愛犬におからを与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
ドッグフードにおからが使われることはないと思いますが、原材料の大豆はドッグフードに使われていることがありますよね。また、おからはダイエット食材として有名になったことがあるので、食べたことがある人も多いと思います。
なので、愛犬のダイエットにもおからはが役立つのではないかと考える人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬におからを与えるときに必要な知識」について解説していきます。
犬におからを食べさせても問題はない
おからは、豆腐や豆乳を作る過程で生じる副産物で、大豆から豊富な栄養素を引き継いでいる食べ物です。
そのため、含まれている栄養成分の観点や元の食材の安全性からワンちゃんに食べさせても問題はありません。
その栄養価の高さ、消化を促進する食物繊維の豊富さ、低カロリーであるための体重管理への効果、そして大豆のアレルゲンの一部を失ったためのアレルギーリスクの低さから、ワンちゃんがおからを安全に食べることができます。
ただし、ワンちゃんの反応は個々に異なるため、新しい食物を導入する際には慎重に進めることが重要です。
また、おからを与える際には調理済みであり、塩分や調味料を避け、バランスの良い食事と組み合わせることが必要です。
そもそもおからって何?
おからとは、豆腐を作るときにできる豆乳の搾りかすのことです。豆腐の栄養が豊富に含まれているため、捨てるにはもったいないと思われました。そのため、日本では昔から料理に活用されてきた食材です。現在でも豆腐屋やスーパーなどでよく売られています。
そして、おからは白い花のような見た目をしていることから、「卯の花」と呼ばれることもあり、関西では「雪花菜」「きらず」などと呼ばれることもあります。
そして、おからはダイエットに役立つのではないかと一時期話題になりましたが、その理由はきちんと抑えておく必要があります。
ダイエット食材と言えばカロリーが低いという印象がありますが、おからのカロリーはそれほど低いわけではありません。
おからがダイエットによいとされているのは、おからに消化器官の動きを増やし、内臓脂肪の消費を促進する効果があるからです。
また、おからは腹持ちがよい食材でもあります。
なので、おからはいくらでも食べていいというわけではありません。おからは食べすぎると当然のように肥満の原因になってしまいます。
おからから得られる効果効能
おからには食物繊維が豊富に含まれています。
そのため、腸内環境を整えてくれる効果があります。
具体的には、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌や毒素を排出してくれます。また、おからにはオリゴ糖も含まれています。
そして、オリゴ糖は善玉菌の餌になってくれます。
また、おからは腹持ちのよい食べ物です。そのため、ダイエットにも適しています。
そして、おからは高たんぱく低カロリーの食べ物でもあります。また、おからにはカリウムの含まれていますが、カリウムには利尿効果があるため、むくみが解消され、塩分や老廃物などの排出も促されます。
おからに含まれている栄養成分
おから(生)に含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
水分 | 75.5g |
たんぱく質 | 6.1g |
炭水化物 | 13.8g |
食物繊維 | 11.5g |
ビタミンB1 | 0.11㎎ |
ビタミンE | 0.4㎎ |
カルシウム | 81㎎ |
カリウム | 350㎎ |
マグネシウム | 40㎎ |
リン | 99㎎ |
鉄分 | 1.3㎎ |
亜鉛 | 0.6㎎ |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] たんぱく質は三大栄養素のひとつであり、生きていく上で特に重要な栄養素です。血液や筋肉などの体をつくる主要な成分であり、体内で酵素など生命時に欠かせない物質にも変換されます。そして、エネルギー源になることもあります。 炭水化物は脂肪やたんぱく質と並んで三大栄養素のひとつです。犬は人間と比べて必要な炭水化物の量が少ないですが、決して不要なわけではありません。 そして、炭水化物は犬の体内で主にエネルギー源として利用されます。また、すぐ使わない分は体脂肪として蓄積されます。 食物繊維には腸内環境を整える作用があります。具体的には、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌や毒素を排出してくれます。 ビタミンB1は糖質からエネルギーを生産したり、皮膚や粘膜の健康を保つのを助けたりする役割があります。ビタミンB1が欠乏すると食欲がなくなったり、疲れやすくなったりします。 ビタミンEには抗酸化作用があります。抗酸化作用により、さまざまな病気が予防されます。 カルシウムは骨や歯を形成するために必要不可欠です。また、筋肉を動かすためにも必要です。ただ、過剰に摂取すると逆に骨折などが起こってしまう可能性があります。そのため、適切な量を与えることが重要です。 カリウムは体内で水分の調整を行っています。体内で増えすぎたナトリウムの排泄を促す働きもあります。また、心臓や筋肉の働きを調節したりする役割も持っています。 マグネシウムは体内で骨や歯をつくるために使われています。そして、マグネシウムは体内で不足すると骨から遊離して神経の興奮を抑えたり、エネルギを作ったり、血圧を維持したりするのに利用されます。 85%のリンは体内でカルシウムやマグネシウムと一緒に骨や歯を作る成分になっています。また、15%は筋肉や脳や神経などに存在し、エネルギーを作り出すのに役立ちます。 ただ、リンはとりすぎてしまうとカルシウムを奪ってしまい、骨が弱くなってしまいます。また、腎臓の負担にもなります。 鉄分は血液のヘモグロビンの中に含まれ、酸素を運ぶために必要です。また、エネルギーを作り出すためにも必要です。 サポニンには体脂肪を減らす効果があります。また、動脈硬化やガンなどの病気を予防する効果もあります。 大豆の副産物であるおからをワンちゃんに食べさせても問題はありません。 しかし、ワンちゃんの主食は、栄養バランスが整った総合栄養食のドッグフードであり、おからはあくまで、不足しがちな栄養成分を補給するためのものにすぎません。 ここでは、おからをワンちゃんに食べさせるときに気を付けることを6つ紹介します。 おからは大豆の加工食品です。そして、大豆は比較的アレルゲンになりやすい食材です。そのため、大豆アレルギーには注意する必要があります。特に、シベリアンハスキー、アイリッシュセッター、シャーペイなどの犬種は大豆に対する耐性がなく、大豆アレルギーになりやすいので注意が必要です。 そして、おからをはじめて与える場合、少量を与えるべきでしょう。 また、嘔吐、下痢、かゆがる、発疹などアレルギーと思われる症状が出た場合には、大豆アレルギーを疑ったほうがいいかもしれません。 おからには食物繊維が豊富に含まれています。そのため、おからを与えすぎると消化不良の原因になってしまい、下痢や嘔吐などが引き起こされてしまう可能性があります。 また、おからはカロリーが低い食品というわけではありませんし、脂肪もそれなりに含まれています。そのため、おからを食べすぎてしまうと肥満になってしまうかもしれません。 そして、脂肪をとりすぎると肝臓や胆のうにも大きな負担がかかってしまいます。 おからは豊富な栄養素を含んでいますが、全ての栄養素をバランス良く含んでいるわけではありません。 それゆえ、おからだけを与えるのではなく、他の食材と組み合わせてバランスの良い食事を提供することが重要です。 最も効果が高い食べさせ方は、普段食べさせているドッグフードに少量のおからを混ぜて食べさせる方法です。 生のおからには、抗栄養素が含まれており、これが消化を阻害する可能性があります。 調理することでこれらの抗栄養素は減少します。 そのため、ワンちゃんには必ず調理済みのおからを与えてください。 おからを調理するときに、塩などの調味料を加えると、ワンちゃんの健康状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 また市販のおからの大多数が、人間が食べることを前提に販売しているため、商品によっては、添加物を使用している場合もあります。 ワンちゃんの食事には人間用の調味料を使用せず、無添加のものを与えるようにしましょう。 腎不全や肝不全がある犬にはおからを与えるべきではありません。 なぜなら、これらの病気の症状を悪化させてしまうことがあるからです。 ワンちゃんにおからを与える際の適量は、ワンちゃんの体重、年齢、活動レベルにより異なります。 また、食事全体の栄養バランスを考慮する必要があります。 一般的に、ワンちゃんの体重1キログラムあたり約1〜3グラムのおからが目安とされます。 例えば、10キログラムのワンちゃんなら、1日に10〜30グラムのおからが適量となります。 ただし、これはあくまで一般的な目安であり、ワンちゃんの健康状態や食事の他の内容によって調整が必要な場合もあります。 また、おからを初めて与えるときにはごく少量にしましょう。 犬が大豆アレルギーを持っている可能性もありますし、おからが犬の体質に合っていない可能性もあるからです。 新しい食物を導入する際は、まずは少量から始めてワンちゃんの反応を観察し、適量を見つけることが重要です。 ただ、乾煎りしたおからをそのまま与えてしまうと口の中がパサついてしまい、食べにくくなってしまいます。そのため、おからを与えるときには水分を含ませてあげるといいでしょう。 そして、おからを単独で与えるのもいいですが、ふだんのフードにトッピングしてあげるのもおすすめです。フードのトッピングとして用いるとかさましになるため、犬をダイエットさせたいときにおすすめです。 ちなみに、これはおからに限った話ではありませんが、犬へ与えるときには味付けをしないようにしましょう。 人間にとってちょうどいい味付けは犬にとっては濃すぎですし、味付けをすると塩分や糖分などの過剰摂取につながったり、意図せず犬へ絶対に与えてはいけないものを与えてしまったりする場合があるからです。 例えば、おからの味付けとして一番ひんぱんに用いられるのはしょうゆですが、犬へしょうゆをかけたおからを与えてしまうと塩分のとりすぎになってしまい、心臓や腎臓に負担をかけてしまいます。 おからは、豆腐を作るときに出た副産物ですが、食物繊維やカルシウム、タンパク質など、大豆由来の成分が含まれているので、ワンちゃんに食べさせても問題はありません。 特におからに含まれている食物繊維は、荒れた腸内環境を整えてくれる効果があります。 適量摂取すれば、腸内環境が整って、便の通りがよくなります。 ただし、おからの主原料である大豆は植物性の食べ物なので、与えすぎると消化不全や下痢や嘔吐を引き起こす可能性があります。 大食べても問題がない食べ物とはいえ、与えすぎは体調不良を起こすきっかけになります。 よって、おからを食べさせるときは、1日の適量を守りながら少しずつ与えるようにしましょう。 ドッグフードの達人では、160種類以上のドッグフードを5点満点で評価したうえで、S〜Eランクでランクづけしています。 最もおすすめなのは、「Sランク」のドッグフードです。 A〜Eランクの商品とも比較したうえで、愛犬にぴったりなドッグフードを見つけましょう。➀たんぱく質
➁炭水化物
➂食物繊維
➃ビタミンB1
➄ビタミンE
➅カルシウム
➆カリウム
➇マグネシウム
➈リン
➉鉄分
⑪サポニン
犬ににおからを与えるうえで気を付けること
大豆アレルギー発症のリスク
与えすぎは消化不全を起こしやすい
基本は補助食として与える
調理済みのものを与えること
添加物が含まれているおからは避ける
腎不全・肝不全がある犬には与えないで!
犬におからを食べさせてもいい1日の適用量
犬におからを与える方法
水分を含んだおからはとても傷みやすい食材です。そのため、買ってきたらまずは乾煎(からい)りをしてあげましょう。具体的にはフライパンに油をしかずにおからを投入して、さらさらとしたパン粉みたいになるまで加熱します。これを冷凍保存すると、長い間持たせることができます。おからは犬の腸内環境を整えてくれる健康食でもある
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