愛犬にウインナーを与えるのはおすすめできません。
ウインナーは身近な食材ですよね。洋風の朝食で、玉子焼きの付け合わせとして使用されることも多いと思います。なので、犬にもウインナーを与えたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では「犬にウインナーをおすすめできない理由」について解説していきたいと思います。
塩分や添加物が多い
ウインナーには多くの塩分と添加物が含まれているため、犬には適していない食材です。
ただ、どうしても与えたい場合には、犬用のウインナーにしましょう。また、人間用のウインナーを買ってきて塩抜きをするのもいいと思います。
そもそもウインナーって何?
そもそもウインナーとはソーセージの一種です。
そして、ソーセージとは、鶏、豚、牛などのひき肉を塩や香辛料で味付けし、動物の腸などに詰めた加工食品のことです。
ちなみに、ソーセージの語源には諸説ありますが、ラテン語で「塩漬けされた」という意味を持つ “salsus” という単語が語源だと言う説が有力であるようです。
そして、製造方法をもう少し詳しく説明すると、塩漬けされた肉を挽いて、これを香辛料や塩などで調理し、腸に詰めて乾燥、もしくは燻製をして作ります。
その中でも羊の腸に詰めて作られていて、太さが20㎜未満のものはウインナーソーセージと呼ばれます。これがいわゆるウインナーです。
また、豚の腸が使用され、太さが20㎜~36㎜のものはフランクフルトソーセージと呼ばれ、牛の腸が使用され太さが36㎜を超えるものはボロニアソーセージと呼ばれます。
犬にウインナーを与えるのはなぜ良くない?
ウインナーは人間用の加工食品です。そのため、与えるとたんぱく質源にはなるものの、犬の健康に良くない調味料や塩分などが多く含まれています。
ちなみに、塩分はふつうのウインナーだと100gあたり1.9g含まれています。また、ウインナーには減塩のものもありますが、その場合でも100g当たり1gです。
そして、犬の塩分の適正量は体重1㎏あたり0.127gです。そのため、4㎏の犬の場合、ウインナーを25g食べただけで適正量を超えてしまうことになります。
そして、犬が塩分をとりすぎてしまうと心臓や腎臓に負担がかかってしまい、さまざまな病気の原因になってしまうかもしれません。
また、人間用に作られているウインナーは、犬にとっては味が濃すぎます。そのため、犬がウインナーを食べてしまうとウインナーの濃い味に慣れてしまい、いつものフードを食べなくなってしまう可能性もあります。そうなると栄養が偏ってしまうことになります。
ウインナーの注意点
アレルギーに注意!
ウインナーは豚肉から作られています。そのため、豚肉アレルギーに注意する必要があります。
ウインナーをはじめて与える場合、少量を与えるべきでしょう。
そして、嘔吐、下痢、かゆがる、発疹などアレルギーと思われる症状が出た場合には、豚肉アレルギーを疑ったほうがいいかもしれません。
与えすぎに注意!
ウインナーなどの加工肉には普通の豚肉よりも多くの脂肪分が含まれています。そのため、ウインナーを与えすぎてしまうと脂肪のとりすぎになってしまい、肥満や膵炎の原因になってしまう可能性があります。
また、ウインナーには塩分も多く含まれているため、塩分のとりすぎにも注意が必要です。
ウインナーのビニールに注意!
ウインナーは薄いビニールに包まれていることが多いです。特に魚肉ウインナーはビニールの中に入っているのがほとんどだと思います。
そして、犬がビニールに入っているウインナーを食べてしまった場合、ビニールがのどや消化管に詰まってしまう可能性があります。特に腸に詰まってしまうと腸閉塞になってしまい、手術をすることになってしまうかもしれません。
そのため、犬がもしビニールごとウインナーを食べてしまったら、動物病院へ連れていってあげるようにしましょう。
ちなみに、ウインナーはふつう、主に動物の腸で作られているパッケージに包まれていますが、動物の腸は消化することができるので問題ありません。
がんに注意!
ウインナーなどの加工肉は大腸がんのリスクを上昇させるという研究があります。これは確定ではありませんが、可能性は高いです。
そのため、ウインナーを日常的に与えるのは、がんを予防するためにもやめたほうがいいでしょう。
添加物に注意!
ウインナーなどの加工肉には添加物が含まれている場合が多いですが、添加物は犬の体に悪い影響を与える場合も多くあります。
そこで、この項ではウインナーに含まれている代表的な添加物について解説していきたいと思います。
亜硝酸ナトリウム
亜硝酸ナトリウムは見た目を良くするために使用されます。
しかし、亜硝酸ナトリウムは体内でニトロソアミンという発がん性物質に変化してしまい、がんリスクを高めてしまいます。
着色料(赤色2号など)
着色料は見た目を良くするために使用されます。ちなみに、ウインナーには赤色の着色料が使われていることが多いでしょう。
そして、着色料はアレルギーやがんのリスクを高めてしまうと言われています。
ソルビン酸カリウム
ソルビン酸カリウムは保存料として使用されている添加物です。安いドッグフードなどには使われている場合がありますが、発がん性があると言われており、免疫障害や成長不順のリスクもあります。
ただ、ウインナーに含まれているソルビン酸カリウムの量は一生食べ続けたとしても健康に問題がないレベルであると言われています。
リン酸塩
リン酸塩はウインナーの形を保ったり、食感を良くしたりするために添加されます。リン酸塩が入っている食品を食べるとリンがたくさん摂取されることになるので、リンの過剰摂取になってしまう恐れがあります。
そして、カルシウムの吸収を妨げるので、骨トラブルのリスクを高めてしまいます。
もしウインナーを与えるなら
以上のように、犬にウインナーを与えるのはあまりおすすめできませんが、どうしても与えたい場合には、犬に対するデメリットが少しでも減るように努力して、少量だけ与えるようにしましょう。
まず、犬にウインナーを与えるなら塩分の対策をする必要があります。
具体的には、ゆでて塩抜きをする必要があります。そのためにはまず、ウインナーを細切りにし、ウインナーの倍の量の水を沸騰させて、そこにウインナーを投入するようにしましょう。そしたら火を止め、1分待ちます。
ちなみに、この時火をつけたままゆでてしまうとうまみが逃げやすくなってしまいます。そして、1分が経過したらウインナーをザルにあげ、水で引き締めます。ちなみに、水で引き締めると食感がぷりぷりになっておいしいです。そして、水気を取ったら完成です。
このように塩抜きをすることで、塩分を70%減らすことができます。
また、自宅でウインナーから添加物を抜くことはできないので、犬にウインナーを与えるなら、できるだけ添加物が含まれていないものを買うようにしましょう。無添加のものがベストです。
ちなみに、ウインナーは犬用のものを与えるという選択肢もあります。犬用のウインナーは塩分がほとんど含まれていないので塩抜きをする必要はありませんが、添加物は入っていることがあります。
そのため、犬用のウインナーを買うときにもできるだけ無添加のものを選ぶようにしましょう。そして、犬用のウインナーの場合、与える量は目安に従いましょう。
ただ、どうしても与えたい場合には、犬用のウインナーにしましょう。また、人間用のウインナーを買ってきて塩抜きをするのもいいと思います。