愛犬に銀杏(ぎんなん)を与えてはいけません。
銀杏は秋になると道端に落ちていることが多いですし、茶わん蒸しに入っていることもありますよね。しかし、銀杏は犬に与えてはいけない食べ物として知られています。
そこで、この記事では「犬に銀杏を与えてはいけない理由」について解説していきたいと思います。
そもそも銀杏って何?
そもそも銀杏とは、イチョウの実のことです。
茶わん蒸しに入っていることが多いですよね。
そして、銀杏はくさいですが、これは銀杏に含まれている酪酸とペプタン酸が発しているにおいです。
ちなみに、銀杏の表面にはギンコール酸という成分も含まれており、これを触るとひふがかぶれたり、下痢や頭痛の原因になったりします。
そのため、銀杏の採集は必ず手袋をして行われます。
ちなみに、以下で解説するとおり、銀杏は犬に中毒を引き起こしてしまいますが、これは人間でも同じで、食べすぎると中毒が出てしまいます。
ちなみに、成人は40粒ほどで中毒がでてしまうと言われていますが、幼児の場合はもっと少ない量でも中毒が起こってしまいます。
犬に銀杏を食べさせるのは非常に危険【結論】
イチョウの木の周りに落ちている銀杏は、秋の味覚としてよく食べられていますが、ワンちゃんにとって、非常に危険な食べ物です。
主に人間が食べる胚乳に有毒成分であるメチルピリドキシン(ギンコトキシン)が蓄積しており、この成分には体内のビタミンB6の働きを阻害する作用があります。
この作用は、誤食したワンちゃんや銀杏を食べた人間にも作用し、特に解毒機能が未発達な子どもが発症するケースが多いです。
またワンちゃんが銀杏を誤食してしまうと、以下のような症状が誤食してから約1~12時間の間で現れます。
- 嘔吐
- 下痢
- 呼吸困難
- けいれん
- ふらつき
- めまい
- 不整脈
- 呼吸が荒くなる
- 下半身のまひ
- 意識混濁
- 消化不良
- 便秘
- 発熱
これら症状が現れてから治るケースもありますが、症状が重いワンちゃんほど、死に至るケースもあります。
なお、イチョウの木の周りに落ちている銀杏は、硬い外種皮に覆われているので、誤食しても租借をしなければ有毒成分が消化されません。
とはいえ、腸に銀杏が詰まってしまう腸閉塞になってしまったり、消化管を傷つける恐れがあります。
また、銀杏を加熱処理しても、中毒症状の原因であるメチルピリドキシン(ギンコトキシン)はなくなりません。
誤って、ワンちゃんが銀杏を食べてしまったら動物病院へ連れていくようにしましょう。
銀杏中毒を引き起こす摂取量
銀杏の食用部分にあたる胚乳に含まれるメチルピリドキシンは、ワンちゃんはもちろんのこと、解毒機能が高い人間でも、中毒症状を引き起こす危険性があります。
例えば、成人が銀杏中毒を発症する量は、約40粒といわれており、多くても1日15~20粒程度にとどめるのが最適といわれています。
一方、未成人の子どもは、解毒機能が発達していないため、5~6粒以下にとどめるのが最適といわれています。
人間よりもさらに身体が小さいワンちゃんとなると、明確な中毒量が分かりかねますが、1粒でも死に至る可能性があると考えるのが妥当でしょう。
犬の散歩中は銀杏の外種皮にも気を付けること
ワンちゃんにとって有毒な成分が含まれているのは、人間も食用して食べている柔らかい胚乳です。
胚乳は硬い外種皮を取り除かなければ食べられないので、落ちているものを咀嚼したり、人の手で与えない限り、銀杏中毒になる恐れはありません。
しかし、銀杏の外種皮もまた胚乳同様、危険な成分を含んでいます。
外種皮には、アレルギーや皮膚炎などを発症するギンコール酸が含まれており、これをうっかりワンちゃんが踏んでしまうと、肉球部分が被れたり、皮膚炎を引き起こしてしまう恐れがあります。
また、犬は与えられたものを丸呑みする傾向があるので銀杏を殻ごと与えられた場合、丸呑みしてしまう可能性もあります。
その場合にはのどや腸などに詰まってしまう可能性があります。
そして、のどに詰まってしまうと呼吸困難になるかもしれませんし、腸に詰まってしまうと腸閉塞になり、手術をしなければなりません。
拾い食いや皮膚炎などにかかるリスクを避けるためにも、銀杏が実る秋は、イチョウの木がない道を散歩コースにするのがベストです。
銀杏を誤って食べてしまうケース
この項では銀杏を誤って食べてしまうケースについて紹介していきます。
銀杏を食事の支度中に落としてしまった
犬にとって人間が食べているものは魅力的なので、銀杏を落としてしまうと食べられてしまうかもしれません。
そして、これを防ぐためにはしつけが重要です。しつけがされている犬にとって、落ちてきた食べ物を食べることよりも、飼い主の言うことを聞くほうが大切だからです。
また、食事の支度をしているときや、人間が食べているときにはゲージに入れてあげるという方法でも、誤食を防ぐことができます。
散歩中に落ちている銀杏を食べてしまった
銀杏は秋になるとよく道端に落ちていますよね。そのため、犬の散歩コースにイチョウがあった場合、銀杏に興味を持って食べてしまうかもしれません。犬が銀杏を食べてしまわないように注意が必要です。
ただ、犬が銀杏を食べてしまうことはあまりないでしょう。なぜなら、銀杏には強烈なにおいがあり、動物は強いにおいがある食べ物を避ける傾向があるからです。
銀杏を食べたときの対処法
ここでは、ワンちゃんが誤って銀杏を食べてしまった時の対処方法を3つ紹介します。
対処方法①口内に銀杏が残っていないかを確認する
犬が銀杏を食べてしまった場合にはまず落ち着き、銀杏を飲み込んでしまったのか、それとも口の中に残っているのか確認するようにしましょう。
もし口の中に残っていた場合にはすみやかに取り除くようにしましょう。
対処方法②掛かりつけの動物病院に診てもらう
2つ目の方法は、動物病院へ連絡することです。
銀杏の中毒は人間の場合は発症までに1時間~12時間ほどかかると言われており、その後みられる中毒症状は、最大24時間ほど続くようです。
ただ、個人差はあるので、もし様子見を言い渡された場合でも、1日くらいは注意深く犬の様子を見守るようにしましょう。
また、動物病院へ連れていく場合には、犬が銀杏をいつどのくらい食べてしまったのか答えられるようにしておきましょう。
その情報があると速やかで正確な診療に役立ちます。
また、実際に食べてしまったものの現物やパッケージなどを持っていってあげるとより丁寧な説明ができます。
対処方法⓷静かな場所に移る
銀杏の毒は神経の興奮が収まらなくなってしまうものなので、できるだけ犬が興奮しないような状況を作るべきです。
そのため、食べてしまった場所が騒がしい場所だった場合には、静かなところへ移動させるようにしましょう。
また、移動する場所は空気が新鮮で過ごしやすく、できれば寒すぎず暑すぎない場所がいいでしょう。室内だった場合にはエアコンを使うなどして犬が過ごしやすい気温に保つようにしましょう。
また、水を飲ませ、興奮を防ぐために落ち着かせてあげるのも大切です。
ちなみに、銀杏を食べてしまってから時間がたっていない場合でも、無理に吐かせようとするのは危険です。
なぜなら、無理に吐かせると神経が刺激されてこ興奮し、けいれんなどの症状が起こってしまう場合があるからです。
また、素人が吐かせようとしても成功しない可能性があります。
犬に銀杏を食べさせると死に至る可能性がある
ここまで、ワンちゃんに銀杏を与えてしまった時に見られる中毒症状や危険性、誤食させない方法を解説してきました。
ワンちゃんが銀杏を食べさせない工夫として、銀杏が実る時期だけ散歩コースを変えてみたり、銀杏を使った料理を作っているときは、ワンちゃんをケージに入れておくなど、拾い食いやつまみ食い防止の策を講じておくのがベストです。
また銀杏を誤食したときは、1秒でも早くかかりつけの獣医師に診てもらいましょう。
いい子にしているワンちゃんでも、うっかり拾い食いをしてしまうことがあります。
愛犬の命を守るのも、飼い主の責任です。
くれぐれも散歩中はワンちゃんから目を離さないようにして、自宅に銀杏があるときは、ワンちゃんの手が届かない高所に置くなどでワンちゃんの命を守りましょう。
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