愛犬に梅干しを与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
ドッグフードに梅干しが使われていることはないと思いますが、梅干し入りの犬用おやつは発売されています。また、梅干しは人間にとっても身近な食材ですよね。弁当などによく入っていると思います。
なので、愛犬に梅干しを与えてもいいのかどうか気になっている人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬に梅干しを与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
梅干しの効果効能
梅干しに含まれているポリフェノールには抗酸化作用もありますし、脂肪が体の中に取り込まれるのを防いでくれる効果もあります。
そのため、梅干しはダイエットに適していますが、梅干しには同時に食欲を増進させる効果もあるので、与えすぎると逆効果になってしまいます。
また、クエン酸には免疫力を上昇させたり、がんを抑制したりする効果があります。
そして、梅干しにはほかに疲労回復効果、殺菌効果、腸内環境を整えてくれる効果などもあります。
梅干しの栄養成分
梅干しに含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
水分 | 65.1g |
炭水化物 | 10.5g |
食物繊維 | 3.6g |
ビタミンE | 0.3㎎ |
カリウム | 440㎎ |
カルシウム | 65㎎ |
マグネシウム | 21㎎ |
ナトリウム | 8700㎎ |
鉄分 | 1㎎ |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] 炭水化物は脂肪やたんぱく質と並んで三大栄養素のひとつです。犬は人間と比べて必要な炭水化物の量が少ないですが、決して不要なわけではありません。 そして、炭水化物は犬の体内で主にエネルギー源として利用されます。また、すぐ使わない分は体脂肪として蓄積されます。 食物繊維には腸内環境を整える作用があります➀炭水化物
➁食物繊維
➂ビタミンE
ビタミンEには抗酸化作用があります。抗酸化作用により、さまざまな病気が予防されます。
➃カリウム
カリウムは体内で水分の調整を行っています。体内で増えすぎたナトリウムの排泄を促す働きもあります。また、心臓や筋肉の働きを調節したりする役割も持っています。
➄カルシウム
カルシウムは骨や歯を形成するために必要不可欠です。また、筋肉を動かすためにも必要です。ただ、過剰に摂取すると逆に骨折などが起こってしまう可能性があります。そのため、適切な量を与えることが重要です。
➅ナトリウム
ナトリウムはカリウムとともに体内の水分バランスなどを維持しています。また、栄養素の吸収や輸送、血圧の調整などにも関与しています。また、ナトリウムは胆汁、膵液、腸液などの原料でもあります。
➆鉄分
鉄分は血液のヘモグロビンの中に含まれ、酸素を運ぶために必要です。また、エネルギーを作り出すためにも必要です。
➇クエン酸
クエン酸は酸っぱさのもとです。そして、クエン酸には疲労回復効果があることがよく知られていますが、他にも痛風の改善に効果があったり、ミネラルの吸収をサポートしてくれたりします。
➈ポリフェノール
ポリフェノールはほとんどの植物に存在する苦味や色素のもとです。ポリフェノールは強い抗酸化作用を持っており、犬の体を健康に保つのに役立ってくれます。
梅干しの注意点
与えすぎに注意!
みなさんもご存知の通り、梅干しは梅を塩で漬けて作っているので、塩分が多く含まれています。
そのため、梅干しを与えすぎてしまうと塩分過多になってしまいます。そして、塩分過多になると、犬の心臓や腎臓に負担をかけてしまいます。そして、さまざまな病気の原因になってしまう可能性があります。
生の梅に注意!
梅干しは犬が食べても大丈夫ですが、生の梅は絶対に食べてはいけません。
生の梅には有毒なアミグダリンという物質が含まれているからです。
アミグダリンは動物の体内で分解されるとシアン化水素という青酸系の猛毒に変化してしまいます。アミグダリンの中毒になってしまうと嘔吐、発熱、瞳孔の拡大、歩行困難、意識障害などが起こってしまい、最悪の場合では命を落としてしまいます。
くれぐれも生の梅を与えないようにしましょう。また、犬が生の梅を誤食してしまったら、すぐに動物病院へ連れていきましょう。
梅干しの種に注意!
人は梅干しの種を食べることがありますが、犬に梅干しの種を与えるのは良くありません。
梅干しの種は犬にとっては大きなものであり、犬が種を呑み込んでしまうとのどや腸などに詰まってしまう可能性があるからです。
また、梅干しの種はとがっている部分があるので、仮に呑み込めたとしても消化器官を傷つけてしまう可能性があります。
ちなみに、種がのどに詰まってしまった場合、飼い主にできる応急処置には主に2つあります。
まず1つ目は、種を外に出させる方法です。口を開けてのどをのぞき込んで、詰まっている種が見えた場合、ピンセットで取り出すようにしましょう。
しかし、呑み込んだ種が見えない場合もあると思います。その場合で、もし犬が持ち上げられる大きさなら、犬の足を持って逆さにし、上下に振ったり、背中をたたいたりしましょう。
また、持ち上げることができないほど大きな犬の場合、犬を横向きにして胸を押し込み、吐き出すようにする方法を使いましょう。
次に2つ目は、種を押し込んで飲み込んでもらう方法です。この方法には呑み込んでしまった種を後でどうにかしなければならないという欠点がありますが、とりあえず呼吸できるようにして、窒息死を防ぐのには有効です。
まず、詰まっている種が見えた場合、棒状のもので種をのどの奥に押し込みましょう。また、呑み込んだ種が見えない場合は前足を持ち上げて種が下へ落ちるように揺さぶったり、叩いたりします。
そして、どちらかの方法をとって成功したとしても、のどが傷ついている可能性があります。また、押し込む方法だと消化管のとこかでまた詰まってしまう可能性もあります。そのため、応急処置をした後は必ず動物病院へ連れていくようにしましょう。
しかし、押し込む方法を使ったが、深夜などで動物病院へ連れていけない場合もあるでしょう。その場合には、飼い主が種を吐かせる処置を行うことになります。
ちなみに、吐かせる方法としては塩水を使用する方法が知られていますが、これはあまりおすすめできません。塩を摂取しすぎて塩中毒になってしまう可能性があるからです。
犬に吐かせる処置を行うなら、オキシドールを使いましょう。オキシドールも胃の中に傷がある場合はおすすめできませんが、塩よりはずっとましな吐かせ方です。
そして、オキシドールを使って吐かせる場合、まずは体重5㎏あたり11mlのオキシドール(3%)を用意します。そして、これを犬の舌の奥のほうに流し込みます。そうすると15分ほどで吐いてくれることが多いです。もし吐かなかった場合、水を飲むと吐きやすくなります。
ただ、20分たっても吐かない場合もあります。その場合には同じことを再度行いましょう。
しかし、オキシドールによる吐かせる処置は犬に意識や反応がなかったり、犬が興奮状態になっている場合には行うべきでありません。また、1時間以内に吐かせる必要があり、それ以降は吐かせても意味がありません。種が胃を通過して吐き出せなくなってしまうからです。
梅干しの与え方
ふつうの梅干しには多くの塩分が含まれています。そのため、犬に梅干しを与えるなら、無塩のものか、減塩のものを使うようにしましょう。
また、現在では梅干しを使った犬用のフード、ふりかけ、おやつなども発売されています。そちらを用いるのもおすすめです。
そして、無塩か減塩の梅干しを用いるなら、最初に必ず種を抜くようにしましょう。そのあと、細かく刻んでウェットフードに混ぜてあげると食べやすくなります。
また、犬が梅干しの酸味を嫌う場合、無理に食べさせるのではなく、梅干しの実を細かく刻んで、ゆでた豆腐やジャガイモなど酸っぱさを和らげてくれる食材と混ぜ合わせてあげると、食べてくれやすくなります。
ただ、犬にも好き嫌いがあるので、これでも食べてくれなかったらあきらめましょう。
そして、梅干しの適量は1/2個ほどです。多くても1個以上はあげないようにしましょう。
ただ、適量は個体によって異なります。最初に食べさせたときは、翌日の便を確認するようにしましょう。もし便が緩くなっていたらあげすぎです。量を減らしましょう。
そして、はじめに与える量はごく少量にしましょう。アレルギーの可能性もありますし、体質が合わない場合もあります。
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