愛犬にアーモンドを与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
ドッグフードにアーモンドが使われていることはまれだと思いますが、アーモンドは身近な食材です。アーモンドチョコなどが有名ですよね。
なので、犬にアーモンドを与えたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬にアーモンドを与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
アーモンドの効果効能
アーモンドには食物繊維が豊富に含まれているため、腸内環境を整えてくれる効果があります。そして、アーモンドに含まれているカルシウムには骨を丈夫に保つ効果があります。
また、アーモンドにはビタミンEが含まれていますが、ビタミンEには抗酸化作用があり、免疫の状態を整えてくれる効果もあります。
そして、オレイン酸が皮ふや毛の状態を保ってくれます。また、アーモンドには血液をサラサラにして心臓疾患や動脈硬化を予防する効果もあります。
そして、アーモンドは栄養価やカロリーが高いため、食欲がないときの栄養やエネルギーの補給にも役立ちます。
アーモンドの栄養成分
アーモンドに含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
水分 | 4.7g |
たんぱく質 | 19.6g |
炭水化物 | 20.9g |
食物繊維 | 10.1g |
脂質 | 51.8g |
ビタミンB2 | 1.06㎎ |
ビタミンE | 30.3㎎ |
リノール酸 | 12g |
カリウム | 760㎎ |
カルシウム | 250㎎ |
マグネシウム | 290㎎ |
リン | 460㎎ |
鉄分 | 3.6㎎ |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] たんぱく質は三大栄養素のひとつであり、生きていく上で特に重要な栄養素です。血液や筋肉などの体をつくる主要な成分であり、体内で酵素など生命時に欠かせない物質にも変換されます。そして、エネルギー源になることもあります。 食物繊維には腸内環境を整える作用があります➀たんぱく質
➁食物繊維
➂ビタミンB2
ビタミンB2は主に皮膚や粘膜の健康を保つのに役立つビタミンです。代謝を支える重要な役割を持っています。活発に運動する犬ほどたくさんのビタミンB2が必要になります。
➃ビタミンE
ビタミンEには抗酸化作用があります。抗酸化作用により、さまざまな病気が予防されます。
➄リノール酸
リノール酸は脂肪酸の一種です。コレステロール値を下げる作用があります。ただ、過剰に摂取すると善玉コレステロールも減らしてしまうので注意が必要です。
➅カルシウム
カルシウムは骨や歯を形成するために必要不可欠です。また、筋肉を動かすためにも必要です。ただ、過剰に摂取すると逆に骨折などが起こってしまう可能性があります。そのため、適切な量を与えることが重要です。
➆リン
85%のリンは体内でカルシウムやマグネシウムと一緒に骨や歯を作る成分になっています。また、15%は筋肉や脳や神経などに存在し、エネルギーを作り出すのに役立ちます。
ただ、リンはとりすぎてしまうとカルシウムを奪ってしまい、骨が弱くなってしまいます。また、腎臓の負担にもなります。
アーモンドの注意点
与えすぎに注意!
アーモンドには食物繊維が豊富に含まれています。また、アーモンドは細胞がかたいため、消化しにくい食べ物です。そのため、アーモンドを与えすぎると消化不良の原因になってしまい、下痢や嘔吐などが引き起こされてしまう可能性があります。
また、アーモンドのカロリーは100gあたり606kcalであり、これはかなり高い数値です。そのため、アーモンドに多く含まれているのは太りにくい不飽和脂肪酸とはいえ、与えすぎるとすぐに肥満になってしまいます。
そして、アーモンドには100gあたり130㎎のナトリウムが含まれています。そのため、食べすぎると塩分過剰になってしまいます。犬が塩分過剰になると心臓や腎臓に負担がかかってしまい、さまざまな病気の原因になってしまう可能性があります。
また、アーモンドにはマグネシウムやリンも多く含まれているため、与えすぎると結石になってしまうリスクもあります。
そのままのアーモンドに注意!
アーモンドは消化しにくい食べ物です。そのため、そのまま与えるのはやめましょう。
小型犬の場合、アーモンドをそのまま与えてしまうと、のどや腸などに詰まってしまう可能性があります。のどに詰まってしまうと呼吸困難の原因になりますし、腸に詰まってしまうと腸閉塞になってしまうこともあり、動物病院のお世話になってしまうかもしれません。
そして、中型犬や大型犬の場合でも、そのまま与えてしまうと消化されずにそのまま出てきてしまいます。
そのため、アーモンドはあらかじめ砕いてから与えるようにしましょう。
人間用のアーモンドに注意!
人間用のアーモンドにはかなりの塩分が含まれており、犬に与えるとすぐに塩分過多になってしまいます。
そのため、人間用のアーモンドは犬へ与えるのに適していません。
アーモンド中毒に注意!
これはごくまれなことですが、アーモンドによって中毒が引き起こされる場合があります。ちなみに、アーモンドで中毒を起こすことがあるのは「シアン化グルコシド」という物質です。これにより、嘔吐や吐き気や腹痛やけいれんなどが引き起こされてしまう可能性があります。
腎臓が悪い犬には不適
アーモンドにはリンが豊富に含まれています。そのため、アーモンドは腎臓が悪い犬には適していません。
加工品に注意!
アーモンドの加工品の中には、与えてもいいものと、与えるべきではないものがあります。それぞれ見ていきましょう。
アーモンドチョコレート
アーモンドチョコレートは犬へ絶対に与えてはいけません。チョコレートは犬へ絶対に与えてはいけない食べ物のひとつだからです。
アーモンドミルク
アーモンドミルクとは、アーモンドをすりつぶしてミルク状にしたものです。アーモンドミルクにはコレステロールが含まれておらず、乳製品や大豆も含まれていないため、これらにアレルギーがあっても与えることができます。
そして、アーモンドミルクには毛づやを良くする効果があります。また、液体状になっているので消化にも良くなっています。
ちなみに、市販のアーモンドミルクには砂糖が含まれている場合もあります。砂糖が含まれているものは避け、できれば添加物も含まれていないものを与えるといいでしょう。
アーモンドプードル(アーモンドパウダー)
アーモンドプードルとは、アーモンドを粉末状にしたものです。犬に与えても問題ありません。スーパーの製菓材料売り場でよく売られています。
アーモンドプードルを小麦粉代わりにしてクッキーやボウロなどを作ってあげると、小麦粉にアレルギーがある犬でも食べられるおやつになります。
また、アーモンドプードルを手作りのフードに加えてあげるものいいのではないでしょうか。
アーモンドオイル(アーモンドバター)
アーモンドオイルとはアーモンドからしぼりとった油のことです。犬が舐めても問題ありません。
オレイン酸が含まれているので、ダイエットしたい犬に適しています。ただ、油であることに変わりはないため、アーモンドオイルも与えすぎると肥満の原因になってしまいます。
アーモンドの与え方
アーモンドは人間用のものも多く発売されていますが、犬へ与えるときには無塩で無添加のものを選ぶようにしましょう。
ちなみに、生のアーモンドは傷みやすく病原体が増えやすいので、保存方法には注意したほうがいいでしょう。
そして、人はアーモンドを粒のまま食べたり、スライスして食べたりすることが多いですが、犬の消化には良くありません。そのため、このような状態で与えるのはやめたほうがいいでしょう。
犬にはミルなどで粉々にしてから与えるようにしましょう。ゆでて柔らかくしたものをフードプロセッサーなどでペースト状にしてあげるのもおすすめです。
そして、犬がなかなかフードを食べてくれない場合、粉々にしたアーモンドを少しふりかけてあげると、犬がフードを食べるきっかけになる場合もあります。
ちなみに、犬へアーモンドを与えるときにはあくまでおやつやトッピング程度にしましょう。具体的には小型犬なら多くても2粒~3粒程度、大型犬でも10粒は超えない量を与えるようにしましょう。
ただ、アーモンドはあまり消化に良くない食べ物なので、少量でも嘔吐や下痢をしてしまう犬もいます。そのような犬の場合はごく少量を与えるのがいいのではないでしょうか。
そして、アーモンドをはじめて与えるときにはごく少量にしましょう。アレルギーの可能性もありますし、アーモンドが体質に合っていない可能性もあるからです。
ただ、適量なら抗酸化作用や腸内環境を整えてくれる効果などが期待できます。
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