犬に「牡蠣」を与えるときの全知識|栄養成分や効果効能など

ドッグフードの原材料と成分

愛犬に牡蠣を与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
 
ドッグフードに牡蠣が含まれていることはまれですが、私たちにとって牡蠣は身近な食材です。牡蠣が大好きだという人も多いと思います。なので、愛犬にも牡蠣を与えてもいいのかどうか気になっている人もいるのではないでしょうか。

そこで、この記事では「犬に牡蠣を与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。

牡蠣の概要

牡蠣は貝の一種で、昔から世界中で食べられてきた歴史があります。カキフライのように揚げ物として食べられることもありますし、鍋物の具にされることもあります。

また、新鮮なかきの場合、網焼きにしたり、生で食べられたりする場合もあります。ただ、生で食べた場合、食中毒になるケースもあります。

そして、牡蠣は牛乳のように栄養が豊富なので、「海のミルク」と呼ばれることもあります。旬は秋から冬にかけてです。ちなみに、英語では “oyster” と呼ばれます。

牡蠣の効果効能

牡蠣には亜鉛が豊富に含まれています。そのため、体内のさまざまな働きをサポートして正常に保つ効果が期待できます。

また、たんぱく質が多く含まれているため、たんぱく質源としても役立ちます。

牡蠣の栄養成分


牡蠣に含まれている主な栄養素は以下の通りです。

成分名 成分量(100gあたり)
水分 85g
たんぱく質 6.9g
炭水化物 4.9g
ビタミンB1 0.07㎎
ビタミンB2 0.14㎎
ビタミンB12 23.1μg
ビタミンE 1.3㎎
ナトリウム 460㎎
カリウム 190㎎
カルシウム 84㎎
マグネシウム 65㎎
リン 100㎎
鉄分 2.1㎎
亜鉛 14.5mg
1.04㎎
セレン 46μg

[出典:食品成分データベース(文部科学省)]

➀たんぱく質

たんぱく質は三大栄養素のひとつであり、生きていく上で特に重要な栄養素です。血液や筋肉などの体をつくる主要な成分であり、体内で酵素など生命時に欠かせない物質にも変換されます。そして、エネルギー源になることもあります。

➁ビタミンB2

ビタミンB2は主に皮膚や粘膜の健康を保つのに役立つビタミンです。代謝を支える重要な役割を持っています。活発に運動する犬ほどたくさんのビタミンB2が必要になります。

➂ビタミンB12

ビタミンB12は葉酸と協力して赤血球の中に含まれているヘモグロビンを作るのに役立っています。また、脳からの指令を体全体に伝える神経を正常に保つ効果もあります。

➃ビタミンE

ビタミンEには抗酸化作用があります。抗酸化作用により、さまざまな病気が予防されます。

➄ナトリウム

ナトリウムはカリウムとともに体内の水分バランスなどを維持しています。また、栄養素の吸収や輸送、血圧の調整などにも関与しています。また、ナトリウムは胆汁、膵液、腸液などの原料でもあります。

➅カリウム

カリウムは体内で水分の調整を行っています。体内で増えすぎたナトリウムの排泄を促す働きもあります。また、心臓や筋肉の働きを調節したりする役割も持っています。

➆カルシウム

カルシウムは骨や歯を形成するために必要不可欠です。また、筋肉を動かすためにも必要です。ただ、過剰に摂取すると逆に骨折などが起こってしまう可能性があります。そのため、適切な量を与えることが重要です。

➇マグネシウム

マグネシウムは体内で骨や歯をつくるために使われています。そして、マグネシウムは体内で不足すると骨から遊離して神経の興奮を抑えたり、エネルギを作ったり、血圧を維持したりするのに利用されます。

➈リン

85%のリンは体内でカルシウムやマグネシウムと一緒に骨や歯を作る成分になっています。また、15%は筋肉や脳や神経などに存在し、エネルギーを作り出すのに役立ちます。

ただ、リンはとりすぎてしまうとカルシウムを奪ってしまい、骨が弱くなってしまいます。また、腎臓の負担にもなります。

➉鉄分

鉄分は血液のヘモグロビンの中に含まれ、酸素を運ぶために必要です。また、エネルギーを作り出すためにも必要です。

⑪亜鉛

亜鉛は体内で作り出すことができないため、食事で摂取する必要があります。

そして、亜鉛には体内のさまざまな働きをサポートして正常に保つ役割があります。具体的には味覚を正確に保ったり、免疫力を向上させたり、新陳代謝を活性化させたり、毛並みや肌の健康を保ったり、抗酸化作用を活性化したりします。

⑫銅

銅は鉄から血液中にある赤血球が作られるのを助けるミネラルです。赤血球のヘモグロビンは鉄を成分にしていますが、銅にはヘモグロビンをつくるとき、鉄を必要な場所に運ぶ役割を持っているのです。また、酵素の原料にもなり、骨の形成を助ける役割などもになっています。

⑬セレン

セレンはオスの場合、精子を作る原料になります。また、血管を拡大して血液をサラサラにする働きもあります。

牡蠣の注意点

与えすぎに注意!

牡蠣を与えすぎると肥満の原因になってしまうかもしれません。

また、牡蠣だけでおなかがいっぱいになってしまうと、普段のフードを食べてくれなくなるかもしれません。そうすると、栄養が偏ってしまう可能性があります。

生牡蠣に注意!

生牡蠣、イカ、タコなどにはチアミナーゼというビタミンB1分解酵素が含まれています。そのため、チアミナーゼを多く摂取するとビタミンB1欠乏症になってしまうかもしれません。このことから、生の牡蠣を犬に与えるのは避けたほうがいいでしょう。

ちなみに、ビタミンB1欠乏症になると、最初のころは食欲が低下したり、よだれが多くなったりします。そして、その後はけいれん発作が起こったり、運動障害が起こったりします。

このような症状が出たら動物病院へ連れていってください。治療すれば1日程度で回復を見込めます。

ただ、チアミナーゼは加熱すれば効果を失います。

貝毒に注意!

牡蠣には貝毒が含まれています。そして、犬は海産物を消化する酵素をあまり持っていないため、犬が牡蠣を食べると下痢や嘔吐をしてしまう可能性があります。

犬に牡蠣を与えるときには細かく切って、消化しやすくしてからにしましょう。

加工品に注意!

牡蠣の加工品の中には、与えるべきではないものがあります。それぞれ見ていきましょう。

カキフライ

カキフライに限らず、揚げ物を犬に与えるのは良くありません。

犬が揚げ物を食べてしまうとコレステロール値が上がってしまい、血液がドロドロになってしまう可能性があるからです。

オイスターソース

オイスターソースは牡蠣をベースに、砂糖やしょうゆを加えて作られています。そして、犬がオイスターソースを食べると塩分や糖分のとりすぎになってしまうため、与えないようにしましょう。

ちなみに、犬が塩分をとりすぎてしまうと心臓や腎臓に負担がかかってしまい、さまざまな病気の原因になってしまう可能性があります。また、糖分をとりすぎてしまうと肥満や歯周病や糖尿病の原因になってしまうかもしれません。

牡蠣の与え方


牡蠣は加熱してから細かく刻んで与えてあげるのがいいでしょう。また、加熱した牡蠣をフードプロセッサーなどでペースト状にしてあげるのもおすすめです。

そして、手作りフード派の人は、愛犬の亜鉛が不足していると感じたら牡蠣を与えてもいいかもしれません。牡蠣はよい亜鉛の補給源になります。

 

ちなみに、牡蠣の適量は一概には言えませんが、おやつやトッピングとして与える場合には、1日の摂取カロリーの20%は超えないようにしましょう。これを超えるとカロリーオーバーになってしまい、肥満につながってしまう可能性が高まります。

そして、牡蠣を与えたら次の日の便は確認するようにしましょう。もし緩くなっていたらそれは与えすぎです。そのような場合には、量を減らしてあげたほうがいいでしょう。

また、牡蠣を初めて与えるときにはごく少量にしましょう。愛犬が牡蠣にアレルギーを持っている可能性もありますし、体質に合ってない可能性もあります。そして、犬の中にも牡蠣が嫌いな個体がいるかもしれません。

ドッグフードの達人
牡蠣には亜鉛が多く含まれているため、体内のさまざまな働きをサポートして正常に保つ効果が期待できます。ただ、生の牡蠣や与えすぎには注意が必要です。
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