愛犬に小麦粉を与えるのはおすすめできません。
小麦粉はとても身近な食材なので、国によっては主食として食べられている場合もあります。なので、ワンちゃんに小麦粉を与えてもいいのか疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では「ワンちゃんに小麦粉をおすすめできない理由」について解説していきます。
犬に小麦粉を食べさせても問題はない
ワンちゃんに小麦粉を含んだ食品を食べさせるのは危険と思われがちですが、小麦粉にはワンちゃんの健康にいい効果を持たせしてくれる栄養成分が含まれているので、食べさせても問題はありません。
加えて、大多数のワンちゃんは、小麦製品の消化ができるうえ、アレルギーや食物感度がなければ問題はありません。
また小麦粉には、エネルギー源である炭水化物を含んでおり、適度な量で与えられる場合、ワンちゃんの体にエネルギーを供給するのに役立ちます。
加えて、流通しているワンちゃん用フードや、トリートにも適量の小麦が含まれています。
これは、小麦が安価で利用可能な成分であるとともに、ワンちゃんがそれをうまく消化できるからです。
とはいえ、全てのワンちゃんが小麦粉を安全に消化できるとは限りません。
一部のワンちゃんは、小麦やその他の穀物に対して食物アレルギーや感受性を持っている場合があります。
そのため、ワンちゃんに小麦粉を初めて与える場合は、小さな量から始めてその反応を観察することが重要です。
また、小麦粉はカロリーが高いため、1日の摂取容量を守る必要があります。
もしも、過剰なカロリー摂取を行えば、ワンちゃんの肥満や関連する健康問題につながる恐れがあります。
つまるところ、ワンちゃんにとって小麦粉は基本的に安全であり、適切な量で与えられると、栄養面で活躍します。
ただし、与えすぎは肥満のリスクを高めるほか、小麦アレルギーや感受性を示す可能性があるので、初めて与えるときはごく少量に留めましょう。
小麦粉に含まれている栄養成分
小麦粉は、多くの料理の主要な成分であり、栄養的にも重要な要素を提供します。
小麦粉は、そのほとんどが炭水化物であり、エネルギーを提供するとともに、体の正常な機能を維持するために必要な様々な栄養素を含んでいます。
以下は、小麦粉に含まれている主な栄養成分です。
炭水化物
小麦粉の主成分は炭水化物で、人間やワンちゃんにとって必要なエネルギー源です。
炭水化物は、体内でグルコースに分解され、細胞のエネルギー供給として使用されます。
またワンちゃんにとっても、不足したエネルギーの供給食として役に立ちます。
タンパク質
小麦粉にも、タンパク質が含まれています。
タンパク質は主に、体内の筋肉組織の構築と維持、酵素やホルモンの製造、免疫システムの健康維持に欠かせない栄養成分です。
ビタミン・ミネラル
小麦粉は、ビタミンB群(ビタミンB1、B2、B3、B9)と鉄分、カルシウム、マグネシウムが含まれます。
これらの栄養成分は、エネルギー代謝、神経系統の健康、血液の健康、骨と歯の強さなど、体の様々な機能にいい効果をもたらしてくれます。
食物繊維
小麦粉には、食物繊維が多く含まれています。
食物繊維は、消化系の健康を維持するのに重要な栄養成分です。
また食物繊維は、腸内細菌の健康をサポートすると同時に、便通を良くするので、便秘気味の子の健康改善に最適です。
犬に小麦粉を与えるのはダメといわれる理由
小麦粉は、ワンちゃんに食べさせても問題はなく、健康にいい効果をもたらしてくれる栄養成分を豊富に含んでいます。
しかし、ドッグフードに含まれていることも多い小麦粉の消化を、ワンちゃんは得意としていません。
また食べることによって、体調を崩すこともいます。
その理由は、大きくわけて3つあります。
小麦粉がワンちゃんにとって良くない理由は主に3つあります。
1つ目はアレルゲンになりやすいことです。
2つ目はグルテンがとても消化に悪いことです。
3つ目は血糖値が上がりやすい高GI食品であることです。
それぞれ見ていきましょう。
理由①:アレルゲンになりやすい
これは人間も同じですが、小麦はワンちゃんにとってもアレルゲンになりやすい食材です。
嘔吐、下痢、かゆがる、発疹などアレルギーと思われる症状が出た場合には、小麦アレルギーを疑ったほうがいいかもしれません。
また、もともとアレルギーがなくても、同じものを継続的に与えることでアレルギー症状が出てくることもあります。
なので、小麦粉を与え続けるのも避けるべきです。
理由②:グルテンが消化に悪い
そもそもワンちゃんはこれまで動物の肉を食べて生きてきた生物なので、植物の消化は苦手です。そのうえ、小麦に含まれるグルテンはワンちゃんにとって非常に消化に悪いものです。
そのため、グルテンを含む小麦を食べてしまうと胃腸に大きな負担をかけてしまいます。特に胃腸の弱いワンちゃんに小麦粉は適していません。
また、グルテンはとても粘性が強い成分です。グルテンを含む食品を摂取するとグルテンが歯の周りにへばりついてしまいます。これが原因で歯周病や虫歯になってしまう場合もあります。グルテンを含む食品を摂取したら、歯磨きを欠かさないようにしましょう。
ちなみに、小麦粉は含まれているグルテンの量によって「強力粉」「中力粉」「薄力粉」に分けられています。もちろん、一番グルテンの量が多いのは「強力粉」です。
理由③:高GI食品である
小麦粉はみなさんもご存知の通り主に炭水化物で構成されていますが、その中でも比較的血糖値が急に上がりやすい食品です。このような食品は高GI食品と呼ばれます。ちなみに、GIとは食後の血糖値の上がり方を示す指標です。
そして、高GIの食品はGIが低い食品よりも肥満や体調不良などの原因になりやすいという特徴があります。
犬に小麦粉を食べさせるときに気を付けること
冒頭でも紹介したように、少量であれば、ワンちゃんに小麦粉を食べさせて問題はありません。
しかし、ワンちゃんは穀物の消化が苦手なうえ、小麦アレルギーを発症する恐れがあるので、与えること自体に抵抗を感じる飼い主もいます。
しかし、小麦粉に含まれている炭水化物は、肝臓や腎臓の負担を軽減につながるなどの効果があります。
ここでは、健康にいい反面、食物アレルギーなどのリスクを持つ小麦粉をワンちゃん食べさせるときに気を付けることを紹介します。
与えすぎに注意する
小麦粉には、豊富なタンパク質が含まれていると同時に、相応のカロリーも含まれています。
つまり、小麦粉の食べ過ぎは、肥満の原因になるだけじゃなく、栄養の過剰摂取や食物アレルギー発症リスクを高めるなど、様々なデメリットを要します。
なので、ワンちゃんに小麦粉を食べさせるときは、1日の摂取カロリーの約10%いかに留めるのが最適です。
また小麦粉などの食品を食べさせるときは、適切な比率のタンパク質、炭水化物、脂肪、ビタミン、ミネラル量を考えながら与えましょう。
小麦アレルギーの発症リスク
小麦粉は、7大食物アレルギーの1つにカウントされている食材です。
原因は主に、小麦粉に含まれているタンパク質に、免疫が過剰反応を示すことで発症します。
もし食物アレルギーを発症すれば、皮膚の発疹、下痢、嘔吐などが現れます。
ワンちゃんが小麦アレルギーを持っているか分からない場合もあるので、初めて小麦粉を与えるときは、ごく少量に留めてあげるのがいいでしょう。
仮にアレルギーを発症したら、すぐに掛かりつけの動物病院で診察を受けましょう。
加工食品に注意
小麦粉を主原料に調理したパンやクッキーなどの加工食品は、人間が食べることを前提に調理しているので、基本的に与えるのは控えましょう。
これら加工食品には、塩や砂糖が大量に使用されているだけじゃなく、様々な食材や添加物などが含まれている恐れがあります。
食品によっては中毒症状を発症する恐れがあるので、くれぐれも与えてはなりません。
小麦粉が入っている加工品について
小麦粉は人間用の食品の原料としてとても広く利用されています。この項では小麦を使った食品はワンちゃんに与えてもいいのか考えていきたいと思います。
パン
パンをワンちゃんに与えるのはおすすめできません。パンは小麦粉自体よりもワンちゃんへ与えるのに向いていません。
まず、パンは小麦粉と同じようにグルテンが多く含まれており、血糖値も上がりやすい食品です。そのうえ、パンには塩分が使われている場合が多くあります。その量は人間にとっては適していますが、ワンちゃんにとっては多すぎです。また、パンには添加物も多く含まれている場合が多く、これも犬に良くない影響を与える可能性があります。
そして、特に菓子パンは砂糖が多く含まれているため、ワンちゃんに与えてはいけません。砂糖が多く含まれている食品を食べると、肥満や歯周病や糖尿病などの原因になってしまいます。
また、総菜パンや菓子パンには、ワンちゃんが絶対に食べてはいけないチョコレートやレーズンが含まれている場合もあります。
その場合にはワンちゃんへ絶対に与えてはいけません。
パン粉
パン粉も、あまりワンちゃんに与えるべきではありません。
小麦自体の良くない点ももちろんありますが、それに加えてパン粉には食塩や砂糖やトランス脂肪酸などが含まれている場合もあります。
ちなみに、トランス脂肪酸には、体内の悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らしてしまう効果があります。
ドッグフードに小麦粉が使われている理由
このように、ワンちゃんにとってあまりよいものではない小麦粉ですが、ドッグフードに使われていることが多くあります。
特に値段の安いドッグフードには盛んに配合されています。
そして、ドッグフードに小麦粉が使われている理由は、安いからです。
また、小麦粉はただの炭水化物のかたまりではなく、ビタミンなどの栄養も含まれており、適量ならばそれほど悪いものというわけではありません。ただ、重要なのは量です。
ワンちゃんは本来肉食の動物であり、ドッグフードは肉を中心にし、少しだけ炭水化物を含ませるのが理想です。
しかし、値段が安いドッグフードには小麦が大量に使われている場合もあります。そして、そのようなドッグフードは大変消化に悪いものになっています。
ドッグフードの原材料の表示は多い順になっていますが、小麦粉が1~5番目に書かれている場合には相当な量の小麦粉を使っているので特に注意が必要です。
ただ、このようなドッグフードが安いのは事実です。小麦粉が含まれているドッグフードを選ぶかどうかは飼い主がどこまでドッグフードにお金を出せるかにかかってくるでしょう。
犬に語義子を食べさせてもいいが与えすぎは危険
ワンちゃんに小麦粉を食べさせるのは危険といわれていますが、適用量を守りながら与えれば、健康維持や腸内環境の改善、エネルギー補給に最適です。
しかし、小麦粉には食物アレルギーを発症するリスクを抱えていることに変わりはありません。
初めて小麦粉を含むドッグフードや食品を食べさせるときは、ごく少量から与え始めて、様子を伺ってみましょう。
もし小麦粉を含むドッグフードや食品を食べて、嘔吐や下痢、湿疹ができたら食物アレルギーを発症している可能性が高いので、すぐに掛かりつけの動物病院で診察を受けましょう。
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