愛犬に小麦粉を与えるのはおすすめできません。
小麦粉はとても身近な食材なので、国によっては主食として食べられている場合もあります。なので、犬に小麦粉を与えてもいいのか疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬に小麦粉をおすすめできない理由」について解説していきたいと思います。
とても消化に悪い食材
1つ目はアレルゲンになりやすいことです。
2つ目はグルテンがとても消化に悪いことです。
3つ目は血糖値が上がりやすい高GI食品であることです。
犬に小麦粉を与えるのはなぜ良くない?
小麦粉はドッグフードに含まれていることも多いですが、犬にとってあまりよいものではありません。その理由は大きくわけて3つあります。それぞれ見ていきましょう。
理由①:アレルゲンになりやすい
これは人間も同じですが、小麦は犬にとってもアレルゲンになりやすい食材です。
嘔吐、下痢、かゆがる、発疹などアレルギーと思われる症状が出た場合には、小麦アレルギーを疑ったほうがいいかもしれません。
また、もともとアレルギーがなくても、同じものを継続的に与えることでアレルギー症状が出てくることもあります。
なので、小麦粉を与え続けるのも避けるべきです。
理由②:グルテンが消化に悪い
そもそも犬はこれまで動物の肉を食べて生きてきた生物なので、植物の消化は苦手です。そのうえ、小麦に含まれるグルテンは犬にとって非常に消化に悪いものです。
そのため、グルテンを含む小麦を食べてしまうと胃腸に大きな負担をかけてしまいます。特に胃腸の弱い犬に小麦粉は適していません。
また、グルテンはとても粘性が強い成分です。グルテンを含む食品を摂取するとグルテンが歯の周りにへばりついてしまいます。これが原因で歯周病や虫歯になってしまう場合もあります。グルテンを含む食品を摂取したら、歯磨きを欠かさないようにしましょう。
ちなみに、小麦粉は含まれているグルテンの量によって「強力粉」「中力粉」「薄力粉」に分けられています。もちろん、一番グルテンの量が多いのは「強力粉」です。
理由③:高GI食品である
小麦粉はみなさんもご存知の通り主に炭水化物で構成されていますが、その中でも比較的血糖値が急に上がりやすい食品です。このような食品は高GI食品と呼ばれます。ちなみに、GIとは食後の血糖値の上がり方を示す指標です。
そして、高GIの食品はGIが低い食品よりも肥満や体調不良などの原因になりやすいという特徴があります。
小麦粉が入っている加工品について
小麦粉は人間用の食品の原料としてとても広く利用されています。この項では小麦を使った食品は犬に与えてもいいのか考えていきたいと思います。
パン
パンを犬に与えるのはおすすめできません。パンは小麦粉自体よりも犬へ与えるのに向いていません。
まず、パンは小麦粉と同じようにグルテンが多く含まれており、血糖値も上がりやすい食品です。そのうえ、パンには塩分が使われている場合が多くあります。その量は人間にとっては適していますが、犬にとっては多すぎです。また、パンには添加物も多く含まれている場合が多く、これも犬に良くない影響を与える可能性があります。
そして、特に菓子パンは砂糖が多く含まれているため、犬に与えてはいけません。砂糖が多く含まれている食品を食べると、肥満や歯周病や糖尿病などの原因になってしまいます。
また、総菜パンや菓子パンには犬が絶対に食べてはいけないチョコレートやレーズンが含まれている場合もあります。その場合には犬へ絶対に与えてはいけません。
パン粉
パン粉もあまり犬に与えるべきではありません。
小麦自体の良くない点ももちろんありますが、それに加えてパン粉には食塩や砂糖やトランス脂肪酸などが含まれている場合もあります。
ちなみに、トランス脂肪酸には、体内の悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らしてしまう効果があります。
ドッグフードに小麦粉が使われている理由
このように、犬にとってあまりよいものではない小麦粉ですが、ドッグフードに使われていることが多くあります。特に値段の安いドッグフードには盛んに配合されています。
そして、ドッグフードに小麦粉が使われている理由は、安いからです。また、小麦粉はただの炭水化物のかたまりではなく、ビタミンなどの栄養も含まれており、適量ならばそれほど悪いものというわけではありません。ただ、重要なのは量です。
犬は本来肉食の動物であり、ドッグフードは肉を中心にし、少しだけ炭水化物を含ませるのが理想です。しかし、値段が安いドッグフードには小麦が大量に使われている場合もあります。そして、そのようなドッグフードは大変消化に悪いものになっています。
ドッグフードの原材料の表示は多い順になっていますが、小麦粉が1~5番目に書かれている場合には相当な量の小麦粉を使っているので特に注意が必要です。
ただ、このようなドッグフードが安いのは事実です。小麦粉が含まれているドッグフードを選ぶかどうかは飼い主がどこまでドッグフードにお金を出せるかにかかってくるでしょう。