愛犬にパーム油を与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
パーム油は植物性油脂の形でドッグフードに含まれていることがありますし、私たちが食べる食品にも使われていることが多くあります。なので、愛犬にパーム油を与えても大丈夫なのかどうか気になっている人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬にパーム油を与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
そもそもパーム油って何?
そもそもパーム油とはアフリカ原産の植物であるギニアアブラヤシの実から取れる油のことです。
英語ではヤシ科の植物のことを “Palms(パーム)” と呼びますが、パーム油はヤシ科の植物からとれる油の総称ではありません。ギニアアブラヤシの実から取れる油だけのことをパーム油と呼びます。
ちなみに、ココヤシの実から取れる油はココナッツオイルと呼ばれています。
そして、ギニアアブラヤシの実は直径5㎝、幅3㎝のラグビーボウル型で、成分の50%~70%が油分です。
そんなパーム油ですが、日本では2番目に多く使用されている油です。ただ、みなさんも「パーム油」という名前を聞くことはあまりないのではないでしょうか。
それは、パーム油が私たちからは見えない場所で使われているからです。例えば、加工食品の中には「植物性油脂」が含まれている場合がありますが、その中にはパーム油が含まれていることが多々あります。
また、パーム油は加工向きの油なので加工食品のほかに、化粧品などに含まれていることもあります。
このように、パーム油は私たちの知らない場所で使われていることが多いので、「見えない油」と呼ばれることがあります。
パーム油の効果効能
パーム油は油なので、犬はエネルギー源として利用することができます。また、パーム油には毛づやを良くする効果もあります。
そして、パーム油は皮ふの状態を改善することもできます。
また、パーム油を摂取すると便がするんと排出されやすくなるので、便秘の解消に効果を発揮します。
そして、パーム油にはオレイン酸が含まれています。そのため、悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化や心疾患などを予防する効果があります。
パーム油の栄養成分
パーム油に含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
脂質 | 100g |
飽和脂肪酸 | 47.08g |
一価不飽和脂肪酸 | 36.7g |
多価不飽和脂肪酸 | 9.16g |
パルミチン酸 | 41g |
リノール酸 | 9g |
ビタミンE | 8.6㎎ |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] 脂質は3大栄養素のひとつです。細胞膜の成分やホルモンの原料などになっています。不足すると正常に成長できなくなったり、皮ふ炎の原因になったりします。また、油にとけるタイプのビタミンの吸収にも役立ちます。 ただ、とりすぎると肥満や生活習慣病などの原因になってしまうので注意が必要です。 パルミチン酸は飽和脂肪酸の一つで、ヘキサデカン酸と呼ばれることもあります。そして、飽和脂肪酸には中性脂肪やコレステロール値を増やす働きがあります。その中でもパルミチン酸には抗酸化作用があり、善玉コレステロールを増やす働きもあります。 リノール酸は脂肪酸の一種です。コレステロール値を下げる作用があります。ただ、過剰に摂取すると善玉コレステロールも減らしてしまうので注意が必要です。 ビタミンEには抗酸化作用があります。抗酸化作用により、さまざまな病気が予防されます。 パーム油はあくまで油です。そのため、与えすぎると脂質のとりすぎになってしまいます。そして、犬が脂質をとりすぎると消化しきれなくなってしまい、下痢になってしまうかもしれません。また、肥満の原因になってしまう場合もあります。 ただ、油の形で手に入った場合には、ほかの油と同じように使ってあげるといいでしょう。 具体的にはふだんのフードに少量をかけてあげるのがおすすめ➀脂質
➁パルミチン酸
➂リノール酸
➃ビタミンE
パーム油の注意点
与えすぎに注意!
パーム油の与え方
これまでにも解説してきた通り、パーム油は加工食品に入っていることが多く、ふだんの生活で油として目にすることはあまりありません。そのため、知らずに与えていることも多いと思います。
そして、パーム油を与える量は一概には言えませんが、人間の感覚から言ったらごく少なめで大丈夫です。
特に、初めて与えるときにはごく少量にしましょう。パーム油が犬の体質に合ってない可能性もあるからです。
ただ、パーム油はあえて使うほど犬に適した油というわけではありません。なぜなら、比較的体に良くない飽和脂肪酸が多めに含まれているからです。
犬に与えるなら亜麻仁油、えごま油、フィッシュオイルなどがおすすめです。
パーム油とドッグフード
パーム油はドッグフードに含まれていることも多くあります。具体的には「植物性油脂」の形で安めのドッグフードに入っていることが多いです。
そして、植物性油脂はあまりよいものではありません。
植物性油脂は製法次第では危険な化学物質や高温にさらされ、危険なトランス脂肪酸が含まれていることもあります。
また、植物性油脂は酸化しやすいため酸化防止剤を添加しなければなりません。ちなみに、酸化防止剤の中には安全なものも危険なものもあります。
まず、ミックストコフェロールやローズマリー抽出物などは天然の酸化防止剤なので安全です。
一方、BHTやBHAやエトキシキンは化学的に合成された酸化防止剤で、危険なものであると言われています。
このことから、植物性油脂が含まれているドッグフードはあまりおすすめできません。
フードにかけあげたり、炒め物の油として使ってあげたりするといいのではないでしょうか。
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