愛犬にポップコーンを与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
ドッグフードにポップコーンが使われることはないと思いますが、ポップコーンの原料であるトウモロコシはドッグフードに使われていることがありますよね。また、ポップコーンは映画のときに食べる食べ物として定番です。多くの人が食べたことがあるのではないでしょうか。
以上のことから、愛犬にポップコーンを食べさせても大丈夫なのか気になっている人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬にポップコーンを与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
ポップコーンの効果効能
ポップコーンにはポリフェノールが含まれています。そして、ポリフェノールには抗酸化作用があるため、アンチエイジングに役立ちます。また、ポップコーンに含まれている食物繊維には腸内環境を整えてくれる効果があります。
そして、ポップコーンには血糖値やコレステロール値を正常にしたり、心臓病のリスクを軽減したり、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病を予防したりする効果もあります。
ポップコーンの栄養成分
ポップコーンに含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
水分 | 4g |
たんぱく質 | 10.2g |
脂質 | 22.8g |
炭水化物 | 59.6g |
食物繊維 | 9.3g |
ビタミンA | 15μg |
ビタミンB1 | 0.13㎎ |
ビタミンB6 | 0.27㎎ |
ビタミンE | 3㎎ |
ナトリウム | 570㎎ |
カリウム | 300㎎ |
マグネシウム | 95㎎ |
リン | 290㎎ |
鉄分 | 4.3㎎ |
亜鉛 | 2.4㎎ |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] たんぱく質は三大栄養素のひとつであり、生きていく上で特に重要な栄養素です。血液や筋肉などの体をつくる主要な成分であり、体内で酵素など生命時に欠かせない物質にも変換されます。そして、エネルギー源になることもあります。 脂質は3大栄養素のひとつです。細胞膜の成分やホルモンの原料などになっています。不足すると正常に成長できなくなったり、皮ふ炎の原因になったりします。また、油にとけるタイプのビタミンの吸収にも役立ちます。 ただ、とりすぎると肥満や生活習慣病などの原因になってしまうので注意が必要です。 炭水化物は脂肪やたんぱく質と並んで三大栄養素のひとつです。犬は人間と比べて必要な炭水化物の量が少ないですが、決して不要なわけではありません。 そして、炭水化物は犬の体内で主にエネルギー源として利用されます。また、すぐ使わない分は体脂肪として蓄積されます。 食物繊維には腸内環境を整える作用があります➀たんぱく質
➁脂質
➂炭水化物
➃食物繊維
➄ビタミンB1
ビタミンB1は糖質からエネルギーを生産したり、皮膚や粘膜の健康を保つのを助けたりする役割があります。ビタミンB1が欠乏すると食欲がなくなったり、疲れやすくなったりします。
➅ビタミンB6
ビタミンB6はたんぱく質をエネルギーに変換したり、筋肉や血液などを作ったりするときに働いています。なので、たんぱく質を多くとるほどたくさんのビタミンB6が必要になり、皮ふや粘膜の健康維持にも役立っています。
➆ナトリウム
ナトリウムはカリウムとともに体内の水分バランスなどを維持しています。また、栄養素の吸収や輸送、血圧の調整などにも関与しています。また、ナトリウムは胆汁、膵液、腸液などの原料でもあります。
➇カリウム
カリウムは体内で水分の調整を行っています。体内で増えすぎたナトリウムの排泄を促す働きもあります。また、心臓や筋肉の働きを調節したりする役割も持っています。
➈マグネシウム
マグネシウムは体内で骨や歯をつくるために使われています。そして、マグネシウムは体内で不足すると骨から遊離して神経の興奮を抑えたり、エネルギを作ったり、血圧を維持したりするのに利用されます。
➉リン
85%のリンは体内でカルシウムやマグネシウムと一緒に骨や歯を作る成分になっています。また、15%は筋肉や脳や神経などに存在し、エネルギーを作り出すのに役立ちます。
ただ、リンはとりすぎてしまうとカルシウムを奪ってしまい、骨が弱くなってしまいます。また、腎臓の負担にもなります。
⑪鉄分
鉄分は血液のヘモグロビンの中に含まれ、酸素を運ぶために必要です。また、エネルギーを作り出すためにも必要です。
⑫亜鉛
亜鉛は体内で作り出すことができないため、食事で摂取する必要があります。
そして、亜鉛には体内のさまざまな働きをサポートして正常に保つ役割があります。具体的には味覚を正確に保ったり、免疫力を向上させたり、新陳代謝を活性化させたり、毛並みや肌の健康を保ったり、抗酸化作用を活性化したりします。
⑬ポリフェノール
ポリフェノールはほとんどの植物に存在する苦味や色素のもとです。ポリフェノールは強い抗酸化作用を持っており、犬の体を健康に保つのに役立ってくれます。
ポップコーンの注意点
アレルギーに注意!
ポップコーンはトウモロコシからできています。そのため、トウモロコシアレルギーには注意する必要があります。
ポップコーンをはじめて与える場合、少量を与えるべきでしょう。
そして、嘔吐、下痢、かゆがる、発疹などアレルギーと思われる症状が出た場合には、トウモロコシアレルギーを疑ったほうがいいかもしれません。
与えすぎに注意!
ポップコーンには食物繊維が豊富に含まれています。そのため、ポップコーンを与えすぎると消化不良の原因になってしまい、下痢や嘔吐などが引き起こされてしまう可能性があります。
市販のポップコーン
私たちがポップコーンを購入する場所は映画館が多いと思います。また、スーパーなどで売られていることもありますよね。しかし、どちらにしろ、人間用に作られたポップコーンには多くの塩分や糖分が含まれています。
そして、犬が塩分をとりすぎてしまうと心臓や腎臓に負担がかかってしまい、さまざまな病気の原因になってしまう可能性があります。また、砂糖をとりすぎてしまうと肥満や歯周病や糖尿病の原因になってしまうかもしれません。
また、ポップコーンの味によっては、チョコレートなど、犬が絶対に食べてはいけない食品が使われている場合もあります。
そのため、犬へ人間用に作られたポップコーンを与えるのは良くありません。
ポップコーンの与え方
これは意外と知られていないことですが、ポップコーンに使われているトウモロコシと、私たちが普段ゆでたりして食べるトウモロコシは別の種類です。私たちが普段食べているのはスイートコーンというものですが、これでポップコーンを作ろうとしても焦げてしまうだけです。
ポップコーンの原料になるトウモロコシは爆裂種というものです。
さて、そんなポップコーンですが、犬へ与えるときには既製品を買うのではなく、材料を買ってきて自分で作るのがおすすめです。ペット用のポップコーンもありますが、これは30g~50gほどで300円~400円ほどであり、少し割高です。
未調理品であれば100gで100円~150円なので経済的であり、犬にとって過剰な塩分や糖分も含まれていません。
これを一回20g~30gほどラーメン用のどんぶりに入れ、焦げを防止するために少量の水かお湯をしきます。そして、どんぶりになべのふたを乗せて電子レンジで加熱し、ポップコーンのはじける音が止まったら完成です。ちなみに、700wの電子レンジだったら、4分~5分ほどで完成します。
そして、人が食べるときには油を加えたり、味付けをしたりしますが、犬へ与えるときにはノンフライで味付けなしにしましょう。
また、ポップコーンはできたてが一番おいしいですが、犬へ与えるときには常温レベルまで冷ましてからにしましょう。熱いまま与えてしまうと犬がやけどしてしまうかもしれません。
そして、ポップコーンの適量は個体によって異なるため一概には言えないので、愛犬にとってベストな量を見極めてあげましょう。
ただ、主食として用いることはせず、あくまでおやつとして与える程度がおすすめです。おやつとして与える場合は1日の摂取カロリーの20%を超えないようにしましょう。
そして、与えたら次の日の便は確認するようにしましょう。もし便が緩くなっていたら、それは与えすぎです。次回から量を減らすようにしましょう。
また、ポップコーンを初めて与えるときにはごく少量にしましょう。犬がトウモロコシアレルギーを持っている可能性もありますし、ポップコーンが犬の体質に合っていない可能性もあるからです。
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