愛犬にレンズ豆を与えても大丈夫なのでしょうか? 答えはイエスです。
レンズ豆がドッグフードに含まれていることはまれですし、日本では食卓でもあまり見ることがないと思います。ただ、ヨーロッパやインドなどでは日常的に登場する豆類です。
そこで、この記事では「犬にレンズ豆を与えるときに必要な知識」について解説していきたいと思います。
そもそもレンズ豆って何?
レンズ豆は正式にはヒラマメという名前ですが、レンズ豆という俗称のほうが有名な豆類です。側面から見ると薄い楕円をえがくレンズのような形をしているのでレンズ豆という俗称ができました。
そして、レンズ豆はインドから中近東にかけてが原産です。原産地からヨーロッパにかけてレンズ豆を使ったスープ料理が多数存在します。
色は黄色、オレンジ、緑、黒など品種によってさまざまです。
レンズ豆の効果効能
レンズ豆は犬にとって比較的消化しやすい植物性たんぱく質源です。
また、抗酸化作用を持っているフラボノイドやポリフェノールなどが含まれているため、犬の体を若々しく保つにのも効果的です。
レンズ豆の栄養成分
レンズ豆に含まれている主な栄養素は以下の通りです。
成分名 | 成分量(100gあたり) |
---|---|
たんぱく質 | 23.2g |
脂質 | 1.5g |
炭水化物 | 60.7g |
食物繊維 | 16.7g |
鉄分 | 9㎎ |
亜鉛 | 4.8㎎ |
銅 | 0.95㎎ |
ビタミンB1 | 0.52㎎ |
ビタミンB6 | 0.55㎎ |
葉酸 | 77μg |
[出典:食品成分データベース(文部科学省)] たんぱく質は三大栄養素のひとつであり、生きていく上で特に重要な栄養素です。血液や筋肉などの体をつくる主要な成分であり、体内で酵素など生命時に欠かせない物質にも変換されます。そして、エネルギー源になることもあります。 炭水化物は脂肪やたんぱく質と並んで三大栄養素のひとつです。犬は人間と比べて必要な炭水化物の量が少ないですが、決して不要なわけではありません。 そして、炭水化物は犬の体内で主にエネルギー源として利用されます。また、すぐ使わない分は体脂肪として蓄積されます。 食物繊維には腸内環境を整える作用があります➀たんぱく質
➁炭水化物
➂食物繊維
➃鉄分
鉄分は血液のヘモグロビンの中に含まれ、酸素を運ぶために必要です。また、エネルギーを作り出すためにも必要です。
➄亜鉛
亜鉛は体内で作り出すことができないため、食事で摂取する必要があります。
そして、亜鉛には体内のさまざまな働きをサポートして正常に保つ役割があります。具体的には味覚を正確に保ったり、免疫力を向上させたり、新陳代謝を活性化させたり、毛並みや肌の健康を保ったり、抗酸化作用を活性化したりします。
➅銅
銅は鉄から血液中にある赤血球が作られるのを助けるミネラルです。赤血球のヘモグロビンは鉄を成分にしていますが、銅にはヘモグロビンをつくるとき、鉄を必要な場所に運ぶ役割を持っているのです。また、酵素の原料にもなり、骨の形成を助ける役割などもになっています。
➆ビタミンB1
ビタミンB1は糖質からエネルギーを生産したり、皮膚や粘膜の健康を保つのを助けたりする役割があります。ビタミンB1が欠乏すると食欲がなくなったり、疲れやすくなったりします。
➇ビタミンB6
ビタミンB6はたんぱく質をエネルギーに変換したり、筋肉や血液などを作ったりするときに働いています。なので、たんぱく質を多くとるほどたくさんのビタミンB6が必要になり、皮ふや粘膜の健康維持にも役立っています。
レンズ豆の注意点
与えすぎに注意!
レンズ豆には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維が多く含まれている食べ物を過剰に食べてしまうと消化不良になり、便秘や下痢などの原因になってしまいます。
生のレンズ豆に注意!
犬に生のレンズ豆を与えてはいけません。おなかを壊してしまいます。
生のレンズ豆にはトリプシン・インヒビターという膵臓から分泌される消化酵素の働きを阻害する成分が含まれているからです。
トリプシン・インヒビターは加熱、発酵、熟成のどれかをすることで効果を失います。なので、犬にレンズ豆を与えるときは必ず加熱するようにしましょう。
アレルギーに注意!
世の中にあるあらゆる物質はアレルゲンになる可能性があります。そのため、レンズ豆の場合もアレルギーには注意する必要があります。
レンズ豆をはじめて与える場合、少量を与えるべきでしょう。
そして、嘔吐、下痢、かゆがる、発疹などアレルギーと思われる症状が出た場合には、レンズ豆アレルギーを疑ったほうがいいかもしれません。
レンズ豆の与え方
レンズ豆は比較的消化しやすいとはいえ、植物は全般的に犬の消化には良くありません。
消化を良くするために、ゆでてからすりつぶして与えるのがおすすめです。
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