愛犬にとうもろこしを与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
とうもろこしはドッグフードに含まれていることがよくあります。また、とうもろこしは身近な食材でもあるので、犬に与えたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬にとうもろこしを与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
ドッグフードのとうもろこしと生のとうもろこし
ドッグフードに配合されているとうもろこしと、私たちが普段食べるとうもろこしは、似ているようで違うものです。
私たちが普段食べているとうもろこしはスイートコーンというまだ完熟していないとうもろこしです。これは日本標準商品分類において野菜として分類されます。
一方、ドライタイプのドッグフードに含まれているようなとうもろこしは完熟しているもので、これは日本標準商品分類において穀物として分類されます。
そして、ドッグフードに含まれているような穀物のとうもろこしは消化に悪いことが知られていますが、スイートコーンは穀物のとうもろこしほど消化に悪いわけではありません。この点をおさえてとうもろこしについて見ていきましょう。
とうもろこしの効果効能
とうもろこしは犬の炭水化物源として使うことができます。そして、葉酸が多く含まれているため、犬の成長を助けてくれます。そのため、妊娠中の犬や成長期の犬などへ与えるのに適しています。
とうもろこしの栄養成分
とうもろこしに含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
水分 | 77.1g |
炭水化物 | 16.8g |
食物繊維 | 3g |
ビタミンB1 | 0.15㎎ |
ビタミンB2 | 0.1㎎ |
ビタミンB6 | 0.14㎎ |
ビタミンE | 0.3㎎ |
ナイアシン | 2.3㎎ |
葉酸 | 95μg |
カルシウム | 3㎎ |
マグネシウム | 37㎎ |
リノール酸 | 530㎎ |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] 炭水化物は脂肪やたんぱく質と並んで三大栄養素のひとつです。犬は人間と比べて必要な炭水化物の量が少ないですが、決して不要なわけではありません。 そして、炭水化物は犬の体内で主にエネルギー源として利用されます。また、すぐ使わない分は体脂肪として蓄積されます。 食物繊維には腸内環境を整える作用があります➀炭水化物
➁食物繊維
➂ビタミンB1
ビタミンB1は糖質からエネルギーを生産したり、皮膚や粘膜の健康を保つのを助けたりする役割があります。ビタミンB1が欠乏すると食欲がなくなったり、疲れやすくなったりします。
➃ビタミンB6
ビタミンB6はたんぱく質をエネルギーに変換したり、筋肉や血液などを作ったりするときに働いています。なので、たんぱく質を多くとるほどたくさんのビタミンB6が必要になり、皮ふや粘膜の健康維持にも役立っています。
➄ビタミンE
ビタミンEには抗酸化作用があります。抗酸化作用により、さまざまな病気が予防されます。
➅ナイアシン
ナイアシンはビタミンB群の仲間です。そして、ナイアシンは細胞で糖質や脂質やたんぱく質からエネルギーを作り出すときに役立ちます。また、皮ふや粘膜の健康を維持する役割もあります。
➆葉酸
葉酸はビタミンB群の一種です。緑の葉っぱに多く含まれているため、葉酸という名前が付きました。葉酸はたんぱく質や細胞を作るときに重要な役割を果たしています。そして、ビタミンB12と協力して血液を作る働きもあります。
➇リノール酸
リノール酸は脂肪酸の一種です。コレステロール値を下げる作用があります。ただ、過剰に摂取すると善玉コレステロールも減らしてしまうので注意が必要です。
とうもろこしの注意点
アレルギーに注意!
世の中にあるあらゆる物質はアレルゲンになる可能性があります。そのため、とうもろこしの場合もアレルギーには注意する必要があります。
とうもろこしをはじめて与える場合、少量を与えるべきでしょう。
そして、嘔吐、下痢、かゆがる、発疹などアレルギーと思われる症状が出た場合には、とうもろこしアレルギーを疑ったほうがいいかもしれません。
与えすぎに注意!
とうもろこしには食物繊維が豊富に含まれています。そのため、与えすぎてしまうと消化器官の負担になってしまい、下痢や嘔吐などの原因になってしまうかもしれません。
また、胃腸炎になってしまう可能性もあります。
そして、とうもろこしは野菜の中ではカロリーが高めなので、与えすぎると肥満になってしまう可能性もあります。
芯に注意!
とうもろこしの芯は犬が誤飲する可能性が高い食べ物として知られています。とうもろこしの芯は食物繊維のかたまりです。
なので、犬がとうもろこしの芯を誤飲してしまうと胃の中で消化されずに留まったり、詰まったり、腸閉塞になったりしてしまうかもしれません。
もし腸閉塞になったら手術をして芯を取り出すしかありません。
そのため、愛犬がとうもろこしの芯を食べてしまったら、できるだけはやく獣医に相談するべきでしょう。
また、犬にとうもろこしを与えるときは芯の誤飲を防ぐために、芯をあらかじめ除いてから与えるべきでしょう。
加工品に注意!
とうもろこしの加工品の中には、与えてもいいものと、与えるべきではないものがあります。それぞれ見ていきましょう。
ポップコーン
ポップコーンは塩やバターなどで味付けをしておらず、なおかつ常温程度まで冷えている状態ならば犬に与えても問題ありません。そして、犬に与えるときには油で揚げるのではなく、炒って与えるようにしましょう。揚げると油が多く含まれてしまい、肥満の原因になってしまうかもしれません。
ちなみに、以上のような方法で与えても、消化に悪いことに変わりはありません。与えすぎないようにしましょう。
また、ポップコーンは歯のすきまにも挟まりやすいです。これが歯周病の原因になってしまう場合もあります。
ポップコーンを与えたら、必ず歯磨きをしてあげるようにしましょう。
とうもろこしの缶詰
とうもろこしの缶詰には砂糖が多く含まれています。そのため、犬に与えるべきではありません。もし与えてしまうと、肥満や歯周病、糖尿病などの原因になってしまう可能性があります。
とうもろこしの与え方
とうもろこしには食物繊維が豊富に含まれており、犬にとって消化に悪い食べ物です。そのため、犬にとうもろこしを与えるときにはすってあげるなどの工夫が必要です。
具体的にはゆでて柔らかくしたあとで、芯を取り除いてからすりつぶしてペースト状にするといいでしょう。つぶのまま与えると消化できずにそのまま出てきてしまうかもしれません。
ドッグフードにとうもろこしが含まれている理由
ドッグフードにはとうもろこしが含まれている場合があります。この項ではドッグフードにとうもろこしが用いられている理由について考えてみましょう。
とうもろこしは犬にとって炭水化物源にはなりますが、比較的消化に悪いものです。ただ、安く手に入れられるという特徴があります。
そのため、ドッグフードのとうもろこしはかさましのために用いられていることが多いです。
ちなみに、とうもろこしを配合していないドッグフードのほうが栄養価は高くなりますが、値段も高くなります。とうもろこしが入っているドッグフードを選ぶかどうかは、飼い主がどれくらいドッグフードにお金を出せるか次第だと言えます。
また、ドッグフードには「コーングルテンミール」や「コーングルテンフィード」などが含まれている場合もあります。これらはとうもろこしからデンプンを作るときに残ったカスです。栄養にはあまり期待できません。
ただ、「コーングルテンミール」などはかなり安く手に入れることができるので、ドッグフードの値段はさらに安くなります。
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