が必要です。 αリノレン酸は犬の体内で合成することができない、必須脂肪酸の一種です。体内に取り入れられるとEPAやDHAなどに変化します。そして、αリノレン酸にはアトピー性の皮ふ炎を解消したり、がん細胞の増殖を抑制したり、血圧を低下させたり、血液の流れを良くしたりする効果があります。 亜麻仁油には血液をサラサラにする効果がありますが、与えすぎしてしまうとこれが効きすぎてしまいます。つまり、出血したときに血が止まりにくくなってしまうのです。なので、近いうちに手術の予定がある犬にはあまり与えないほうがいいでしょう。 また、亜麻仁油を多く摂取すると油を分解する腸液が大量に分泌されてしまい、軟便の原因になってしまうかもしれません。 そして、亜麻仁油はカロリーが高いため、与えすぎると肥満の原因になってしまう可能性があります。 亜麻仁油は比較的酸化しやすい油です。そして、油が酸化してしまうと油くさい独特なにおいがしたり、風味が酸っぱくなったりしてしまい味が落ちてしまうだけではなく、成分にも影響が出てしまいます。 トランス脂肪酸という有害な物質が生まれてしまうと言われているのです。 そのため、亜麻仁油は保存方法や保存期間にも注意が必要です。 まず、保存期間ですが、亜麻仁油は開封したら1~1.5か月ほどで使い切ってしまうのがおすすめです。 また、油は熱や光や酸素にさらされると酸化が進んでしまうと言われています。そのため、日光が当たるような場所での保存やキャップをあけたままでの放置などは控えるようにしましょう。そして、使用するときにも加熱するのはおすすめできません。 また、亜麻仁油を保存するときには冷蔵庫や日が当たらないような場所に置くようにしましょう。 亜麻仁油は特別に犬用のものを用意する必要はありません。つまり、人間用の亜麻仁油でも問題ないのです。そして、いつものフードにかけて与えるのもいいですし、亜麻仁油をそのままなめさせるのもいいでしょう。➀脂質
➁一価不飽和脂肪酸
➂多価不飽和脂肪酸
➃リノール酸
➄αリノレン酸
亜麻仁油の注意点
与えすぎに注意!
保存方法・保存期間に注意!
亜麻仁油の与え方
ただ、このようにして与えても食べてくれない犬もいるかもしれません。そんな場合には亜麻仁油が配合されている犬用のサプリメントを用いるのもいいと思います。
そして、亜麻仁油を与える量の目安は小さじ1~2杯ほどです。小型犬なら小さじ1/2杯~1杯ほどでもいいでしょう。そして、初めて与えるときには最初からこの量を与えるのではなく、少量から始めて様子を見るようにしましょう。