ドッグフードの基本

ドッグフードの成分表はどう見る?表示の見方や成分の適量を徹底解説

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ドッグフードを選ぶ時に、成分表を確認していますか?

数字を見ても、適量がどのくらいなのかわからないですよね。

何がどのくらい含まれているのか知ることで、愛犬に合ったドッグフードを選ぶ時の参考になります。

そこで、この記事では、ドッグフードに表示される成分と、おおよその適量を詳しく解説します。

結論:成分表には必須項目と自由項目がある

結論から述べると、ドッグフードの成分はパッケージに表示されることがほとんどです

なぜなら、ペットフード安全法やペットフード公正競争規約に基づいて、表示することが一般的だからです。

成分表に表示されるものには、以下のようなものがあります。

種類適切な含有率
必須表示項目①粗タンパク質子犬:22.5%以上
成犬:18%以上
②粗繊維質子犬:8.5%以上
成犬:5.5%以上
③粗脂肪過剰:4%以上
④粗灰分適量:5%~10%程度
過剰:10%以上
⑤水分基準なし
自由表示項目⑥栄養添加物種類によって異なる
⑦必須脂肪酸種類によって異なる
⑧カロリー年齢や犬種による

ドッグフードの表示の決まり

ドッグフードなどペットフードの表示は、以下のように定められています。

運営元環境省ペットフード公正取引協議会
規約ペットフード安全法ペットフード公正競争規約
表示項目①ペットフードの名称
②原材料名
③賞味期限
④事業者名及び住所
⑤原産国名
①ペットフードの名称
②原材料名
③賞味期限
④事業者名及び住所
⑤原産国名
⑥ペットフードの目的
⑦内容量
⑧給与法
成分

ペットフード公正競争規約によって、⑨成分の表示が定められているのです。

⑥〜⑨は、ペットフード安全法では定められていませんが、ペットフード公正競争規約では定められています。

上記の規約は法律ではないため、遵守しなくても罰則はありません。

ただし、現在では、ほとんどのフードの製造・輸入・販売会社が遵守しています。

必須表示項目と自由表示項目

成分には、必ず表示しなければならないものと、そうでないものに分けられます。

種類
単位
必須表示項目①粗タンパク質
②粗繊維質
~%以上
③粗脂肪
④粗灰分
⑤水分
~%以下
自由表示項目⑥栄養添加物
⑦必須脂肪酸
~%
⑧カロリーkcal

自由表示項目の表示は必須ではないため、フードによっては表示がないこともあります。

成分は、原材料と同じく、多い順に表記されることが多いです。

フードに含まれる成分は、季節によって誤差が生じることがあるため、「おおよそ」という意味の「粗(そ)」がつきます。

成分は%で表示され、「%以上」「%以下」は、「これ以上含まれていることを保証します」または「これより少ないことを保証します」という保証分析値で表示されます。

◉参考文献:
一般社団法人ペットフード協会

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成分:必須表示項目

必ず表示される成分には以下のようなものがあります。

  • 粗タンパク質
  • 粗脂肪
  • 粗繊維質
  • 粗灰分
  • 水分

それぞれ詳しく解説します。

①粗タンパク質

必ず表示する成分の1つ目は、粗タンパク質です

AAFCOによると、犬に必要なタンパク質の量は以下の通りです。

子犬22.5%以上
成犬18%以上

ただし、上記の値は「水分を除いた値」であるため、実際に成分表に記載される値よりやや高くなっています。

一般的に、高品質のフードはタンパク質が多い傾向があるため、粗タンパク質が25%以上であれば理想的だといえます。

ただし、粗タンパク質の値だけでなく、どんなタンパク質を使用しているのか原材料を確認することが重要です。

なぜなら、粗悪な肉や魚を使用していたり、大豆など犬に適していない植物性タンパク質を使用していたりする可能性があるからです。

腎臓や肝臓、胃腸などに病気がある場合は、タンパク質の制限が必要なことがあります。なぜなら、タンパク質を分解する役割を担う器官だからです。

②粗脂肪

必ず表示する成分の2つ目は、粗脂肪です

AAFCOによると、犬に必要な脂肪の量は以下の通りです。

子犬8.5%以上
成犬5.5%以上

ただし、上記の値は「水分を除いた値」であるため、実際に成分表に記載される値よりやや高くなっています。

粗脂肪が16%以上の場合、やや過剰だとされています。

③粗繊維

必ず表示する成分の3つ目は、粗繊維です

粗繊維は、炭水化物に含まれる食物繊維のうち、水に溶けない不溶性食物繊維です。

粗繊維の中に、水に溶ける水溶性食物繊維は含まれていません。

粗繊維が4%以上の場合、やや過剰だとされています。

④粗灰分

必ず表示する成分の4つ目は、粗灰分(そかいぶん)です

粗灰分は、ミネラルです。

粗灰分の適量は5%~10%程度で、10%以上の場合、やや過剰だとされています。

AAFCOによると、犬に必要なミネラルの量は種類によって異なります。

AAFCOの定めるミネラルの基準値は、下記の文献などで見ることができます。

◉参考文献:
阿部又信『FEDIAF(欧州ペットフード工業連合会)による栄養ガイドライン』

⑤水分

必ず表示する成分の5つ目は、水分です

ドッグフードに含まれる水分量には、基準は定められていません。

なぜなら、水分はフード以外からも摂取することができるからです。

ドッグフードに含まれる水分は、種類によって異なります。

種類水分量
ドライタイプ10%程度以下
半生タイプソフトドライ25~35%程度
セミモイスト25~35%
ウエットタイプ75%程度

ウェットタイプが最も水分量が多いです。

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成分:自由表示項目

自由表示項目には以下のようなものがあります。

  • 栄養添加物
  • 必須脂肪酸
  • カロリー

必ず表示しなければならないわけではありませんが、フードによっては表示されているものもあります。

それぞれ詳しく解説します。

⑥栄養添加物

表示が自由の成分の1つ目は、栄養添加物です

栄養添加物は、フードを製造する時に添加する物質です。

栄養添加物には以下のようなものがあります。

水溶性ビタミンビタミンB1
ビタミンB2
ビタミンB6
ビタミンB12
ナイアシン
葉酸
ビオチン
パントテン酸
ビタミンC
リボフラビン
ビオチン
脂溶性ビタミンビタミンA
ビタミンD
ビタミンE
ビタミンK
アミノ酸L-カルニチン
その他タウリン

AAFCOによると、犬に必要なアミノ酸の量は種類によって異なります。

AAFCOの定めるアミノ酸の基準値は、下記の文献などで見ることができます。

◉参考文献:
阿部又信『FEDIAF(欧州ペットフード工業連合会)による栄養ガイドライン』

⑦必須脂肪酸

表示が自由の成分の2つ目は、必須脂肪酸です

必須脂肪酸は、体内で合成されないため、食品から摂取しなければならない脂肪です。

必須脂肪酸には以下のようなものがあります。

オメガ3脂肪酸ALA
EPA
DHA
オメガ6脂肪酸リノール酸など

ちなみに、必須脂肪酸は脂質として表示されることもあるため、「必須脂肪酸として表示されていないから全く含まれていない」というわけではありません。

⑧カロリー

表示が自由の成分の3つ目は、カロリーです

カロリーは、生きるうえで必要なエネルギー源です。

カロリーは自由表示項目ではありますが、ほとんどのドッグフードに表記されています。

まとめ

以上、この記事では、ドッグフードに表示される成分と、おおよその適量について解説しました。

最後にポイントをおさらいしましょう。

種類適切な含有率
必須表示項目①粗タンパク質子犬:22.5%以上
成犬:18%以上
②粗繊維質子犬:8.5%以上
成犬:5.5%以上
③粗脂肪過剰:4%以上
④粗灰分適量:5%~10%程度
過剰:10%以上
⑤水分基準なし
自由表示項目⑥栄養添加物種類によって異なる
⑦必須脂肪酸種類によって異なる
⑧カロリー年齢や犬種による

ドッグフードは、犬の体をつくる重要な食べ物です。

どんな成分が含まれているのかしっかり確認しましょう。

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