ドッグフードの基本

犬に必要な6大栄養素とは?年齢別ポイントやバランス良い食事のコツ

※本ページにはPRが含まれます。

犬に必要な栄養素は、人間に必要な栄養素とは異なります。

どんな食事を与える時にも、犬に必要な栄養素が摂取できているかどうか知っておきたいですよね。

そこで、この記事では、犬に必要な6大栄養素や年齢別のポイント、バランスの良い食事を与えるためのコツを詳しく解説します。

この記事では、犬に必要な栄養素をとることを目的とするため、犬に与えても良い食材を中心に記載しています。

あらかじめご了承ください。

結論:6つの栄養素のバランスが大切

結論から述べると、犬の健康のためには、犬に必要な6大栄養素をバランスよく摂取することが大切です

犬に必要な6大栄養素は、以下の通りです。

6大栄養素
役割
①タンパク質 エネルギー源(カロリー)になる
体の材料(骨・筋肉・脂肪・血など)になる
②脂肪 エネルギー源(カロリー)になる
体の材料(骨・筋肉・脂肪・血など)になる
③炭水化物 エネルギー源(カロリー)になる
④ビタミン 体の調子を整える
⑤ミネラル 体の材料(骨・筋肉・脂肪・血など)になる
体の調子を整える
⑥水 生命維持に必要不可欠

環境省によると、一般的なドッグフードには、タンパク質が18%、脂肪が5.5%含まれています。


[出典:環境省『飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~』]

全米飼料検査官協会であるAAFCOにおいて、タンパク質と脂肪は、ドッグフードに最低限含まなければいけない量が定められています。

しかし、炭水化物とビタミンとミネラルと水の量については、特にルールは定められていません。

犬に必要な6つの栄養素とは?

犬に必要な6つの栄養素を、それぞれ詳しく解説します。

栄養素①タンパク質

犬に必要な栄養素の1つ目はタンパク質です。

タンパク質とは、アミノ酸からできた物質です。

タンパク質の役割
  • 皮膚・筋肉・被毛・爪・酵素・ホルモン・免疫物質などの原料
  • エネルギー源になる

タンパク質は、1gあたり4kcalのエネルギー源になります。

タンパク質の種類

タンパク質は、アミノ酸から出来ています。

22種類あるアミノ酸のうち、犬は12種類を体内で作り出すことができます。

しかし、残りの10種類は食事から摂取する必要があります。これを必須アミノ酸といいます。

犬の必須アミノ酸は、以下の10種類です。

必須アミノ酸 機能 多く含む食品
アルギニン 筋肉強化
免疫機能の向上
血流改善
大豆
マグロ

和牛など
イソロイシン 成長促進
血管拡張
筋肉強化
肝機能強化
疲労回復
神経機能のサポート
牛肉
鶏肉

子羊肉
チーズなど
ロイシン 肝機能向上
筋力強化
タンパク質の合成
牛肉
レバー
チーズ
あじなど
リシン 体の組織修復
ブドウ糖代謝促進
魚介類
肉類
レバーなど
メチオニン アレルギーによるかゆみの軽減
肝機能のサポート
抗うつ状態の改善
牛肉
羊肉
レバーなど
フェニルアラニン 食欲抑制
抗うつ状態の改善
鎮痛作用
肉類
魚介類

大豆
チーズなど
トレオニン 成長促進
新陳代謝の促進
肝機能のサポート

スキムミルクなど
トリプトファン 精神安定
抗うつ状態の改善
鎮痛作用
安眠効果
レバー
チーズ
緑黄色野菜
大豆
バナナ
卵黄など
バリン タンパク質の合成
肝機能向上
成長促進
鶏肉
子羊肉
レバー
チーズ

卵など
ヒスチジン 神経機能のサポート
成長促進
慢性関節炎の緩和
ストレスの軽減
鶏肉
子羊肉
イワシ
カツオ
マグロ
チーズ
バナナなど

タンパク質の必要量

AAFCOによると、犬に必要なタンパク質の量は、子犬では22.5%以上、成犬では18%以上とされています

犬は現在では雑食ですが、もともと肉食動物だったため、必要なタンパク質の量は人間よりもやや多いです。

タンパク質が不足するとどうなる?

タンパク質が不足すると、以下のような症状が起こる場合があります。

  • 発達遅延
  • 体重が減る
  • 生体機能の低下
  • 被毛の発育が遅くなる
  • 筋肉量の減少
  • 食欲不振
  • 貧血

低品質のドッグフードや、炭水化物の多い食事を与えると、タンパク質が不足しやすくなります。

タンパク質が過剰になるとどうなる?

タンパク質が過剰になると、以下のような症状が起こる場合があります。

  • 肥満
  • 腎不全
  • 腎臓疾患
  • 肝臓疾患
  • 心臓疾患など

特に、腎臓や肝臓に問題を抱えている場合は、必要量以上のタンパク質の摂取を避けることが望ましいです。

きなこ
きなこ
タンパク質は、体をつくる重要な栄養素です。

そのため、どのドッグフードにも多く含まれている傾向があります。

栄養素②脂肪

犬に必要な栄養素の2つ目は脂肪です。

脂肪とは、体内でエネルギー源になる栄養素です。

脂肪の役割
  • 体温の調節エネルギーになる
  • 細胞膜や脳神経組織をつくる
  • ホルモンの材料になる
  • 炎症に関係する物質のもとになる

脂肪は、1gあたり9kcalのエネルギー源になります。

脂肪の種類

脂肪は、性質の違いによって不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の2種類に分けられます。

不飽和脂肪酸 コレステロール過剰を予防する
酸化しやすい
飽和脂肪酸 コレステロール値を高める

上記のうち、不飽和脂肪酸の中には「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」があります。

さらに、多価不飽和脂肪酸の中で、体内で合成されないため食品から摂取しなければならない脂肪を「必須脂肪酸」といいます。

必須脂肪酸には以下のようなものがあります。

必須脂肪酸 機能 多く含む食品
アラキドン酸 免疫機能の調整
高血圧の予防
コレステロール値を下げる

レバー
卵など
リノール酸 コレステロール値を下げる バター
チーズなど
α-リノレン酸 アトピー性の皮膚炎を解消
がん細胞の増殖を抑制
血圧を低下させる
血液の流れを良くする
マグロ
イワシ
ブリ
サバ
サンマなど
EPA 血液を正常に保つ
血栓をできにくくする
高脂血症・動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞などを予防する
サバ
イワシなど
DHA 血液を正常に保つ
脳や神経組織を育てる
機能を正常に保つ
サバ
イワシなど

脂肪の必要量

AAFCOによると、犬に必要な脂肪の量は、子犬では8.5%以上、成犬では5.5%以上とされています

脂肪が不足するとどうなる?

脂肪が不足すると、以下のような症状が起こる場合があります。

  • 毛ヅヤがなくなってフケが出る
  • 皮膚炎になる
  • 繁殖機能が抑制される

特に、妊娠中は脂肪の不足に注意が必要です。

妊娠中に脂肪が不足すると、子供に異常が起こったり、死産になる可能性があります。

脂肪が過剰になるとどうなる?

脂肪が過剰になると、以下のような症状が起こる場合があります。

  • 肥満
  • 膵炎(すいえん)
きなこ
きなこ
脂肪は効率が良いエネルギー源です。

ただし、摂取しすぎると肥満になってしまうため注意しましょう。

栄養素③炭水化物

犬に必要な栄養素の3つ目は炭水化物です。

炭水化物とは、糖質と食物繊維の総称です。

炭水化物の役割
  • エネルギー源になる

炭水化物のうち、食物繊維はエネルギー源になりませんが、糖質は1gあたり4kcalのエネルギー源になります。

炭水化物の種類

炭水化物は糖質と食物繊維の2種類に分けられます。

糖質 体の主要なエネルギー源
食物繊維 胃腸の機能を刺激する役目を持つ

糖質には以下のようなものがあります。

種類 含む食品
単糖類ブドウ糖
(グルコース)
バナナなど
果糖
(フルクトース)
果物
野菜など
脳糖
(ガラクトース)
乳製品
ガムなど
二糖類蔗糖
(スクロース)
砂糖など
乳頭
(ラクトース)
ヨーグルト
チーズなど
麦芽糖
(マルトース)
麦芽など
少糖類オリゴ糖大豆
ごぼう
にんにく
アスパラガス
ブロッコリー
カリフラワー
アボカド
バナナなど
多糖類でんぷん
(スターチ)
じゃがいもなど
グリコーゲンレバーなど
デキストリンとうもろこしなど

食物繊維には以下のようなものがあります。

種類 含む食品
水溶性食物繊維ペクチン果物など
グルコマンナンコンニャクイモなど
βグルカンキノコ類など
イヌリンゴボウなど
アルギン酸ナトリウムこんぶなど
フコダインこんぶ
わかめ
メカブなど
ラミナランこんぶ
キノコ類など
不溶性食物繊維セルロース野菜
穀物
小麦ふすまなど
キチン・キトサンエビの殻
カニの殻など

炭水化物の必要量

犬に必要な炭水化物の量は、定められていません

なぜなら、犬にとって最も重要な栄養素はタンパク質であるため、炭水化物の必要量を定める必要がないからです。

ただし、炭水化物も重要なエネルギー源であるため、適量を摂取することが大切です。

炭水化物が不足するとどうなる?

炭水化物が不足すると、以下のような症状が起こる場合があります。

  • 疲れやすくなる

一般的なドッグフードには炭水化物が適量含まれているため、不足することはほとんどありません。

しかし、手作りフードをあげている場合は、炭水化物の量にも配慮する必要があります。

炭水化物が過剰になるとどうなる?

炭水化物が過剰になると、以下のような症状が起こる場合があります。

  • 肥満

炭水化物は安価なものが多いため、安価なドッグフードには炭水化物が多く含まれていることがあります。

そのため、安価なドッグフードを与えすぎて炭水化物が過剰になることに注意しましょう。

きなこ
きなこ
炭水化物は、軽視されることも多いですが、とても重要な栄養素です。

炭水化物は安価なため、安価なドッグフードは炭水化物が多い傾向があります。

栄養素④ビタミン

犬に必要な栄養素の4つ目はビタミンです。

ビタミンとは、生物の生存や生育に必要な栄養素です。

ビタミンの役割
  • 体調を整える

ビタミンはエネルギーにはなりませんが、体調を整える役割をもちます。

ビタミンの種類

ビタミンは、溶解性によって脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの2種類に分けられます。

脂溶性ビタミン 油に溶けやすく水に溶けにくい
尿で排出することが難しいため、過剰摂取に注意
加熱しても破壊されない
水溶性ビタミン 水に溶けやすい
尿とともに排出されるため、過剰摂取しても悪影響は少ない
加熱すると一部が破壊される

脂溶性ビタミンは以下のようなものがあります。

機能 多く含む食品
ビタミンA 皮膚や粘膜を正常に保つ
網膜色素成分や免疫機能にも関与
レバー
鶏肉
豚肉
パセリ
にんじん
卵など
ビタミンD カルシウムとリンの恒常性の維持
骨の代謝に関与
さんま
マグロなど
ビタミンE
(トコフェロール)
抗酸化作用
毛細血管の血行促進作用
アーモンド
小麦胚芽など
ビタミンK 血液凝固因子の生成
カルシウムの結合やタンパク質の合成に関与
わかめ
パセリ
大豆
ひじき
ほうれん草など

脂溶性ビタミンのうち、特にビタミンAやビタミンDを過剰に摂取すると、体内に蓄積して中毒症状が現れることもあるため注意しましょう。

水溶性ビタミンは以下のようなものがあります。

機能 多く含む食品
ビタミンB1
(チアミン)
糖代謝の補酵素
神経機能の維持に関与

小麦胚芽
ゴマ
大豆など
ビタミンB2
(リボフラビン)
糖質・脂質・アミノ酸代謝の補酵素 レバー
味噌

小麦胚芽など
ビタミンB3
(ナイアシン)
エネルギー代謝に関与する補酵素 かつお節
鶏肉
レバーなど
ビタミンB5
(パントテン酸)
コエンザイムAの構成成分
糖質・脂質・アミノ酸の代謝
神経伝達物質の生成に関与
レバー

大豆
鶏肉など
ビタミンB6 アミノ酸代謝の補酵素
神経伝達物質の合成に関与

にんにく
パセリ
じゃがいも
鹿肉など
ビタミンB7
(ビオチン)
脂肪酸合成やアミノ酸の分解に関与

大豆など
ビタミンB9
(葉酸)
DNAの合成や赤血球の産生に関与 大豆
わかめ
小麦胚芽
枝豆

ほうれん草など
ビタミンB12
(コバラミン)
アミノ酸や核酸の代謝に関与
赤血球の産生
さんまなど
ビタミンC コラーゲンを生成
ストレスへの抵抗力を強める
パセリ
黄ピーマン
キウイ
生姜
ほうれん草
れんこんなど
コリン ビタミン様物質
細胞膜や神経組織を構成するレシチンの材料になる

大豆
納豆
レバーなど

水溶性ビタミンは尿として排出されるため、過剰になることはほとんどありません。不足に注意しましょう。

また、水溶性ビタミンは加熱によって一部の栄養素が破壊されることがあるため、調理方法に気を配りましょう。

ビタミンの必要量

犬に必要なビタミンの量は、種類によって異なります

ビタミンが不足するとどうなる?

ビタミンが不足すると、以下のような症状が起こる場合があります。

  • 食欲不振
  • 疲れやすくなる

ただし、通常のドッグフードには最少要求量を超える水準までビタミンが含まれていることが多いため、ビタミンが不足することはほとんどありません。

ビタミンが過剰になるとどうなる?

ビタミンが過剰になると、以下のような症状が起こる場合があります。

  • 食欲不振
  • 体重が減る
  • 知覚過敏
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 石灰化
  • 歯や顎の変形

現代では、ビタミンの過剰摂取に注意が必要です。

サプリメントなどでビタミンを補う時には、過剰摂取に注意しましょう。

きなこ
きなこ
ビタミンは、体調を整えるために重要な栄養素です。

水に溶けるものと溶けないものがあることを覚えておきましょう。

栄養素⑤ミネラル

犬に必要な栄養素の5つ目はミネラルです。

ミネラルとは、日本語で「無機質」という意味です。

ミネラルの役割
  • 体調を整える
  • 骨や歯の形成
  • 神経伝達に関与
  • 細胞の働きをスムーズにする

ミネラルもビタミンと同じくエネルギーにはなりませんが、体調を整える役割をもちます。

ミネラルの種類

ミネラルは、1日の摂取量によって主要(多量)ミネラルと微量ミネラルの2種類に分けられます。

主要(多量)ミネラル 1日の摂取量が概ね100mg以上
微量ミネラル 1日の摂取量が100mg未満

主要(多量)ミネラルは以下のようなものがあります。

機能 多く含む食品
カルシウム 骨や歯を形成する
筋肉を動かす
チーズ
ヨーグルト
豆腐
納豆など
リン 骨や歯をつくる


乳製品
豆類など
マグネシウム 骨や歯をつくる ひじき
ほうれん草
小麦胚芽
アーモンドなど
カリウム 水分の調整
心臓や筋肉の働きを調節する
バナナ
メロン
かぼちゃ
キャベツなど
イオウ タンパク質の成分になる

大豆

にんにくなど
ナトリウム 体内の水分バランスを維持
栄養素の吸収
血圧の調整
胆汁、膵液、腸液などの原料

しょうゆ
みそ
ハム
ウインナーなど
塩素 胃液が食べ物を消化するのを助ける
肝臓の機能を助ける
血液の中で酸とアルカリのバランスを調整する
食塩
わかめなど

微量ミネラルは以下のようなものがあります。

機能 多く含む食品
酸素を運ぶ
エネルギーをつくる
レバー
大豆

魚など
亜鉛 味覚を正確に保つ
免疫力を向上させる
新陳代謝を活性化させる
毛並みや肌の健康を保つ
抗酸化作用を活性化する
レバー
牛肉

チーズ
豆腐
納豆
えんどう豆
アーモンドなど
ヨウ素 甲状腺ホルモンをつくる こんぶ
わかめ
のりなど
鉄を必要な場所に運ぶ
骨の形成を助ける

豆類など
セレン 精子をつくる
血管を拡大して血液をサラサラにする
マグロ
かつお節
ネギ
全粒穀物など
マンガン 酵素や抗酸化作用のある酵素などの構成成分
骨の形成にも関与
海藻類
緑黄色野菜
さや豆類
ナッツ類
肉など
モリブデン 鉄分の働きを高める 大豆
えんどう豆
スイカ
米など
クロム 糖質や脂質の代謝を助ける
インスリンの働きの活性化
血液中のコレステロールや中性脂肪を正常に保つ
パセリ
パプリカ
小麦
大豆

じゃがいもなど
コバルト 貧血の予防
集中力を高める
レバー
乳製品
牡蠣
もやし
納豆など

ミネラルの必要量

犬に必要なミネラルの量は、種類によって異なります

ミネラルが不足するとどうなる?

ミネラルが不足すると、以下のような症状が起こる場合があります。

  • 骨密度が低下
  • 骨粗鬆症のリスク
  • 貧血
  • 食欲不振

ミネラルは多くの食品に含まれているため、不足することはほとんどありません。

ミネラルが過剰になるとどうなる?

ミネラルが過剰になると、以下のような症状が起こる場合があります。

  • 中毒
  • 尿石症
  • 心臓疾患
  • 腎臓疾患
  • 骨の異常

特にカルシウムやリンを過剰摂取すると、骨の異常などが起こる可能性があります。

また、鉄も、亜鉛や銅など他のミネラルの吸収を阻害する作用があるため、過剰摂取には注意しましょう。

きなこ
きなこ
ミネラルは、骨や歯の形成などに欠かせない栄養素です。

通常はドッグフードで十分であるため、サプリメントなどで過剰摂取しないように注意しましょう。

栄養素⑥水

犬に必要な栄養素の6つ目は水です。

成犬の場合、体の約65%〜75%は水でできています。

水の役割
  • 体液をつくる
  • 栄養を体中に届ける
  • 体温を調節する
  • 熱を体外に放出する

水は、尿や排泄物、唾液などによって常に失われていきます。

そのため、飲み物を飲んだり、食事を食べたりすることで常に補給していく必要があります。

そして、水が排出される量よりも補給される量のほうが少なくなると、脱水症状になってしまいます。

水の種類

水には以下のような種類がありますが、犬に最適なのは水道水だとされています。

  • 水道水:最適
  • 浄水器の水:おすすめ
  • ミネラルウォーター:成分による
  • 水素水:与えても良い
  • 川や池の水:危険

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水の必要量

犬に必要な水の量は、1日に必要なエネルギー量とほぼ等しいとされています

犬に必要な1日あたりの水の量(ml)
=体重(kg)×0.75×132(ml)

例えば、体重が5kgの犬なら、5(kg)×0.75×132(ml)=492(ml)です。

ただし、上記の計算式はあくまでも目安です。

汗をかきやすい夏場はより多くの水分が必要ですし、たくさん運動した時もより多くの水が必要です。

犬が十分に水を摂取できているかどうかは、首あたりのたるんだ皮膚を持ち上げると確認できます。

持ち上げた皮膚がすぐに戻る場合は正常ですが、皮膚が戻るのがゆっくりな場合は脱水症状の可能性があります。

早めに動物病院に行きましょう。

水が不足するとどうなる?

犬の水分が不足すると、以下のような症状が起こる場合があります。

  • 5%以下の水分喪失
    特に変化や症状はなし
  • 6~10%の水分喪失
    皮膚の弾力性が低下
  • 10%の水分喪失
    ショック症状や危篤状態
  • 15%の水分喪失
    死亡

水分が10%以上でも不足すると、命に関わる事態になります。

具体的には、消化器系、呼吸器系、泌尿器(ひにょうき)系に致命的な打撃が与えられます。

特に、夏は脱水症状から死に至る危険性もありますので注意しましょう。

水が過剰になるとどうなる?

犬が水を過剰に摂取しても、病気などの症状が起こることはほとんどありません。

ただし、犬が異常に多く水を摂取している場合は、以下のような病気にかかっている可能性があります。

  • 腎臓の病気
  • 糖尿病
  • 皮膚の炎症

愛犬が異常に多く水を摂取しているなら、念のため動物病院を受診したほうがいいかもしれません。

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きなこ
きなこ
水は、忘れられがちですが、最も重要な栄養素です。

常に排出されるため、特に夏場は水分不足に注意しましょう。

年齢別!気をつけるポイント

年齢別に気をつけるポイントには以下のようなものがあります。

年齢 気をつけるポイント
子犬 タンパク質やミネラルを多めに摂取する
成犬 生活環境や犬の状態によって6つの栄養素をバランス良く摂取する
シニア犬 脂肪や食事量を少なくする

それぞれ詳しく解説します。

子犬:タンパク質を多めに

子犬は、タンパク質やミネラルを多めに摂取する必要があります

なぜなら、子犬は成長段階にあるため、体をつくるのに必要なタンパク質やミネラルを摂取することが重要なのです。

また、成長にはエネルギーを使うため、この時期には多くのカロリーを摂取する必要もあります。

成犬:バランスの良い食事

成犬は、6つの栄養素をバランス良く摂取する必要があります

成犬の場合は、生活環境や犬の状態によって必要な栄養素を検討する必要があります。

具体的には以下のような要素によって差が生じます。

  • 運動量
  • 去勢や避妊をしているかどうか
  • 体質
  • 生活環境

犬に合った栄養素を摂取できるようにしましょう。

シニア犬:脂質を少なくする

シニア犬は、脂肪を少なくする必要があります

なぜなら、シニア犬になると代謝が落ちて消費するエネルギーが減るからです。

そのため、脂肪を少なくしたり食事量を減らしたりすると良いでしょう。

バランス良い食事のコツ

バランス良い食事のコツは以下のようなものがあります。

  • 質が悪いフードは与えない
  • おやつを与えすぎない
  • 人の食べ物を与えすぎない
  • サプリメントに頼りすぎない

それぞれ詳しく解説します。

質が悪いフードは与えない

バランス良い食事をとるためには、質が悪いフードは与えないことが大切です

本来、「総合栄養食」という表記があるフードと水を摂取すれば、犬に必要な栄養素は十分に補えます。

ただし、数あるフードの中には、空腹を満たすためにカロリーが多く栄養バランスが悪いものもあるため注意しましょう。

おやつを与え過ぎない

バランス良い食事をとるためには、犬におやつを与え過ぎないことも大切です

おやつは本来、限られた量のみ与えることを目的としたフードです。

そのため、おやつを与えすぎると栄養バランスが崩れて、肥満などになる可能性があります。

人の食べ物を与えすぎない

バランス良い食事をとるためには、犬に人の食べ物を与えすぎないことも大切です

特に、塩分が多く含まれている食べ物を与える時には注意しましょう。

なぜなら、犬は人と異なり汗をかかないため、塩分の必要量が少ないからです。

塩分を過剰に摂取すると、腎臓に負担がかかり、様々な病気の原因になってしまう可能性があります。

サプリメントに頼りすぎない

バランス良い食事をとるためには、サプリメントに頼りすぎないことも大切です

サプリメントは不足している栄養素を補うために使いますが、反対に、過剰になってしまうこともあります。

カルシウムやビタミンなど必要な栄養素であっても、特定の栄養素を過剰に摂取するとバランスが崩れてしまいます。

補足:栄養素が豊富な食材と与え方

ここからは、犬におすすめの、栄養素が豊富な食材と与え方を紹介します。

食材 多く含む栄養素
にんじん ビタミンA
カリウムなど
アスパラガス ビタミンA
アスパラギン酸など
枝豆 タンパク質
鉄分
キャベツ ビタミン
ミネラル
食物繊維など
さつまいも ビタミン
ミネラル
食物繊維など
かぼちゃ ビタミンA
ビタミンB1など
ブロッコリー ビタミンA
ビタミンE
カリウム
水分など
トマト ビタミン
ミネラル
水分など

それぞれ詳しく解説します。

にんじん

にんじんは、低カロリーで栄養素が高い食材です

にんじんに豊富に含まれるβカロテンは、ビタミンAになるほか、カリウムも多く含まれています。

火を通して、適度なサイズに切って与えると消化吸収にも良いためおすすめです。

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アスパラガス

アスパラガスは、茎の部分を加熱することで栄養素が豊富に摂取できる食材です

アスパラガスは、にんじんと同じくカリウム、βカロテンのほかに、疲労回復に効果があるといわれるアスパラギン酸(アミノ酸の一種)も含んでいます。

葉の部分には中毒性があるため、茎の部分だけを茹で、細かく刻んで与えましょう。

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枝豆

枝豆は、犬に重要な栄養素であるタンパク質を豊富に含む食材です

植物性のタンパク質が摂取できるほか、鉄分も含まれています。

枝豆は、皮は与えずに中身だけを茹でて与えましょう。

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キャベツ

キャベツは、野菜の中でもミネラルがとても豊富です

ミネラルに加えて、ビタミンや食物繊維も豊富です。

さらに犬は甘みがあるキャベツを好むことが多いため、与えると喜ぶでしょう。

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さつまいも

さつまいもは、犬に必要な栄養素を摂取できる万能な食材です

ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富です。

ただし、糖質を多く含むため、与えすぎには注意しましょう。

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かぼちゃ

かぼちゃも、犬が好み、栄養素も豊富な食材です

かぼちゃも、ビタミンAのもとになるβカロテンやビタミンB1を豊富に含んでいます。

さつまいもと同じく糖質を多く含むため、与えすぎには注意しましょう。

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ブロッコリー

ブロッコリーは、ビタミンや水分が豊富な食材です

ビタミンAやビタミンE、カリウムが豊富に含まれているほか、90%は水分であるため、水分補給にも役立ちます。

ただし、尿路結石をつくる可能性のあるシュウ酸が含まれているため、与えすぎには注意しましょう。

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トマト

トマトは、低カロリーかつ栄養素が豊富な食材です

トマトは、抗酸化作用があるリコピンや、体の調子を整えるビタミン、ミネラル、水分などが豊富に含まれています。

ただし、熟していない緑色のトマトには毒が含まれているため、熟したトマトだけを与えましょう。

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まとめ

以上、この記事では、犬に必要な6大栄養素や年齢別のポイント、バランスの良い食事を与えるためのコツについて解説しました。

最後にポイントをおさらいしましょう。

犬に必要な栄養素 ①タンパク質
②脂肪
③炭水化物
④ビタミン
⑤ミネラル
⑥水
年齢別の気をつけるポイント 子犬:タンパク質を多めに
成犬:バランスの良い食事
シニア犬:脂質を少なくする
バランス良い食事のコツ 質が悪いフードは与えない
おやつを与え過ぎない
人の食べ物を与えすぎない
サプリメントに頼りすぎない
栄養素が豊富な食材 にんじん
アスパラガス
枝豆
キャベツ
さつまいも
かぼちゃ
ブロッコリー
トマト

ドッグフードを選ぶ時にも、栄養素についての知識があると役立ちます。

愛犬の健康のために、犬に必要な栄養素についてしっかり覚えておきましょう。

◉参考文献:
環境省『飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~』

フード選びに迷ったら?

ドッグフードの達人では、160種類以上のドッグフードを5点満点で評価したうえで、S〜Eランクでランクづけしています

最もおすすめなのは、「Sランク」のドッグフードです。

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★4.50以上の高得点
無添加で穀物不使用
栄養バランス◎
「獣医師推奨」「ヒューマングレード」など安全なポイント多数
お得な定期購入あり

A〜Eランクの商品とも比較したうえで、愛犬にぴったりなドッグフードを見つけましょう。

全ランク一覧は
こちら

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