「犬にも好き嫌いはあるの?」
「愛犬が好きな食べ物をあげたい!」
そう思っている方も多いのではないでしょうか。
また、いつも同じ食材ばかりあげていると、飽きてしまうこともありますよね。犬が好きな食べ物と嫌いな食べ物を知っておけば、柔軟に対応することができます。
そこで、この記事では犬の好きな食べ物と嫌いな食べ物について詳しく解説します。
この記事は、人間が食べる食べ物を犬に与えることをおすすめするものではありません。前提として、犬にはドッグフードを与えることが基本です。ドッグフードには、犬に必要な栄養素が含まれているからです。
あらかじめご了承ください。
犬が好きな食べ物【肉類】
元来、ワンちゃんの祖先であるオオカミは肉食動物であり、ワンちゃんにもオオカミ特有の性質があります。
そのため、肉類を主食としたご飯が好物なので、健康管理のために与えているドッグフードでも肉を主原料にしているものが多く出回っています。
ここでは、ワンちゃんが好きな肉類を4種類紹介します。
鶏肉(ささみ)
鶏肉には、むねやモモなど多種多様な部位があります。
その中でも胸肉から採れるささみは、低脂質・低カロリーの食材でありながら、豊富な動物性タンパク質を含んでいます。
含まれているタンパク質は、消化がしやすいので、消化器官が未発達な子犬や老犬に与えても無理なく消化が行えます。
なお、ささみをワンちゃんに食べさせるときは、沸騰したお湯にささみを入れて10分間茹でたものを与えるようにしましょう。
生の状態でささみを与えてしまうと、細菌や寄生虫が体内に侵入して感染症や食中毒を発症する恐れがあります。
鹿肉
鹿肉は、鶏や牛などの肉類とは違って食物アレルギーが起こりにくい食材です。
その特徴から療法食用ドッグフードの主原料として使用されているケースが多いです。
鹿肉には、動物性タンパク質を含め、脂肪を燃焼させてエネルギーに変えるカルチンというアミノ酸が豊富に含まれています。
加えて脂質も低いので、肥満気味のワンちゃんの食事に最適です。
ただし、生の鹿肉には、寄生虫や大腸菌、肝炎ウイルスが潜んでいるため、必ず加熱処理を施してから与えるようにしましょう。
牛肉
牛肉には、動物性タンパク質から亜鉛、リン、鉄分などのミネラル成分、脂質がバランスよく摂取できる食材です。
牛肉を与えれば、良質なタンパク質やアミノ酸が筋肉の成長と維持に作用し足り、適量な資質を摂取すればいつまでも綺麗な皮膚と被毛でいられます。
ただし、牛肉は他の肉類に比べて脂質量が多いので、食べ過ぎれば肥満の原因につながる恐れがあります。
なので、牛肉を与える際はワンちゃんの体重を基準に与えていくのが無難です。
例えば、体重5kg前後のワンちゃんであれば、約25g/1日ほどが最適な量です。
また牛肉を与える際は、加熱処理を施し、塩などは振らずそのままの状態で与えるようにしましょう。
魚肉
ワンちゃんの中には、鶏肉や牛肉などの肉類ではなく、魚肉が好きな子もいます。
魚肉にもまた動物性タンパク質が豊富に含まれているほか、血液中のコレステロール値を抑制して血行を良くしてくれるDHAやEPAが摂取できます。
また脂質が少ないので、肥満気味の子へのダイエットに最適です。
しかし、魚を食べる習慣がなかったワンちゃんにとって、魚肉は消化不全を起こしやすい食材でもあります。
また魚肉の種類によっては、加熱処理が必須なモノや、そもそも与えちゃいけないモノがあります。
魚肉をワンちゃんに与える際は、他の肉類同様、加熱処理を施したのち、細かくカットしたものを与えるようにしましょう。
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犬が好きな食べ物【野菜】
肉食動物としての名残が強いワンちゃんですが、祖先であるオオカミとは違って、ワンちゃんは雑食動物に位置付くため、肉類に限らず野菜や後述する果物も食べます。
野菜には、肉類には含まれていない食物繊維やビタミン、ミネラル成分が含まれているので、ワンちゃんの健康維持に最適です。
ここからは、ワンちゃんが好きな野菜を4種類紹介します。
かぼちゃ
かぼちゃには、胃腸環境を整えてくれる食物繊維やビタミン、炭水化物が豊富に含まれている野菜です。
程よい甘さがるので、喜んで食べるワンちゃんもいます。
かぼちゃを食べれば、胃腸環境が整備されて食べ物の消化吸収効率が上昇するほか、貧血などの病気予防にもつながります。
またかぼちゃに含まれている炭水化物を摂り過ぎると、肥満や糖尿病になる恐れがあるので、ドッグフードのトッピングやおやつとして与えるのが無難です。
なお、生のかぼちゃは硬いので、身がほぐれるまで茹でてから与えるようにしましょう。
さつまいも
さつまいもには、豊富な食物繊維と糖質が含まれているので、腸内環境を整えるのに最適なうえ、生きていくうえで必要なエネルギーの摂取にも最適な食材です。
かぼちゃ同様、加熱してあげれば甘みが増すので、食欲が低下しているワンチヤンに与えるご飯へのトッピングに最適です。
ただし、与えすぎると肥満や糖尿病を患う恐れがあるほか、下痢や嘔吐を繰り返してしまうこともあります。
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ブロッコリー
ブロッコリーには、皮膚や粘膜の健康維持に効果があるビタミンAやビタミンC、ビタミンEなど、豊富なビタミン類が含まれています。
また水分量が多いうえ、コリコリとした程よい硬さから、好んで食べるワンちゃんも多いです。
ただし、生の状態だと固すぎたり、葉の中に隠れている虫を食べてしまう恐れがあります。
加えて、ブロッコリーの茎の部分は、消化不良に繋がる恐れがあるので、必ず茹でてから与えましょう。
キャベツ
キャベツには、腸内環境を整えてくれる食物繊維と、免疫力を高めてくれるビタミン類が豊富に含まれています。
生の状態だと消化がしにくく、健康維持につながる栄養の吸収が滞ります。
なので、少しでも消化がしやすくするため、一度沸騰したお湯の中に入れて柔らかくしてから与えましょう。
またキャベツには、ゴイトロゲンやシュウ酸、カルシウムが含まれており、これら成分は、甲状腺疾患や尿路結石を形成しやすい子の健康に害を成す恐れがあります。
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犬が好きな食べ物【果物】
果物には、野菜と同じく食物繊維やミネラル成分、ビタミン類などが豊富に含まれているほか、甘味の基になる糖分が含まれています。
ワンちゃんは、人間よりも甘味を感じる味蕾が多いため、甘いものを好んで食べる子が多いです。
ここでは、ワンちゃんが好んで食べる果物を3種類紹介します。
りんご
りんごには、疲労回復効果に期待できるりんご酸やクエン酸などの有効成分が含まれているほか、腸内環境を整えてくれるペクチンという成分が含まれています。
またりんごのシャキシャキとした瑞々しい食感がいいことから、好んで食べるワンちゃんもいます。
ただし、リンゴの芯の部分や皮の部分は、消化がしにくいので、与えてはなりません。
またワンちゃんの中には租借せず、丸呑みする子もいるので、小さくカットしたものを与えるようにしましょう。
バナナ
バナナには、カリウムやカルシウムなどのミネラル成分に加えて、ビタミン類や食物繊維が豊富に含まれている果物です。
さらに程よい甘みも持っているほか、実も柔らかいので果物の中では非常に食べやすい部類に位置付きます。
とはいえ、バナナに含まれているカリウムなどのミネラル成分は、腎臓病を患っているワンちゃんにとっては悪影響を及ぼす恐れがあります。
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いちご
いちごには、皮膚や粘膜の健康維持に役立つビタミンC、アントシアニンから、便の通りを良くしてくれる食物繊維やペクチンが含まれています。
程よい酸味と甘みが楽しめるので、好んで食べる子もいます。
与える時に注意しておくことは、ヘタの部分は必ずカットすることと、大粒・小粒を問わず、食べやすい大きさにカットしてから与えましょう。
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犬が好きな食べ物に見られる特徴
ここまで、ワンちゃんが好きな肉類、野菜、果物をそれぞれ紹介してきました。
いずれも、ドッグフードの副菜やおやつとして与えるのに適している食材であり、ドッグフードでは摂取できない栄養を補給するのに適している特徴があります。
ここからは、先ほど紹介した好きな食べ物に見られる特徴を3つ紹介します。
香りが強いモノ
ご存じの通り、ワンちゃんの嗅覚は非常に鋭く、人間の約1万倍もの精度を有しています。
そのため、ワンちゃんの好きな食べ物の中には、香りが強いモノを使用したドッグフードや食材が多々あります。
中でも肉類に含まれている脂肪の香りは、ワンちゃんの食欲を刺激してくれるモノであり、このニオイが嫌いなワンちゃんはいないといっても過言ではありません。
ワンちゃんは嗅覚が優れている分、味覚が疎いという特徴があります。
そのため味があまりしないものでも、香りが良く魅力的に感じるものであれば食べてくれます。
タンパク質を豊富に含んでいる
ワンちゃんは、雑食ですが、元を辿れば肉食動物であるオオカミを祖先に持つ動物です。
祖先たちの名残から、肉類などに含まれているタンパク質の消化が得意という特徴を持っています。
そのため、鶏肉や牛肉など、動物性タンパク質が豊富に含まれている食材の消化が早く、好んで食べる子が多いです。
上記の他にも、煮干しなどの加工品も好みますが、塩分が多く含まれているため犬に与えるのはあまり適していません。
どうしても与えたい場合は、ペット用の塩分控えめのものを与えるのがおすすめです。
中でも、牛や鹿、鶏などから採れる肉類は、ワンちゃんの食欲を刺激する香りを放つので、ワンちゃんの好物になりやすいです。
甘味がある
ワンちゃんは、嗅覚が優れている分、味覚が疎いというと特徴を持っていますが、甘味を感じる味蕾と呼ばれる部分が多いです。
そのため、りんごやバナナなどの果物に加えて、加熱処理を施すことで甘味が出てくる野菜類を好んで食べてくれるワンちゃんもいます。
野菜 | ●さつまいも ●じゃがいも ●かぼちゃ ●キャベツ |
---|---|
果物 | ●バナナ ●りんご ●梨 ●みかん |
お菓子 | ●ケーキ ●クッキー |
キャベツの芯は甘みが強いため、細かく切って与えると喜ぶでしょう。また、生ではなく茹でて与えるのもおすすめです。
しかし、食べ過ぎると消化不良を起こして下痢になる可能性があるため、食べさせる量に注意しましょう。
人工甘味料を多く含む甘いお菓子も売られていますが、食べ過ぎると肥満や歯周病などの原因になる可能性があります。砂糖を摂り過ぎないように注意しましょう。
犬が嫌いな食べ物
ここからは、ワンちゃんが苦手な食べ物に見られる特徴を4つ紹介します。
香辛料が効いた食べ物
ワンちゃんの嗅覚は、人間のものよりも非常に優れており、食べ物を食べるかどうかは、出された食べ物のにおいを嗅いでから食べることもあります。
その中でもひと際強いニオイを放つうえ、鼻腔を刺激する香辛料が効いた食べ物は苦手です。
具体的には、以下のようなものです。
- ナツメグ
- カレー粉
- クミン
- わさび
- トウガラシ
- ワサビ
そもそも香辛料を口にした時に感じる「辛味」は、甘味や酸味などの味覚ではなく、刺激に位置付きます。
また辛い物を口にすれば、消化器官が荒れて、下痢を引き起こす恐れがあるほか、ワンちゃんにとって有毒な成分が含まれている可能性があるので、与えないのが無難です。
苦み成分が含まれている食べ物
食べ物の中には、苦み成分を含んでいるものがあります。
身近な食べ物でいうと、ゴーヤや渋柿、ピーマンなどの野菜や、魚のワタ(内臓)が該当します。
ワンちゃんを含めて動物たちにとって、苦み成分が含まれているモノには、「毒物が含まれている」という考えから食べようとはしません。
酸味が強い食べ物
梅干しやお酢、柑橘系の果物など、強い酸味を持つ食べ物も苦手です。
香辛料同様、ワンちゃんはニオイで美味しそうかどうかを判断しており、鼻を衝く酸っぱいニオイは刺激が強いので、食べようとはしません。
柑橘類 | ●レモン ●グレープフルーツ ●みかん ●オレンジ |
---|---|
その他 | ●梅干し ●アルコール類 ●お酢 |
みかんは甘みも強いため、好むこともあります。ただし、柑橘類の皮は犬の消化に良くないため、中身だけ与えましょう。
上記の中では、特にアルコール類は犬に与えないように注意しましょう。
犬にはアルコールを分解する酵素がないため、急性アルコール中毒になってしまう可能性があります。
また、ワンちゃんの中には、祖先の名残から腐敗臭のような酸っぱいニオイを好む子もいますが、高確率で体調を崩して嘔吐や下痢をするので、腐敗した肉類は早々に破棄しましょう。
独特な匂いがするもの:ソラマメ
犬は、独特な匂いがする食べ物も嫌います。
具体的には、以下のようなものです。
- ソラマメ
- 匂いが強い葉物野菜
ソラマメは与えても良い食材ですが、匂いが独特であるため苦手な犬が多いようです。
匂いが強い葉物野菜には、ネギなどが該当します。
犬に与えちゃいけない食べ物
雑食であることから、嫌いなモノ以外であればどんなものでも食べてくれると思う人もいますが、食べ物の中には、ワンちゃんが口にするだけで命の危機に瀕する食べ物もあります。
これから紹介するものを誤食してしまったら、すぐに動物病院に連れて行き、催吐処置を行いましょう。
玉ねぎ・長ネギ
玉ねぎや長ネギ、ニンニクなどのネギ類には、ワンちゃんの赤血球を破壊する成分が含まれています。
一欠けらでもワンちゃんがネギ類を食べてしまうと、体内のヘモグロビンが破壊されて貧血を患い、血尿や黄疸などを発症して、最悪の場合、死に至る恐れがあります。
同様に、コンソメなど玉ねぎを加工して作った商品を与えるのも厳禁です。
チョコレート・ココア
カカオを原材料とするチョコレートやココアには、テオブロミンやカフェインが含まれており、いずれもワンちゃんにとっては有毒成分です。
誤ってチョコレートやココアを口にしてしまうと、震えや興奮を発症し、その後嘔吐や下痢などを繰り返し行います。
これら症状が診られるまで、そこそこの時間を要するので様子を伺う飼い主もいますが、チョコレートやココアを口にしている以上、すぐに動物病院に連れていきましょう。
処置が遅れれば、最悪の場合、命を落とす恐れがあります。
犬にチョコレートは危険!食べた時の症状と対処法まとめ|致死量は?
ブドウ・レーズン
ブドウやレーズンは甘味が強く、果物だからワンちゃんに食べさせても大丈夫と思われがちですが、ブドウやレーズンには、腎不全を引き起こす中毒成分が含まれています。
1粒でも口にしてしまうと、下痢や嘔吐に加えて震えや呼吸促迫を起こす可能性があります。
また中毒成分によって腎機能が低下すれば、血便や痙攣、尿が出ないなどの症状が現れます。
犬に食べ物を与えるときの注意点
犬に食べ物を与えるときの注意点には以下のようなものがあります。
- 事前に与えられるものと適量を調べる
- 好き嫌いには個体差がある
それぞれ見ていきましょう。
事前に与えられるものと適量を調べる
犬に食べ物を与えるときは、事前に「与えられるかどうか」と「与えても良い適量」を調べることが大切です。
犬には、与えると危険な食材があります。愛犬の好き嫌いだけではなく、犬に与えても良いかどうかを調べてから与えましょう。
また、与えて良い食材であっても、適量や与え方は食材によって異なります。
各自の判断ではなく、正しい知識を確認したうえで与えるようにしましょう。
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好き嫌いには個体差がある
犬に食べ物を与えるときは、好き嫌いには個体差があることも覚えておきましょう。
好き嫌いはあくまでも傾向であるため、全ての犬に当てはまるわけではありません。
一般的に犬が好きな食べ物だからといって、無理に与えるのは避けましょう。
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まとめ
以上、この記事では、犬の好きな食べ物と嫌いな食べ物について解説しました。
最後にポイントをおさらいしましょう。
好きな食べ物 | 甘みが強いもの タンパク質が豊富なもの 塩分が多いもの 乳製品 その他 |
---|---|
嫌いな食べ物 | 酸味が強いもの 苦みが強いもの 辛いもの 独特な匂いがするもの |
注意点 | 事前に与えられるものと適量を調べる 好き嫌いには個体差がある |
愛犬に好きな食べ物を与えて、喜んで食べてくれると良いですね。
一方、犬の嫌いな食べ物には、食べると危険な食材も多いため、誤って与えないように注意しましょう。
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