犬にバナナを与えても大丈夫です。
ただし、バナナの皮は食べさせてはいけません。また、与えすぎにも注意する必要があります。
バナナはカリウムを多く含み、食物繊維が豊富なため便秘にも効果的です。
この記事では、バナナの与え方や栄養素、犬にバナナを与える時の注意点を詳しく解説します。
前提として、犬にはドッグフードを与えることが基本です。ドッグフードには、犬に必要な栄養素が含まれているからです。
どんな食べ物でも、犬が体を痒がっていたり、下痢や嘔吐をしたりする場合は与えるのをやめて動物病院に行きましょう。
あらかじめご了承ください。
結論:バナナの実は適量ならOK、皮はNG、加工品は注意
結論から述べると、犬にバナナを与えても大丈夫です。
ただし、バナナの皮は喉に詰まる危険があるため与えてはいけません。また、糖分が高いため与えすぎには注意しましょう。
バナナの与え方と、バナナに含まれる栄養素と効能をまとめると以下のようになります。
バナナの与え方 | ①小さくカットする ②トッピングする ③加熱する ④バナナの中に薬を入れる |
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バナナの栄養素と効能 | ●ビタミンB群:代謝向上 ●カリウム・マグネシウム:水分や血圧の調整 ●食物繊維:整腸作用 ●糖類:エネルギー源 ●トリプトファン:うつ病予防 |
犬にバナナを与える時の注意点には以下のようなものがあります。
バナナを与える時の注意点 | ①皮は与えない ②食べすぎると逆効果 ③捨てる時は匂いが漏れないように ④カリウム補給にはバナナよりサプリ ⑤持病がある場合は注意 ⑥アレルギーに注意 |
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特に、チョコバナナなど、犬にとって危険な食べ物を使用したバナナの加工品には注意しましょう。
バナナの与え方
バナナの与え方には以下のようなものがあります。
- 小さくカットする
- トッピングする
- 加熱する
- バナナの中に薬を入れる
それぞれ詳しく解説します。
与え方①小さくカットする
犬にバナナを与える時は、小さく切って与えましょう。
犬は食べ物を噛まずに飲み込む習性があるため、喉に詰まらせないように、適量に小さく切ってから与えます。
フードプロセッサーなどで、バナナを細かくすり潰すのも良いでしょう。
与え方②トッピングする
犬にバナナを与える時は、フードのトッピングにするのも良いでしょう。
普段食べているドッグフードの上に載せることで、バナナの甘い匂いが食欲を刺激して食いつきが良くなることがあります。
与え方③加熱する
犬にバナナを与える時は、加熱して与えるのも良いでしょう。
バナナには体を冷やす効果があるため、与える時は常温、もしくは電子レンジで少し温めてから与えると胃腸に優しくなります。
加熱しすぎると犬が火傷してしまいますので、注意しましょう。
与え方④バナナの中に薬を入れる
犬にバナナを与える時は、薬と一緒に与えても良いでしょう。
犬が薬を服用している場合、バナナの中に薬を入れて与えると嫌がらずに飲んでくれます。
ただし、薬とバナナを一緒に与えても良いか獣医に相談してから与えましょう。
バナナの栄養素と効能
バナナに含まれる栄養素には以下のようなものがあります。
栄養素のうち、特にバナナの効能に関わる栄養素は緑文字で表記しています。
エネルギー | 93kcal |
---|---|
水分 | 75.4g |
タンパク質 | 1.1g |
脂質 | 0.2g |
炭水化物 | 22.5g |
食物繊維 | 1.1g |
ビタミンB1 | 0.05㎎ |
ビタミンB2 | 0.04㎎ |
ビタミンB6 | 0.38㎎ |
ビタミンC | 16㎎ |
カリウム | 360㎎ |
マグネシウム | 32㎎ |
※生のバナナ100gあたり
[出典:食品成分データベース(文部科学省)]
バナナに含まれる栄養素には、以下のような効能があります。
- ビタミンB群
代謝向上 - カリウム・マグネシウム
水分や血圧の調整 - 食物繊維
整腸作用 - 糖類
エネルギー源になる - トリプトファン
うつ病予防
それぞれ詳しく解説します。
ビタミンB群:代謝向上
バナナは、B1、B2、B6と、ビタミンB群が多く含まれています。
ビタミンB群は、タンパク質や脂質、糖質の代謝を促すため、体の成長や細胞の再生に役立ちます。
そのため、ビタミンB群を摂取することで、皮膚や粘膜の健康を維持することができます。
特に多く含まれているビタミンB6は、筋肉や血液をつくるのを助けます。
カリウム・マグネシウム:水分や血圧の調整
バナナは、必須ミネラルであるカリウムとマグネシウムが多く含まれています。
カリウムは体内で水分の調整を行うため、ナトリウムが増えすぎると排尿を促す効果があります。
また、心臓や筋肉の働きを調節したり、血流をスムーズにしたりする効果もあります。
マグネシウムは体内で骨や歯をつくったり、血圧を調整したりする効果があります。
食物繊維:整腸作用
バナナは、水溶性のペクチンと不溶性のセルロースの2種類の食物繊維が含まれています。
食物繊維には整腸作用があるため、便秘を予防することができます。
また、腸内環境を整えることで、免疫力を向上させる効果もあります。
糖類:エネルギー源
バナナは、ブドウ糖や果糖、でんぷんなど多くの糖類が含まれています。
ブドウ糖は素早くエネルギーに変わり、果糖は徐々にエネルギーに変わります。
そのため、長時間のエネルギー源となります。
トリプトファン:うつ病予防
バナナは、必須アミノ酸のひとつであるトリプトファンが多く含まれます。
トリプトファンは、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンをつくる材料です。
そのため、犬のうつ病を予防する効果があります。
バナナを与える時の注意点
犬にバナナを与える時の注意点には以下のようなものがあります。
- 皮は与えない
- 食べすぎると逆効果
- 捨てる時は匂いが漏れないように
- カリウム補給にはバナナよりサプリ
- 持病がある場合は注意
- アレルギーに注意
それぞれ詳しく解説します。
注意点①皮は与えない
犬にバナナを与える時は、バナナの皮を与えてはいけません。
バナナの皮は犬にとって有毒ではありませんが、硬くて消化が難しいため、喉や腸に詰まらせる危険性があります。
最悪の場合、腸閉塞を起こして手術が必要になる可能性もありますので、絶対に与えないようにしましょう。
犬が塩を摂りすぎると、塩中毒になって命を落とす恐れもあります。
注意点②食べすぎると逆効果
バナナは主食ではなくおやつのため、1日の総摂取カロリーの20%を越えないように気をつけましょう。
バナナは100gあたり93kcalです。
犬に与えるバナナの適量の目安は以下の通りです。
3㎏ | 15g |
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5㎏ | 22g |
10㎏ | 37g |
普通のサイズのバナナを一本分与えると、1日の総摂取カロリーの20%を越えることがほとんどですので、細かく切ったものを少しだけ与えましょう。
バナナは糖分が高いため肥満や歯周病になったり、食物繊維の摂りすぎで便秘を引き起こしたりする可能性があります。
また、バナナはお腹にガスを多く発生させるため、ガスが溜まって体調を崩すこともあります。
注意点③捨てる時は匂いが漏れないように
バナナを犬の近くで食べる時は、匂いが漏れないように密閉するなど工夫しましょう。
バナナは甘い匂いがするため、好む犬は多いです。
そのため、食べ終わったバナナの皮をゴミ箱に捨てると、匂いを嗅ぎつけて犬がゴミ箱を漁ることがあります。
注意点④カリウム補給にはバナナよりサプリ
犬にカリウムの補給をしたい時は、バナナよりもサプリメントを与えることを検討しましょう。
バナナはカリウムを多く含むのは事実ですが、「心臓や腎臓に持病がある場合、バナナを与えると良い」というのは根拠がないからです。
カリウム補給であれば、バナナよりも、動物病院で処方してもらうサプリメントのほうが効果的な可能性が高いです。
注意点⑤持病がある場合は注意
犬に持病がある場合、バナナを与えないように注意しましょう。
以下のような持病がある場合は注意が必要です。
心臓病 | バナナはカリウムを多く含むため |
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腎臓病 | バナナはカリウムを多く含むため |
尿石症 (特にストルバイト結石) | バナナはミネラルを多く含むため |
上記の他にも、療養食を食べている場合は、獣医に相談してから与えましょう。
注意点⑥アレルギーに注意
どの食べ物でも言えることですが、犬にバナナを与えるとアレルギーの症状を起こす可能性があります。
犬がバナナを食べて以下のような症状になった時は、バナナアレルギーの可能性があります。
- 皮膚が荒れる
- 皮膚が赤くなる
- 体を痒がる
- 毛が抜ける
- 鼻炎
- 下痢
- 嘔吐
一般的に、犬はバナナのアレルギーを起こしにくいとされています。
ただし、子犬やシニア犬は成犬よりもアレルギー反応を起こす可能性が高いため注意しましょう。
また、ブタクサのアレルギーをもつ犬の場合は、種が近い交差反応アレルゲンであるバナナを与えると、ブタクサのアレルゲンレベルが高くなります。
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バナナの加工品
基本的に、人間用のバナナの加工品は犬には向きません。
犬に与えても良いバナナの加工品と、与えると危険なバナナの加工品をまとめると以下のようになります。
OK | NG |
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●バナナヨーグルト ●バナナジュース ●バナナアイス ●冷凍バナナ ●焼きバナナ | ●チョコバナナ ●バナナミルク ●バナナケーキ ●バナナパンケーキ ●バナナマフィン ●バナナプリン ●バナナチップス ●ドライバナナ ●バナナボート ●バナナの天ぷら |
OK:牛乳や砂糖が未使用のもの
牛乳や砂糖が使われていない加工品であれば、犬に与えても大丈夫です。
例えば、無糖のヨーグルトを使ったものであれば、犬にバナナヨーグルトを与えても大丈夫です。
また、牛乳や砂糖が使われていなければ、犬にバナナジュースを与えても大丈夫です。
ただし、市販のバナナジュースは牛乳や砂糖を使ったものが多いため、家で作ったほうが良いでしょう。
NG:糖分が高いもの
基本的に、バナナの加工品は糖分が高く、犬が食べられない油や牛乳が含まれているものが多いため、与えないほうが良いでしょう。
特に、チョコレートは犬にとって危険なため、チョコバナナは絶対に与えてはいけません。
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補足:バナナ以外の犬が食べられる果物
バナナの他にも、犬が食べても大丈夫な果物はありますが、犬が食べると危険な果物もあります。
犬に与えても良い果物と、与えると危険な果物をまとめると以下のようになります。
OK | NG |
---|---|
●りんご ●いちご ●柿 ●梨 ●メロン ●レモン ●グレープフルーツ ●クランベリー ●アセロラ ●アサイー ●カシスなど | ●ぶどう ●イチジクなど |
まとめ
以上、この記事では、バナナの与え方や栄養素、犬にバナナを与える時の注意点について解説しました。
最後にポイントをおさらいしましょう。
バナナの与え方 | ①小さくカットする ②トッピングする ③加熱する ④バナナの中に薬を入れる |
---|---|
バナナの栄養素と効能 | ●ビタミンB群:代謝向上 ●カリウム・マグネシウム:水分や血圧の調整 ●食物繊維:整腸作用 ●糖類:エネルギー源 ●トリプトファン:うつ病予防 |
バナナを与える時の注意点 | ①皮は与えない ②食べすぎると逆効果 ③捨てる時は匂いが漏れないように ④カリウム補給にはバナナよりサプリ ⑤持病がある場合は注意 ⑥アレルギーに注意 |
バナナは身近な食べ物ですので、気軽に愛犬に与えられます。
ご褒美やおやつとして、適度に与えましょう。
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