愛犬にサーモン(鮭)を与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
サーモンは高級なドッグフードの主原料としてよく用いられている印象があります。また、サーモンは私たちの食卓にもよく登場するので、犬にも与えたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬にサーモンを与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
犬に鮭・サーモンを食べさせても大丈夫【結論】
結論から述べると、ワンちゃんに鮭・サーモンを与えても問題ありません。
鮭・サーモンには、動物性タンパク質やアスタキサンチンなどの栄養素が豊富に含まれています。
加熱処理を施したものはもちろんのこと、新鮮なものであれば、生の状態で与えることもできます。
とはいえ、与え始める際は、軽く火を通したものから与え始めていくのが最適です。
鮭・サーモンが犬の体にもたらす効果効能
鮭・サーモンは、動物性タンパク質を大量に含んでいながら、脂質量が低いヘルシーな肉類です。
加えて、ビタミン類も大量に含まれている字翌材であると同時に、食物アレルギーを引き起こす可能性が低いため、肉類の食物アレルギーを持つワンちゃん向けのドッグフードの主原料として使用されていることが多いです。
また、血液を正常な状態にキープくれるDHAやEPAも含まれています。
鮭・サーモンの身は赤色をしているため、マグロやカツオと同じ赤身魚と思われがちですが、白身魚に属する魚類です。
鮭・サーモンの身には、アスタキサンチンというエビやカニのみに含まれている色素が身を赤く染めており、アスタキサンチンには、強い抗酸化作用があるので、アンチエイジング効果に期待できます。
その裏で、鮭とサーモンは、全く異なる魚から採れます。
鮭は、サケ科サケ属の鮭やシロザケから採れる魚肉を指し、サーモンは、トラウトサーモンというサケ科タイヘイヨウサケ属のニジマスから採れる魚肉を指します。
身が取れる魚は違いますが同じサケ科の魚類から採れることに変わりはなく、どちらも加熱処理を施せば、安心して食べられます。
鮭・サーモンに含まれている栄養成分
サーモン(シロサケ)に含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
水分 | 72.3g |
たんぱく質 | 22.3g |
脂質 | 4.1g |
ビタミンA | 11μg |
ビタミンB1 | 0.15㎎ |
ビタミンB2 | 0.21㎎ |
ビタミンD | 32μg |
ビタミンE | 1.2㎎ |
カリウム | 350㎎ |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] たんぱく質は三大栄養素のひとつであり、生きていく上で特に重要な栄養素です。血液や筋肉などの体をつくる主要な成分であり、体内で酵素など生命時に欠かせない物質にも変換されます。そして、エネルギー源になることもあります。 ビタミンAとはレチノール、レチナール、レチノイン酸の総称です。このうち、ビタミンAの主要な成分であるレチノールには目や皮ふの粘膜を健康に保ったり、細菌などに対する抵抗力を高めたりする働きがあります。また、薄暗いところで視力を保つ働きもあります。 ビタミンB1は糖質からエネルギーを生産したり、皮膚や粘膜の健康を保つのを助けたりする役割があります。ビタミンB1が欠乏すると食欲がなくなったり、疲れやすくなったりします。 ビタミンB2は主に皮膚や粘膜の健康を保つのに役立つビタミンです。代謝を支える重要な役割を持っています。活発に運動する犬ほどたくさんのビタミンB2が必要になります。 ビタミンDは小腸や腎臓でカルシウムとリンの吸収を促進し、血液の中にあるカルシウムの量を調整します。そして、頑丈な骨をつくる働きもあります。 ビタミンEには抗酸化作用があります。抗酸化作用により、さまざまな病気が予防されます。 EPAは血液を正常に保ちます。具体的には血栓をできにくくしたり、高脂血症、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などを予防したりします。 また、DHAには血液を正常に保つほか、脳や神経組織を育てたり、機能を正常に保ったりする働きもあります。 冒頭でも紹介したように、犬に鮭・サーモンを食べさせても問題はありません。 しかし、人間に比べてワンちゃんは、小さいうえ、消化器官の機能性の人間のものとは全く異なる働きをしています。 ここからは、ワンちゃんに鮭・サーモンを与える時に気を付けることを4つ紹介します。 天然ものの鮭やサーモンに肉には、アニサキスという寄生虫が潜んでいます。 生食用として一般流通しているモノは養殖で採れたモノを使用しているため、アニサキスが潜んでいる可能性が低いです。 天然ものも捕らえた瞬間に適切な形で冷凍処理を施していれば、アニサキスが死滅しています。 しかし、アニサキスが魚肉に潜んでいるものを口にしてしまうと、胃壁や腸壁に刺入して嘔吐や激しい痛みを伴う「アニサキス症」という食中毒を発症します。 とはいえ、アニサキスは熱に弱い寄生虫なので、加熱処理を施してあげれば、ほぼ死滅します。 生の鮭やサーモンには、エビやカニなどにも含まれているチアミナーゼという中毒成分が含まれています。 チアミナーゼは、加熱処理を施してあげれば無毒化できる成分であり、少量であれば、生の状態で魚肉を口にしても問題はありません。 しかし、日常的に生の鮭・サーモンを大量に摂取してしまうと、肉に含まれているチアミナーゼが体内のビタミンB1の働きが阻害され、ビタミンB1欠乏症を招く恐れがあります。 ビタミンB1欠乏症の初期症状は、食欲の低下や、口から大量のよだれが分泌され、症状が重くなると、けいれん発作や、神経・運動機能障害に繋がります。 発症した時点で、治療を行えば、回復の見込みがあります。 しかし、重度の伸筋硬直や昏睡状態になっても治療を行わなかった場合、死に至る可能性があります。 ワンちゃんの健康を第一に考えるなら、加熱処理を施した状態で与えるのが最適です。 ワンちゃんに鮭・サーモンを謳えるときは、身の中に埋まっている小骨を取り除いてあげてから、食べさせましょう。 ワンちゃんは、ドッグフードや犬用のおやつなどをたべるとき、ほとんど租借せず、丸呑みに近い形でご飯を食べていきます。 もし小骨がある状態で鮭・サーモンを与えてしまうと、のどや胃腸などの消化器官を傷つけてしまう恐れがあります。 もし小骨が刺さってしまえば、外科手術で体外に摘出しなければなりません。 小骨を取り除くのが手間に感じる方は、生食用のものを調理して与えたり、圧力鍋で小骨ごと柔らかく煮込むという手があります。 チキンや牛などを食べれば食物アレルギーを発症してしまうワンちゃんのごはんとして重宝されている魚肉も、食物アレルギーを発症するリスクを抱えています。 鮭・サーモンが原因で食物アレルギーを発症してしまった場合、以下のような症状が見受けられます。 鮭・サーモンを口にしてから、先のような症状が1つでも見受けられたら、すぐに掛かりつけの動物病院で診察を受けましょう。 治療が遅れれば、最悪、命を落とす危険性もあります。 サーモンは何も味付けをせずにゆでたり蒸したりするのがおすすめです。塩や胡椒などをすると犬に良くない影響を与えてしまうので、くれぐれも調味料を加えないようにしましょう。ちなみに、焼くと焦げ目がついてしまい、犬の健康へ悪影響を与えてしまうので、おすすめできません。 そして、犬にとっては味付けが濃すぎるため、人間用の鮭料理は犬に与えないようにしましょう。 ちなみに、与える量は1日の食事量の20%くらいが適量です。 ここでは、ワンちゃんに鮭・サーモンを食べさせる前に知っておきたいことや、解決しておきたい疑問を解説します。 鮭・サーモンにはチアミナーゼという中毒成分が含まれていますが、1度に大量の生肉を口にしなければ問題ありません。 しかし、ビタミンB1欠乏症にかかるリスクを考えると、ワンちゃんに鮭・サーモンを与えるときは、加熱処理を施したものを与えるのがおすすめです。 子犬やシニア犬に鮭・サーモンを与えても問題ありませんが、生の状態で与えてしまうと、ビタミンB1欠乏症や食中毒、食物アレルギーの発症リスクが高まります。 また子犬は消化器官が未発達で、シニア犬は消化器官そのものが衰えているので、加熱処理を施して、身を柔らかくしたものを与えるようにしましょう。 鮭・サーモンの皮には、コラーゲンが豊富に含まれており、白子にはDNAや細胞の原材料になる核酸が豊富に含まれています。 いずれも、ワンちゃんの健康を良好にしてくれる成分なので、ワンちゃんが口にしても問題ありません。 なお、ワンちゃんに与えるときは、加熱処理を施した状態で与えるのが最適です。 サーモンの皮にはコラーゲンが豊富に含まれています。 そして、コラーゲンには関節のすべり良くしてくれる効果があります。 ただ、皮は噛み切るのが難しいので、細かく刻んで与えるのがおすすめです。 白子とは、魚類の精巣を食材にするときの呼び名です。 そして、サーモンの白子の80%は水分であり、15%はたんぱく質です。他には脂質や炭水化物やナトリウムなどが含まれています。 そして、白子は犬が食べても問題ありません。 人間用に調理された鮭・サーモンの加工食品には、大量の塩分や添加物が含まれている可能性があります。 少量であっても、ワンちゃんの健康を損ねてしまう恐れがあるので、鮭・サーモンの加工食品をワンちゃんに与えるのは控えるのがいいでしょう。 また生食用のモノや刺身用の鮭・サーモンを与える時も、極力塩などの調味料は未使用の状態で与えましょう。 ここまで、ワンちゃんに鮭・サーモンを食べさせる前にやっておくことや、食べさせるうえで気を付けることを解説してきました。 鮭・サーモンは、鶏肉や牛肉などの肉類が食べられないワンちゃんの健康を支えてくれる食材として重宝されている肉類です。 ワンちゃんに鮭・サーモンを与えるときは、生でも大丈夫ですが、健康を損ねてしまう恐れがあるので、加熱処理を施してから食べさせるのがワンちゃんの健康面にいい影響を与えてくれます。 また鮭・サーモンから採れる白子や皮の部分には、アンチエイジング効果が期待できます。 とはいえ、ワンちゃんの健康を守れるのは飼い主だけです。 鮭・サーモンをワンちゃんに食べさせるときは、正しい知識を持ってから与えるようにしましょう。 ドッグフードの達人では、160種類以上のドッグフードを5点満点で評価したうえで、S〜Eランクでランクづけしています。 最もおすすめなのは、「Sランク」のドッグフードです。 A〜Eランクの商品とも比較したうえで、愛犬にぴったりなドッグフードを見つけましょう。➀たんぱく質
➁ビタミンA
➂ビタミンB1
➃ビタミンB2
➄ビタミンD
➅ビタミンE
➆DHA・EPA
鮭・サーモンを犬に与える時に気を付けること
アニサキスによる食中毒
ビタミンB1欠乏症を発症する恐れがある
肉と肉の隙間にある小骨に注意
食物アレルギーの発症
犬に鮭・サーモンを与える方法
犬に鮭・サーモンを与える前に解決しておきたい疑問
Q.生の鮭・サーモンは少量であれば問題ない?
Q.子犬やシニア犬に鮭・サーモンを与えても大丈夫?
Q.鮭・サーモンの皮や白子は犬に与えても大丈夫?
鮭・サーモンの皮の与え方
白子の与え方
Q.犬に鮭・サーモンの加工食品を食べさせても大丈夫?
犬に鮭・サーモンを与えるときは熱処理をしてからあげること
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